坊がつるワンナイトリップ

お盆休みにアルプスから帰り平穏な日々を送っていたとある日。 現地で出会ったToshiくんからラインが入る。 「９月の三連休中央(アルプス)行きません？。どうにかして関西まで来てくれたら乗っけていきますよ❗」 「え？どこ？キソコマ？お…おう…行く行く。キソコマね」 てな流れで準備を進めていて迎えた三連休。 はい。台風18号日本直撃横断。 遠征は中止にして大人しく仕事に勤しむ。 部屋にはガチで選定したギアが詰まった本気モードのスピンザック35が悲しく壁に寄りかかっていた。可哀想に。 見てみぬふりも悲しくなる。 そこへりこさんより週末坊がつるへ行くよーとの願ってもないお知らせ。 土曜日お昼まで仕事してから一路九重へ。 先に坊がつる入りしているりこさんに今から出発する旨を伝えて長者原スタート。 雲が厚く太陽すら見えない曇り空。 特段暑い事もなく。寒い訳でもなく。凄く快適に歩けた気がする。 先日の雨ヶ池をレポで見ていたので、まだ池になったままだったらいいなと期待して行ったが…。いつもの空池だった。 坊への近道は増水してて通れなかったので木道へ回り込み坊がつるへチェックイン。 たくさんのテントが張られていたが、ちょいちょい連絡を入れてくれたのでだいたいの場所はわかっていた。すぐに見つける事ができ無事に再会を果たす。 二度目ましてのりこさん。 買ったばかりのテント。買ったばかりのマイトレイルのザック。 そしていつもレポで拝見させてもらっていた、りこまるワールドが目の前に。 挨拶もそこそこにテントとザックを見せてもらう。 どちらも欲しかったブツなのでガン見する。 適当に幕営したら水を汲みに…と、目の前をまさやんさんが通る。 話かけられずに動揺したまま炊事場へ移動。 プラティパスに満タン給水後テントへ戻ろうとすると再び前方からまさやんさんが。 「まさやんさんですよね？」と初めてのご挨拶✨。やっとお会いできましたね😁。 当たり前ですがお写真のまんま男前ですぐに分かりました😁。 さてテントへ戻るとまだ17時前。 一応夕食の時の為、タープは持ってきていたが談話室が空いてれば談話室で食べようという話になり法華院へアタック。 食材を背負い談話室へ行くと、左奥端っこのカウンター席が空いてた。 カウンターなので壁に向かって食べるんだけれど座ってみると周りから顔も見られずシャットアウトされたようで居心地が良かった。 今回は滅多にやらない料理をやる気になっていて食材を持ってきていた。 お茶漬けではなくちゃんとおかずを作る。 「美味しくなかったらこのソースに言うてね」と念を押していたが美味しいと言ってくれた✨。 りこさんからもサラダとラーメン、たくさんのお茶菓子をおすそ分けいただいた。 なんだかサラダが女子の味付けだったのが印象的だった。 食後のデザートも冷え冷えで持ってきてくれていたので美味しくいただく。 ギアの話もそうでない話もたくさんした。 あけぼのつつじの謎も４ヶ月越しに解けた。 ギアも随分勉強されていて大してりこさんへのアドバイスとなる話もできぬまま夜は更けていく(何しに来たんだ？)。 沢山食べて沢山お喋りして坊がつるへ。 相変わらず雲は厚くて星は見えず。 20時だったかな？。りこさんとおやすみなさい。 午前3時。 周りのゴソゴソ音と話し声で目が覚める。 朝日組が動き出したな。 起きたついでにトイレへ行こうとジッパーを開ける。 「‼️」絶句。 すげー星が綺麗‼️。 とりあえずトイレ済ませて、りこさん起こすかどうか15分悩む。 １度だけ外から声をかけて、返事が無かったらそっとしておこう。 蛸「も…もしも～し…りこさん…(小声)」 「ふにゃ…😪？？」 起きたw。 蛸「星がめっちゃ綺麗すよ」 起きてきてくれたりこさんとしばらく空を見つめる。 それから法華院までお散歩。兵(酔っ払い)どもが消え去った談話室でホットコーヒーを買って飲んだ。 談話室を出て大船林道の木テーブルに移動する。 ここまでくると周りに光りが無いのでめちゃくちゃくっきりと星が見えた。流れ星も人工衛星もはっきり見える。 １時間は居ただろうか？。 ひたすらお話しながら写真を撮った。 大船林道からでも黎明が見え、平治も大船も凄く綺麗だった。 あと３０分で山頂からは朝日が見えるかな？って時間にテン場へ戻る。 そこから至福の二度寝。 この瞬間が大好きなので即落ち。 午前７時。テントから出るとりこさんはもう活動していた。 「あと30分したらアイアイさんが来ますよー」との事。 アイアイさん三俣山へ御来光を拝みに行かれてて、坊がつるまで直滑降してくるそうなので、それまでに洗顔&歯磨きしに三度法華院へ。 明るくなった木道を歩く。りこさんにお花の事を教えてもらった。(今回教えた事より習った事の方が多い気がする) テン場へ戻るとアイアイさんがテントの前で胡座かいてコーヒー飲んでるw。 二度目ましての挨拶交わしつつ、コーヒー沸かしつつ、朝飯食べつつ、撤収していて１番乱雑でカオス状態な瞬間にお二人連れから話しかけられる。 「あの…ヤマップされてますか？」 蛸「はい」 「ネズミさんですか？」 蛸「はい。ネズミさんですよ👍」 いつもコメント下さるフォロワーさんのYuki-Sanさんと彼女のあいこさん。すぐにわかった。 俺の事をネズミと呼ぶのはそのお二人だけだったから。 法華院行く途中りこさんと 「あのテントもＵＬよね？」 「ローカスのクフだね。金持ちだよ」 とか話をしていたそのクフで寝られていたらしい。 めちゃくちゃ近かった。 あいこさんは返す刀で「で、アイアイさんですよね？」と質問されていたw。 アイアイさんすぐわかる。 五人でしばらく談笑してからお別れをし、お二人は大船へ向かって歩いて行く。 アイアイさんも「まさやんさんとこ行ってくる」とフラッとどこかへ消えて行った。 その隙にやりかけだった撤収を完了させる。 りこさんに「もう行く？」と聞かれたので、アイアイさんが戻るまで待つよと答える。 程なくアイアイさんがまさやんさん、ヒロキさんと一緒に戻ってくる。 わー…有名人だらけや。 ヒロキさんとは初めましてだった。 挨拶を交わし握手をする✋ アイアイさんが、四人揃っている写真を撮ってくれた。 ヒロキさんまさやんさんとお別れをして、我々もお別れの時間となる。 アイアイさんを送り出し、りこさんにお礼を述べ坊がつるをあとにした。 たくさんたくさんお喋りした反動で、お一人様雨ヶ池コースは少し寂しい下山となった。 ひたすら音楽に没頭していたらすぐに長者原へ着いた。 今回りこさんに「色々聞きたい事があります」と言われていたが、既にりこさんご自身で沢山勉強されていた。 山友さん店員さんに聞かれたりネットで調べられていたり。 一つ一つのギアが手堅くてずっと使える良い物ばかり所有されていた。色んな山行に派生できる、潰しの効くギア選定。 質疑応答も既に勉強されているので質問に答えるというよりも、ある程度ご自身で出された結論に対しての答え合わせ…という感じだった。 むしろカメラの事や花の事、星の事をたくさん教えてくれた。 俺の知らない100均ネタも豊富だった😱。 過去のレポを拝見して芯が強くてブレない方だと思っていたが、山においても道具においても言える事だった。 なんとなくだけれど道具を見るとその人の人となりが見えるから。 アイアイさん曰く「毎日レポを書いてくれたらいいのに」 その通りだと常々思っていた。 あのレポを書いている方が目の前に居て、そのりこまるワールドを垣間見られた事が凄く不思議な感覚でもあり光栄でもあった。 他の山屋さんの道具に触れ、思想に触れると物凄く刺激になる。 俺も頑張らなきゃって。 ありがとう。またしばらく歩いていけるよ。 感謝。