砂原岳(望洋の森コース)~リベンジ 

2017.10.21(土) 日帰り

活動詳細

すべて見る

 平成11年11月に単独登山し、その後、連れを伴って行ったが、強風の 中、危険な岩登り箇所を連れがクリアできず、途中下山。 18年ぶりのリベンジとなる。  この山は海に面し、火山特有の低い森林限界のため、特にむき出しの 尾根は、海からの強風をまともに受ける。  天気予報は晴れだったが、登山口に到着した時点では、4合目より上が 雲の中。 眺望は期待できないが、札幌から車で4時間、宿もこのために 取ったのだから「登頂できれば良し」と、登山を開始。  林の中を歩くこと約一時間。 途中、小雨が降り出したため、合羽上衣 を着用するが、この時、下衣を着用しなかったため後悔することになる。  砂原岳の登山道は、手入れされておらず、笹こぎならぬススキ漕ぎと なるが、濡れたススキで下半身がびしょびしょになって、吹きっさらし の尾根に出た後は、強風に煽られ、体温をどんどん奪われる。  濡れる前に合羽の下衣を着用すべき。明らかに失敗だ。  (その後のことを考えると、濡れた後でも着用すべきだった) 雲に突入後は、視界30m程度と非常に悪く、「訓練」になってしまった。  厳しい天候の中、黙々と登り続けて約1時間半、連れが、  「アンパンマン、助けて」 と言う。  つまり、元気をなくしてヘルプミー。「しゃりバテ」である。 普通は「頂上で昼ご飯」だが、この雨と強風では到底無理。 連れの体調も考慮して、岩の隙間に身を隠し、そこで補給タイム。  濡れた手袋を脱ぎ、素手でガスバーナーを準備するが、冷たさにより あっさりと指先の感覚がなくなる。 寒さを予測して準備した、カップ麺の美味しさと有難さは身に染みた。 もしも、最後に食べたいものを聞かれたら「カップヌードルのBig」と 即答できる。  連れも元気を取り戻したところで移動開始。 18年前に撤退した、岩登りも何とかクリアする。 その岩の横は、真っ白な雲で下が見えないが、見えたら足がすくむ崖。 「この後は慎重に」と注意を促す。  その後も、深いザレ場が多く、連れはロープを頼りに登っている。 踏跡が不明確な場所もあり、特徴のある岩を記憶し、下山に備える。 頂上に向かう稜線は片側は崖、反対側も斜面が急で、道幅が狭い。 そこに、強烈な風が吹いており、神経を使いながら慎重に足を運ぶ。  視界悪く、雨と強風に曝されながらも、やっと頂上に至る。 山頂には、山名を示す看板などはなく、三角点のみが置かれている。 18年前は、三角点を示す「胴体」は、しっかりと埋没していたが、強風 によって、削られこそすれ積もることのない頂上は、その標高を微妙に 下げているようで、多分むき出しとなって倒れた三角点の柱は、後から 添えられた石により、やっと立っている状態。  やっと立っている「連れと三角点」の「証拠写真」を撮り、そそくさ と下山するが、途中、強さを増した強風に煽られて、連れが転倒する。 自分も、186cm、体重85㎏だが、思わずしゃがみ込むこと数回。 太ももの辺りも、冷えて感覚があやしくなり、どんどん体力を奪われる のを実感する。 このままの状態が続くと、低体温症となるだろう。集中力も低下する。  無事に、登山口に着くと、愛車の三菱アイちゃんが待っていた。 無事に下山できて、ホッとする。  登りは休止含めて3時間10分、下りは1時間40分。  累計標高差は900m超であり、登りと下りの時間差から、強風、雨の中、 深いザレ場登りのキツさを改めて認識する。骨っぽい山だった。  ホテルの温泉に浸り、その日一日の出来事を回顧する。 温泉の暖かさは、夢のよう。  連れと、恒例の反省会をやる。  元気が回復し、酒も十分に回って調子に乗り、ホテルのボウリング場 で、ビール片手に勝負。連れのスコア149点に、10点以上及ばず負ける。  「真面目ボウリング」をしていた頃は、この位の点数に負けることは なかったが、それも20年前のこと。 そういえば、マイボール、まだあったかな。

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。