谷川主脈縦走

谷川岳には何回かは来ていた。そしていつも思った。それは平標山へ続く上越国境の尾根を辿ってみたいということだ。谷川岳からオジカ沢ノ頭の先に万太郎のアタマが垣間見える。しかし、万太郎に続く尾根とその先の尾根が見えない。爼嵓の鋭く流れるようなラインのその向こうが見えない。いつか見に行こうと思った。あの尾根を辿っていきたいと思った。　もちろん分かっていた。日帰りで歩きとおすにはタフな尾根であるということ。登って下って・・さらに登り返すことが1回や2回でないことも分かっていた。そして、いま思う。キツかったことは確かだったし、途中でエスケープすることも難しくて心細かった。　でも、平標山に辿りついたときに「来てよかった」と素直に思った。