三徳山三佛寺「投入堂」の紅葉

2017.11.11(土) 日帰り

活動データ

タイム

01:58

距離

1.8km

のぼり

293m

くだり

252m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
1 時間 58
休憩時間
43
距離
1.8 km
のぼり / くだり
293 / 252 m
2
45

活動詳細

すべて見る

【三徳山三佛寺の国宝「投入堂」との出会い】投入堂(なげいれどう)を知ったのは関空にしてあったパネル展示だった。その雪の三徳山と投入堂の凛とした姿に惹かれたのが十数年前。崖と建物の柱や屋根からサイズを推測しようとしたが、理解を超える非日常的な不思議形状のためか、写真からは図り知れない感じがするのが強い印象だった。 ・四年前、三朝温泉を訪ね、遂に雪の投入堂が見られると三佛寺に赴くが、積雪時は登山禁止とのことで、落胆甚だしく帰った。勿論下の県道21号際にある遥拝所から眺めはしたが、 【機会は突然に】先週は仕事が堪えて疲労困憊、金曜は東京日帰り出張でキツく、気分を変える必要があった。土曜は家周りの幾つかの仕事に没頭してリフレッシュの予定だった。しかし、起き抜けに外を見ると軽四輪が置いてある。それを見て、何故か分からないが、マイ羅針盤の針は迷わず三徳山を向いた。時間は遅いが、今飛び出せばお昼少し過ぎには着ける筈。天候は曇りの予報だ。 【三朝温泉への道】 岡山道と米子道を繋ぎ、真庭で自動車道を降り、一路三朝温泉に向かう。ここはバーモント州を思わせる好きな道だから楽しく走れる。交通量はとても少ない。道の駅三朝は帰り道に寄ってみよう。 【投入堂登山には厳しい規則が】一人では登山道に入れないことを最初に拝観料(四百円)を払う場所で知った。そこで一人の年配の人に‘一緒に登りませんか’と声を掛けられたから。理由を知って、一も二もなくOKし、出発する。危険な場所もあり、同行者がいれば何かあっても連絡が取れるとのことだ。そう言われると少しわくわくする。その人は米子から来た方だった。 【始まりから良い】登山事務所で又四百円を納め、“ 六根清浄”の襷をお貸りする。靴底のチェックもある。アレ少し雨が降って来た。道の左手に樹齢千年の杉、右手にそれより少し若い杉二本がゲートの様に唆り立つ。そのすぐ先の二本杉の間に赤い扉があり、「結界」のようだ。厳かな気持ちでそれをくぐる。 ・宿入橋を渡ると、修験者の道らしく中々急傾斜の登山道が始まる。木の根や枝の手掛かり、足場に出来るところも多く安心だ。四足歩行箇所もあるので軍手は必要。馬の背、牛の背は滑るかも知れない。この変化に富んだ道を、風の様に、枯葉が舞う様にヒラヒラ走り抜けたいと云う感覚が生じる。千年に渡って修験者がそうして来たからなのか。 【投入堂だけではない、祠や建物】投入堂に至るまで、祠と鐘撞堂以外に文殊堂、地蔵堂、観音堂の大きな三つのお堂がある。最初に見上げる文殊堂の大きさと木組みに圧倒される。この様な岩の斜面に建物が存在することに驚嘆する。素晴らしいプロローグだ。次の地蔵堂は、靴を脱いで回廊を一周出来るが帰り道になるだろう。楽しみだ。次の観音堂は崖の岩の庇の下に作られていて、前の二つとは趣が違う。真っ暗なお堂裏を通って進むと件の「投入堂」が遂に姿を現わす。 【投入堂 】 確かに投入れたとしか思えない様な造作の投入堂。自然との融和の究極の形の一つだろう。長い歴史、繊細な造作、場を活かして融合と調和を図った計算、そしてそれらが合わさった“美”。この独創性と造営の決断は今我々に欠けているそのものじゃないかと云う気もする。一日中この場に居たい。視覚と聴覚が狂い出すまで。次はそうするかも知れない、 【地震】 鳥取地震などで立地する岩盤に亀裂が入っているところもある。フレキシビリティの高い日本の寺社建築故、耐えて建っているが地盤が大きく崩れることがないかと心配だ。それを考慮に入れずに建てている訳はないと信じる。やがていつかは来ることは避けられないとしても・・ 【番外、名物買い】下山すると、現実感が出て来る。ここまで来て、日本の誇り、大山Gビールを土産に買って帰らねば今日、明日の寝場所も危ういだろう。嬉しいことに、新しいものが三つも出ている。勿論久米桜酒造🌸の「八郷」も手に取る。紫蘇ラッキョウと西条柿も酒の肴になるだろうか。アッ、道の駅も残っていた。此処では銀杏とあんぽ柿を手にし、洋々帰途に着いた。(了)

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。