活動データ
タイム
26:45
距離
25.0km
のぼり
2445m
くだり
2446m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る北海道で一番難しい山に登りたい!そんな想いから一泊二日で1839峰に登って来ました。日高の山は今回が初となります。今年度、最難関の挑戦です。8/18(金)の仕事明けに札幌を出発し、23時半ごろに札内ヒュッテ到着。ここで少しだけ仮眠を取ります。 ~8月19(土)~ ■札内ヒュッテ~上二股 朝の2時に起床、3時にヒュッテを出発。というのも、今回は日高の恐ろしさがわかっていなかったため、1839峰~カムエクまでを二泊三日で行こうとしていました。今思うと愚かなことをしました。暗闇の中、ヘッドライトを付けてコイカクの沢を進みます。羆が居るんじゃないか心配になり、何度も笛を吹いて進みました。渡渉の際にオショロコマを発見。道中、日が昇り、上二股まで来ると、赤く焼かれた日高の稜線が見えて来ました。夏尾根登山口で、水を一人当たり12リットル汲み(カムエクを予定していたため)、ザックの重量は30㎏に。 ■上二股~夏尾根分岐 夏尾根登山口の入り口付近は笹薮で覆われています。笹が朝露で濡れており、数分で靴がびしょ濡れになりました。そのお蔭か、ダニは全くいませんでした。1305のテント場についた時には、ザックの重量でふくらはぎがパンパン。標高差1000mにこの重量は流石に堪えます。水の重さは、命の重さかな?w 夏尾根分岐にでると、日高の稜線が目の前に広がり感動。カムエクや1839峰まで見えます。ここでようやく、汲んだ水と沢靴をデポしました。 ■コイカクシュサツナイ岳~ヤオロマップ岳 夏尾根分岐からコイカクまで、道は良好のため、15分足らずで到着。問題はこの後。コイカクからヤオロの窓までの間、地獄のハイマツが続きます。折れたハイマツの枝が脛や膝に刺さるため、ペースが全く上げられません。そんな中、ガスってきたこともあり、心が折れそうになりました。ヤオロの窓に着いたのは14時前。とてもじゃないけど1839峰は無理。日が暮れる。ここで今回の計画が如何に無謀だったのかを悟りました。カムエクを諦め、一泊二日の1839峰に予定を大幅変更。ヤオロは登り切ってから、山頂までの稜線がとても長くてダレます。流石に疲れたため、ヤオロで一泊。 ~8月20(日)~ ■ヤオロ~1839峰 夜間の冷え込みで、寒さを感じながら一夜を過ごしました。翌朝起きると、雲海から顔を出す日高の山々が広がっていました。この世の物とは思えないほど美しく感じました。朝陽に元気をもらい1839峰へ向けて出発。ヤオロの稜線を少し進み、V字の稜線へ降ります!ここの下り坂は、朝露で登山道が滑り、まるで笹薮の滑り台の様でした。そこからひたすら、生い茂るハイマツとダケカンバのアップダウンを繰り返します。当然足元もほとんど見えず、濡れた松の根っこで足を何度もすくわれました。ここまで来ると苦行です。登山の楽しさとはなんだろう?と何度も自問自答を繰り返しました。最後の急登を越え、やっと1839峰へ。山頂から見る景色や達成感よりも、なんとキツイ山なんだろう。ここは人が来る場所ではなく、カムイ(羆)の住み家だ!と思いました。笑 ■1839峰~札内ヒュッテ 行きも苦痛、帰りも苦痛。日没前には札内ヒュッテに到着したかったため、一定のペースで歩きます。12時前にヤオロに戻りテントを撤収。濃い霧の中、ヤオロから地獄のハイマツ、コイカクまで進みます。ここから見れば下界の暮らしはぬるま湯だ!とさえ思えてきます。夏尾根分岐で、デポした沢靴を回収。苦労して担いた約20リットルの水を破棄(もう要らないよ!笑) ここで晴れてきたことが救いでした。夏尾根からの下山途中、サツナイ川を囲む山々の姿を見ながら、次はいつこの山に来るのだろうか?と心の中で呟きました。上二股には17時半頃到着。日暮れを恐れましたが、ヘッドライトがあれば何とかなる!そう呟いて速足で沢を進みます。堤防を越えたところでタイムリミット。沢の日没は、いと早し。闇の中、札内ヒュッテ到着。人生で一番過酷な山行となりました💦 ■今回の登山で知った情報、注意点■ (※初めて登られる方対象) 長々とお付き合い頂き、ありがとうございます!最後に情報共有(自分のメモ)で締めくくります。 ********************************************************** ▼参考情報 ・1839峰の直下に、一人用のテントなら張れるスペースあり(羆要注意!!ラジオ必須) ・ヤオロ山頂手前のテント場から、北の斜面を100mほど下ると水場がある(踏み跡あり) ※水場については責任は持てません。一度、ご自分の眼でお確かめ下さい。 ********************************************************** ▼注意点 ・朝露で靴が濡れるため、靴擦れになりやすい。ネオプレーンの靴下orテーピングの用意を ・ハイマツでズボンがズタボロになります。又、松ヤニで上着が汚れます。お気に入りのアウターはお勧めしません。 ・ガンガンハイマツを進みたい方は、膝までのサポーターをご用意ください ・ヤマップのコースタイムは上級者仕様。(体力に自信がない方は二泊三日をお勧めします) ・日高の稜線はハイマツ地獄です。(田中陽希さんも苦戦…) ・夏尾根分岐から札内ヒュッテまでは、15時がタイムリミットです(夏限定) ********************************************************** ▼羆対策について ・賛否両論ありますが、熊鈴よりも、こまめに笛を吹く(50m毎に1回)方が良いと思います。 今まで、これをやって羆の気配を感じたことはありません。 ・夏尾根からの下山途中、強い獣臭を感じました。(この時は疲労のため、笛を鳴らすのを忘れてましたw) この場所に限ったことではないですが、日高は羆の巣であるということを忘れてはいけません。 朝夕は特に警戒をしましょう。 ・テント場では、うるさいですが、ラジオを付けて寝ると良いと思います。(耳栓は必須) ********************************************************** 以上、お付き合いいただきありがとうございました!
動画
メンバー
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。