4部登山部 初遠征 序章

2015.07.25(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
31
休憩時間
0
距離
1.0 km
のぼり / くだり
57 / 27 m
12

活動詳細

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それは昨年の10月、山猿のこんな一言で始まった… 「俺、死ぬまでに一回は黒部ダムに行ってみたいです」 その言葉に 「俺も‼︎」と即座に反応する部長。 他のメンバー達にも賛同を得、時期は来年7月と定め計画は動き出した。 この時部長は思った… 《どうせ行くなら立山には登りたい。》 しかし、登山部は発足したばかり、登山部員以外も参加する。メンバーがどう言うか… 部長は協調性を最優先するタイプだ。 《ならば最初は受け入れやすい室堂散策と立山登山の2班体制で案を出し、徐々に登山にベクトルを向けよう》 部長は思いつくと行動は早い。 秋から登山部で山行を重ね感動を憶え、登山部でなかった子だくさんまで登山にハマった。 金のかかる装備は金策しやすいよう、早い段階からの指南。ノグサーに至っては金を使いすぎる有様だ。 巧みな人心掌握術を駆使し、部長の手の平で踊らされるメンバー達。 次第に、第一目的であった『黒部ダム』が『立山』に変わっていく。 準備は整った。部長はほくそ笑んだ。 いざ立山に向け出発。 遠征に参加するメンバーは山猿、ノグサー、子だくさん、ウェルネス、編隊、部長の6名。個性あふれるメンバー達だ。 ウェルネス、編隊のご近所コンビは変態ブラザーズでもある。弟分である編隊が兄のウェルネスを7馬身引き離す変態ぶりで、敬意を表し『編隊』の称号を弟分に送った。 立山に向かう車中での兄弟の会話は、火災保険からコンビニのエロ本までと多岐に渡る。 理解不能な着眼点からの会話が延々繰り広げられる中、明日の天候を心配する部長。高速より見えるはずの立山は雲の中だ。 ICを降り立山駅に着くと足早にケーブルカーに乗り込む。 ケーブルカー内は少し混雑している。 満員、吊り革… 違和感を感じ編隊に目を向けると、新たなプレイでも思いついたのか、編隊の目は本日一番の輝きを放っていた。 これは要注意だ。 何事もなく美女平に着き一息つく。 ふと視線に先に、美女平の「美女」の文字に一段と目を輝かせる編隊の笑みが… バス内でも何かプレイがあるのか… 部長レーダーの警戒音はMAX、鼓膜を破るほど頭の中で鳴り響く。 室堂ターミナルに着き登山届を提出すると、そこには立山連峰の絶景が。雄大な景色にしばし圧倒され、先ほどまであれほど心配していた編隊の事など頭の片隅にもない。 部長は切り替えも早いのである。 散策を兼ね、みくりが池経由で宿泊先の室堂山荘に向かう。 たくさんの高山植物からの喝采に雷鳥親子まで歓迎してくれた。 しかし見上げる山頂稜線には分厚い雲が… 雨男 山猿、山頂晴天率17%… 明日はさらに晴天率を下げるのか… 山猿の呪縛に怯えながらも、明日の快晴を祈るばかりである。 立山室堂山荘の暖かいもてなしに心癒された。しかし明日の雲の動向が気になる… 期待していた星空も雲に隠れている。 明日は風は強いのか… 雨の心配は無さそうだ… 初の3000m級、体調を崩す者はいないか… あらゆる不安が部長の中で渦巻き、何度も窓を開け立山に問いかける。 自問自答を繰り返し、床に入ると5分で眠りについた。 部長は寝るのも早い。

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