活動データ
タイム
05:22
距離
6.8km
のぼり
689m
くだり
714m
活動詳細
すべて見るAM4:00 室堂山荘の一室で奏でるシンフォニー。 編隊、ウェルネス、子だくさんのイビキの三重奏と山猿の歯ぎしりが織り成す交響楽団さながらの調べに目を覚ます部長。 そこにノグサーの寝屁の重低音が演奏に深みを加えた。 さて今日の天気は…と思うや否や、辺りの空気は一変し室内は地獄谷と化す。 有毒ガスを避け外に避難した部長の視界に、まだ夜の明けきらぬ立山の巨大な全貌が写し出された。 雲が高い。最高の天候だ。 不快な目覚めを一瞬にして忘れさせる絶景に早朝より部長のテンションはMAXの値を示す。 携帯を忘れた事を後悔し死を賭して部屋に帰ると、メンバーの息はまだあるようだ。 全員に避難を告げ、再び外に出ると別山方面より陽が射して来る。 明け行く空の色の変化に心奪われる部長。 その筆舌しがたい風景にしばし茫然とする。 《午前中だけでもいい。この天気よ、もってくれ》 部長は立山の神に祈りを捧げる。 6:12 食事と登山準備を済ませ、立山室堂山荘を後にする。 スタート直後の雪渓、真夏の雪に心踊るメンバー達に雪渓の歩き方を指導し慎重に進む。 雪渓と石畳を交互に歩く緩やかな登山道。 初めての3000m峰、いつもよりゆっくりとしたペースで歩みを進める。 6:59 一の越山荘到着。 山荘脇から憧れの槍ヶ岳と穂高連峰に、後立山連峰の峰々、左手には富士山山頂も垣間見える。 感動止まない部長の耳に 「このトイレは大をして、出なくても100円払うんですかぁ?」 と、小学生のような質問が… ウチのメンバーだ。他人のふりをしたい。 つくづくコイツらはいい所には出せない。 7:18 一の越山荘を出発。 ここからがこの登山の本番である。 少し風があるのでウィンドブレーカーを着て登山道を見上げる。 ガレた急登に落石に注意しながら、下を見る高度感に足を震わせ歩くメンバー達。渋滞もなく息を弾ませながら確実に高度を稼ぐ。 見えてきた頂上休憩所。山頂まではあと少しだ。 7:59 雄山山頂到着。 山頂からの景色と達成感に感動するメンバー。全員で記念撮影をし、高所恐怖症のウェルネスと子だくさん、おにぎりが食べたい編隊を残し、8:22 大汝山まで縦走を開始。 すると山猿から「富士の折立まで行きましょうよ」との提案が。 しかし次の予定もある。3人を待たせている。チームワークを何より大事にする部長は、ここは心を鬼にし「大汝まで行き、折り返す」と返答する。 歩きながら… 《すまん山猿、ホントは俺も折立まで行きたいんだぁ〜》 と部長の心の声が剱岳にコダマした。 8:35 大汝山到着 山頂で飛び廻る山猿を見て部長はある間違いに気づく。 今まで山猿をネジの足りない人間だと思っていた。しかしつぶさに山猿を観察した結果、コイツは人間に近い新種の霊長類だと確信した。今度学会にレポートを提出しよう。 レポートはさておき、みんなの待つ雄山に帰る。 9:25 下山開始 ひっきりなしに登ってくる登山者に道は大渋滞。落石の危険と滑る足元、高度感にますます足が震える冷や汗混じりの数名。 10:17 一の越山荘まで下山 見上げると蟻の行列のように次々と登山者が登っていく。ここまで下りれば危険箇所は雪渓だけ。 雪渓のたびに 「気をつけろよ〜転ぶなよ〜」 とカメラを構える部長と空気を読まない、真剣に雪渓を歩くメンバー達。 ノグサーだけは期待に応えてくれたが、絵面の貧相さに物足りなさを感じた部長。 リュージュのように雪渓を滑降して欲しかった。 部長はちょっぴりお茶目なドSでもある。 10:57 室堂ターミナル到着 最後にみくりが池までダッシュし、水面に写る立山を写真に収め、最高の天気を与えてもらった立山の神に感謝の念を捧げた。 アルプス入門コースとは言え、初の3000m峰。 いろんな不安がよぎる中、訓練の成果か落石も怪我もなく絶好のコンディションでの最高の山行だった。 第2回遠征に向け、次なる目標に照準を定める部長。 再びメンバー達は部長の掌の上で踊らされていく。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。