市房山縦走

2017.10.01(日) 日帰り

活動データ

タイム

09:47

距離

13.8km

のぼり

1597m

くだり

1602m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 47
休憩時間
3 時間 9
距離
13.8 km
のぼり / くだり
1597 / 1602 m
16
3
1 43
2 53
2 18

活動詳細

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10/1市房山縦走 九州登山者の憧れ。高難易度の縦走にチャレンジ。 山行記録【市房キャンプ場~市房山~二ッ岩~野々頭~キャンプ場】 縦走距離:15km、行動時間:10時間、下山時にザイル、簡易ハーネス等使用 【市房山】熊本と宮崎の境に聳える市房山は久住、祖母、国見と並ぶ、九州の代表的な1700m峰。市房神社に続く参道には樹齢1000年超の大杉が聳えている。 スタート地点の市房キャンプ場では僕たち以外に一組の登山グループが準備をしている。 天気良好。朝露で湿ったキャンプ場の芝生が心地よい。薄明の空には市房山の稜線がくっきりと見えている。準備を整え8時、キャンプ場を後にした。 最近トレランシューズ履きでの山行が多かったが、今回の山は勝手が違う、シャンクの効いたミドルカットの登山シューズに本気装備を携え、参道入り口兼登山口の鳥居をくぐった。 登り始めると、大杉が次々と現れる。 様々な1000年杉の迫力に畏敬の念を感じた。 一時間ほどで中宮の赤い色彩が目に飛び込んで来た。日本遺産と書かれている。 市房神社中宮は堅牢な鉄筋コンクリート製。調べると山小屋も兼ねており宿泊も可能との事。 なんとなく冷え冷えとした感じがする。ここで標高900m 参拝を済ませ右手から神社の裏の登山道に入る。ここからいきなり急登が始まる。きつい。義木で作られた急勾配の階段は直ぐに息が上がってしまうほどで、木の根っこにつかまりながら標高を稼いだ。五合目、六合目のあたりまでがきつかった様に思う。 北西の木の間越しに津野岳が見え隠れしている。七合目を過ぎてブナ、ツガが現れた頃には、勾配もゆるくなり快適な山歩きとなった。 八合目1500m、珍しいステンレス標識の九合目1600mを越えたあたりで山頂が見えた。 10時37分、一等三角点の山頂はゆったりと広い。時折、冷たい風が頬をなでるが、気持ち良い青空が広がり、九州山系の山々がぐるりと取り囲む。ゆっくりと風景を楽しんだ。 今回の山行のハイライトはここからの縦走部分。他のパーティーが登山口に折り返す中、僕らは北の縦走路に進んだ。   市房から北、二ッ岩に至る3kmほどの尾根は東西に鋭く切れ落ち、まさにナイフリッジ、小ピークの激しいアップダウンが続く。 崩壊地も多く、痩せ尾根の縦走路が削り取られている個所がいくつかあった。 危険な場所もあるが仲間たちは尾根歩きを楽しんでいる。 見渡すと右手には石堂山、左手には津野岳、正面には二ッ岩の岩峰、振り返れば今しがた通って来た市房山に続く峰々、僕ら以外の人がいない世界で聞こえて来るのは鳥のさえずり、秋空は高く澄んでいた。 縦走中、度々出会う鹿たちは久々の訪問者に驚き、仲間たちに警戒を知らせる鳴き声をあげている。いつ見ても野生で出会う鹿は美しく神々しい。僕らがザイルを準備し15分かかる壁をカツーンと3歩で駆け上がる。 縦走路の中盤部分で、7m程度の岩壁を降下するポイントがあり、120cmのテープとカラビナで簡易ハーネスを作りクリアした。ちょっとでもウエイトを掛けると足場が崩れ落ちる状況で少し緊張したが思ったより容易に降りることが出来、ほっとした。 むしろ立ち位置の斜面が変わるたびに激しく変化する風と温度差にやられた。 15時40分 二ッ岩着。10分ほど休憩して下山にかかった。西方向の尾根を下るが、こちらもしばらくは崩壊気味の痩せ尾根で気が抜けない。 さきほど通って来た尾根道が立ち枯れた木々の間から見え隠れする。こちらから見るとけっこう高度感がある。 しばらく進むと15m程度の壁が立ちはだかった。リーダーの投げるザイルが強風でキャッチできない、なんとか掴んで体に固定した。壁の東側は崩壊しており西側斜面にクライムルートをみつけクリア。 道は次第に枝尾根に移ってどんどん高度を下げて行く。ここから先は完全なバリエーションルート、人が通った痕跡は何もない、日没の時間が迫っている。地図とコンパスを頼りに滑り落ちるように林道を目指した。 谷川の音が聞こえてきた、もう林道は近い。荒れた林道を500mほど進むと車数台、留められる駐車スペースがあった。林業用なのであろう。人の痕跡がありがたい。この先、林道の分岐がかなりあるが主要地点にはキャンプ場への案内板が設置されているので迷うことはなかった。林道最後の5kmはトレイルランニング。2頭の鹿が目の前に飛び出し走り抜けていった。 17時50分、日没まで残り15分を残し登山口に無事到着。 湯山の元湯温泉で汗と疲れを流し、近くの食堂のステーキ丼で腹を満たし帰宅した。

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