でぶにはツラい季節

　夏季トレ第四弾は先週断念した摩周岳に。 雄阿寒岳とギリギリまで迷っていたが、ログで見る限りラストの急登以外は楽だと判断しこちらに決定。後にこれが甘い考えと痛感するが、んなこと知る由もなく出発。 　深緑とウグイスの囀りの中テクテク歩く。時折り視界に入る蒼い摩周湖、広大な根釧台地、ハエの西別岳。あぁ、ため息が出るくらい美しい。そしてなぜかはるか遠くに見える摩周岳も◦◦◦ん？はるか遠く？出発してから結構経つが歩けども歩けどもまるで目標に近づく気がしない。おかしい。 加えて尋常じゃない滝のような汗が額を襲う。そう、本日も晴天、この上ない晴天なのだ。気温は30℃越え、しかも微風、デブの天敵、ザ夏！だ。 ただでさえスローペースのあたしは標準タイムの1.5倍は時間がかかる。弱音吐くのも1.5倍で、暑い遠いしんどい暑い遠いしんどい、とブツブツ。 　思った以上に長距離、やっと着いた西別岳分岐でランチを摂り、瀕死で残り1.6ｋｍに向け出発。 しかしまた、ここからが長い長い。特にラスト400ｍの急登、既に猛暑にめった打ちにされているのでとにかく体が重い。三歩進んでひと息を繰り返し、それでも中年の意地でなんとかピークに立つことができた。 　 　ピークは絶景！いやぁなんたる絶景だ。この長い道のりを歩いた者への贅沢なご褒美だ。深く吸い込まれそうな旧火口は、何万年という時間が築いた自然の芸術。それを目にしただけで疲れが吹き飛ぶ！と20年前なら思っただろう。なんせ気持ちに体力がついてこないオッサンは、また長い道のりをぼやきながら帰ることにした。 あぁ　やっぱり冬のＢＣ登山の方が楽だなぁ。。。おしまい