活動データ
タイム
09:53
距離
28.7km
のぼり
1025m
くだり
1031m
活動詳細
すべて見る(活動距離はバス移動を含みます。iPhoneヘルスケアカウントで歩行距離31km) スケジューリングをミスりました。日付を数え間違い、あと2泊時間があると思っていたのにあと1泊。すでに宿を予約してしまったため今日は26番札所先の吉良川まで行かなければなりません。番外札所四十寺へも参拝予定でこれはとても1日では無理な距離。朝のうちに室戸までバスで移動し、あとは歩きながらちょうど良いタイミングのバスがあれば乗ることにします。 朝食無しで予約したのにも関わらず、ロッジおざきの若女将さんが出発前にフルーツとお茶を用意して下さいました。設備面ではボロいけど、気遣いのあるお宿です。 ロッジおざき前を朝イチで通過するバスは7:44です。それまで無為に時間を潰すのはもったいないので出発。行けるところまでは歩きます。途中夫婦岩で写真を撮って、ちょうど椎名漁港前に差し掛かったところでバスとタイミングが合い、飛鳥バス停から乗車、大師像前で下車しました。 初めての歩き遍路で室戸へ向かって歩いた時のことを思い出します。足の痛みと疲労でフラフラで、宿への到着も予定よりだいぶ遅れていて、すでに日が落ち真っ暗な中ライトアップされた青年大師像が見えた時は、お大師さんが待っててくれた〜と心から感謝の気持ちで涙が滲みました。宿の女将さんが暗い中心配して外まで見に来て待っていてくれたのが嬉しいやら申し訳ないやら…。その日の夕食で生まれて初めて食べたカツオの塩タタキの美味しかったこと!全て鮮やかに覚えています。あんなに辛い気持ちで歩いた道も、バスに乗ったら10分で到着です、呆気ない。 御厨人窟は、お大師さん修行の場所で、洞窟内から見た景色から空海の法名を名乗るようになったと言われています。以前は洞窟内からお大師さんと同じ景色を見ることができました。今は風化による落石があったことから立ち入り禁止になっています。私は2度中に入ったことがありますが、真っ暗な洞窟内から空と海の青一色が見えると、なるほど「空海」の名に納得。 遍路道を165mの高さまで一気に登ります。10月と思えない暑さと潮で湿った空気のため汗がぼたぼた頭から落ちて来ます。キツイ20分間でした。 最御崎寺から次の札所へ向かう歩き遍路道は、地図上では室戸スカイラインを通り岬の西側へ下りるように案内されています。でもここがまたうんざりする道。ひと区間が長い九十九折の道。一つカーブを超えても、またらその先には一直線に道が延びています。アスファルトの固さで足は痛いし、歩いても歩いても終わる気がしません。その横を車がすごいスピードで走って下りていきます。(車は良いな、早いなー、あと何分歩いたら下までたどり着けるのかな…)と気分が落ち込みます。という記憶が蘇り、今回は登って来た遍路道から下りることにしました。 室戸市役所近くまで来たところで、四十寺山方面へ向かうバスとタイミングが合ったので乗車し、4分ほどで室戸高校前バス停に到着、下車。しるべ石を頼りに遍路道を辿ります。しかし山道に入る道しるべを見逃す失態。だいぶ余計に歩き何か変だと気付いて戻りました。さらにYAMAP地図で現在地を確認しながら歩いたところ、登山口は「え?ここ?」という道無き道。顔の高さまで成長したアザミと蜘蛛の巣に攻撃され10mほど進んだだけで断念。参拝を諦めて来た道を戻ると、墓石の前にしるべ石を発見。見落としてました!さっきのアザミの道は旧登山道だったのかな? 四十寺山では植林が行われていて、山頂への最後の数百mは陽を遮る木陰が無く、直射日光にさらされながら歩くことになりました。とにかくひたすら暑い。ただただ暑い。展望台からは室戸岬の突端まで見渡せます。素晴らしい眺めなのですが、暑さで楽しむ余裕がありません。日陰を求め直ぐに下山開始。 バスに乗っている時間以外ほぼ歩き通しだったので、25番札所津照寺で日陰のベンチを見つけた時は嬉しかった。座り込みしばらく動けませんでした。 さて、本日最後の札所26番金剛頂寺も160mの高さにあります。最御崎寺165m、四十寺300mを登って下りて、さらにここまで長いアスファルト道も結構な距離を歩いています。結構脚にきています。それでも歩いているとすれ違う地元の方々が「ご苦労さん、頑張って」と声をかけてくれるのが嬉しくて、疲れていても前へ向かって進む元気が湧いてきます。 でももうこれ以上は無理。30km超えて歩いたのは久しぶりです。バスに乗ってお宿のある吉良川まで移動します。 和の宿角屋さんは、もともとお兄様ご夫妻がお住まいだった住宅を改装し2011年から宿として営業しています。開業の頃の新聞記事を読んでみると当時オーナーご夫妻は82才と74才。と言うことは今はお幾つなのでしょう。お二人はまだまだシャッキリお元気な様子でしたが、「重いでしょう、下ろしなさい」と言って私のザックを持とうとしてくれたのには恐縮しきりです。文化財のような純和風建築を貸し切りにして一人でも素泊まり6500円という破格のお値段。「高くて申し訳ないね」なんてオーナーさんは仰っていましたが、むしろこの値段で貸していただけるなんて申し訳ない。幾らか足したいくらいです。チリひとつ落ちていない清潔に清掃された畳の上でゴロゴロしたり、よく磨かれた木の廊下を素足で歩くのは久しぶりで気持ちよかった!滞在するのに必要なものは全て不足なく揃っていて、調味料も一通りあるので自炊もできます。遍路じゃない普通の旅行で再訪して数日のんびり過ごしたい。絶対にまた泊まりたいお宿のひとつです。 疲れていて自炊は無理だし、出来合いのものが買えるような店舗も無いため、直ぐ隣のラーメン屋さんで夕食を頂きました。吉良川では水曜定休が多く他の店舗がお休みのところが多い中、こちらの末広さんは月曜定休と言うことで助かりました。来店時、すでに地元の元気なおばちゃん、いやおばあちゃん達が唐揚げをつまみに生ビールを飲み、元気に土佐弁でおしゃべりしていました。揚げ物と生ビール!高知のおばあちゃま達は元気です!何をつまみに頼もうか…と悩んでいると、ママさんが「揚げナスのお浸しあるよ」と出してくれました。こちらも居心地が良いお店。パラパラのチャーハンも美味しくてペロリと完食。吉良川また直ぐに行きたいなー。
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