夏椿峠ルートの尖山【ダブルヘッダーその2】

午前中の大辻山が思ったより早く登り切ってしまい、このまま帰るのもなんだか…なので、帰り道、前から行きたかった尖山「夏椿峠ルート」に挑戦してみました。 尖山と言えば、屹立する美しい杉木立の登山道と川のせせらぎが、自分も大好きなのですが、夏椿峠ルートは雑木林の中を歩く、本ルートとは全く趣の違う登山道でした。 笹薮も生えておらず、フカフカの落ち葉の歩きやすい登山道。広葉樹から差し込む木漏れ日。混沌としてるはずなのにどこか調和がとれている雑木の数々… 緩やかなアップダウンは息が入れることもなく、今まで行った遊歩道で一番歩きやすく、癒される良い道でした。 このままずっと歩いていられたらどんなに素敵だろう…と思わせる良道です。 さしずめ、メインルートが威厳に満ちた父親のようなルートとすると、夏椿峠ルートは母親の胎内の様な包み込まれる安心感があります。 が、しかし… 世の中そんなに甘くはなかったです。 尖山山頂に近づくと、今までの天国は「直登」の地獄へと様変わり。 正真正銘、這うように、石に齧り付くように、揺るぎなく垂直に真っ直ぐ伸びる直登が結構な距離で続きます。 ロープは張ってあるものの、心臓破りの体力勝負。 大辻山で使い切った体力を恨めしく感じました。 メインルートの頂上最後のジグザグ道が何故そうなっているのかをまざまざと見せつけられました。 尖山山頂はこれまた今まで見たこともない様なたくさんの人で溢れていて、座るところにも事欠くほどの大賑わい。水分補給と、写真だけ撮って早々に切り上げました。 最後の直登は流石に辛かったですが、晴れ渡る秋空と、1日で二つも登れて、贅沢な登山日和になりました。