活動データ
タイム
07:38
距離
16.6km
のぼり
1382m
くだり
389m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る**11月28日、2日目の朝 オフロードバイクで宿のお兄さんに送ってもらったマナンから、本格的なトレッキングがスタート。 今日はマナン(3400m)からいっきにトロンフェディ(4400m)まで行こうと決め、歩き始めます。 推定7時間くらい。 けれど、標高が高いためか、歩き始めの身体が重い……。 なかなか足がすすみません。 チベットは、わたしにとって、昔から憧れの地でした。 小学生の頃に手に取った本で、初めてチベットを知り、日本とのあまりの生活の違いに驚き、そして強烈に惹かれました。 今、西チベットは外国人が入ることは難しく、ネパール側のジョムソンから、ムスタン王国に行くことが出来ますが、それでもパーミット500$とガイドが必須になります。 はぁぁ。チベット。 あの乾いた大地と連なる高山、チベット仏教のゴンパ、いつか歩いてみたい!! 話を戻します。 マナンから少し歩いた場所で、香港の方とガイドさんと出会い、一緒に歩きました。彼もあまり時間がなかったから、ポカラ出発の8日間でサーキットを、巡るそうです。 彼のガイドのネパリが、ガイドもポーターもいない、荷物たっぷり背負ったわたしを心配して、チュリレレーダー(4240m)で一緒に泊まろうと言ってきました。 具合悪くなったら降りてくるし、やっぱり先に進みたかったのでフェディまで向かう旨を説明。 「残念だー。キミは歩くの速いし休まないから、此処でお別れね〜ジャパニーズガール、ベリーストロングね。」 と、さよならする。 ちなみに、一緒に休憩したロッジで、パスまでのポーターの値段を聞いたらビックリ。10000rpだと( ゚д゚) ヤクカルカを過ぎると、家畜を引き連れた家族に出会ったり、ヤクの群れに囲まれたり……。 ヤク、高所にしか存在しないので、初めて見ました。カラパタール方向には沢山いると聞いていましたが、ずんぐりむっくりでゴワゴワで、可愛かったです。 人を乗せ、荷物を運んで、乳も出してチーズも作って、肉も食べられる。 うんこも燃料になる。 ヤクってすごい!! ちなみに、ヤクのようでヤクじゃない、牛の毛が長いバージョンのヤクもいました。 あれは雄ヤクとメス牛の間の子で、ゾと言うそうです。 道中、ヒマラヤの水が流れている場所があり、さっそくボトルに水を汲んでゴクゴク。こっちでは水は買うものなので、ありがたいです。(山の水は、上に人や家畜がいない場所だということを確認した方がいいです) 日が傾きかけた頃、トロンフェディに到着。宿は3軒ありましが、わたしが泊まった宿にお客さんは少なく、ポーター達は宿のダイニングでトランプをしていました。 ヨーロッパ系のツアーの方々が、明日は4時出発と説明されていました。ガイド2名、ポーター4名を引き連れた10名の団体さん方でした。 夜はもう、どうしようもなく寒く、トイレの手桶水がカチカチに凍っていました。 手袋なしでは外は歩けないくらいでした。 部屋に戻るまでみんなで薪ストーブを囲みます。 けれど燃料はすぐに燃え尽きてしまい、広いダイニングはあっというまに寒気に包まれます。 そんな時、ヤクの乾燥したうんこを入れると、ちょー燃えがよくなり、すごくあったまりました。 わたしはシュラフもダイニングに持ってきて、寝るまでそれに包まってストーブの前を陣取っていました。 4400mの宿では水が貴重で、顔を洗う水もなく、トイレを流す水くらいしかありませんでした(凍っていた……)はぁぅー3日間髪を洗えないのはキツいなぁ……。と思っていましたが、あまりに乾燥していて油も出ないくらいでした。 明日のトロンパス越えを考えて、ポーターたちが自分たちの寝床に入る頃、わたしも部屋に戻りました。 と、そこでメールに気が付きました。 カトマンズのsimカードショップのアップヒルから来たメール。 「ヘィーマリちゃん元気?今何処?歩いてる?キミのドコモのsimカード忘れてたから、お店で預かってるよー」 とのこと。 「なにー。そもそもsimカードをセッティングしてくれたのはあなたでしょうが。入れ忘れたんだろー」と、思いましたが、確認しなかったわたしも悪いですね。 「カトマンズには戻るし、宿の近くなので、問題ないよ、取りに行くから」というメールを返し、眠りにつきました。 **11月29日、3日目 風が宿の壁を叩く音で目が覚めました。 まだ暗い。 そして寒い。 テントならガスを付ければすぐに温まりますが、広い部屋ではそうもいきません。 シュラフを被ったまま準備をして、4時前に出発します。 昨夜煌々としていた月は既に沈んでいました。 その変わりに、頭上にはびっくりするくらい多くの星が瞬いていました。 写真を撮りたいと思いましたが、そんな時間はありません。 いつかまたこの場所に来たら、今度はゆっくり撮影会をしよう。 そう思いました。 先発したツアーさん達のヘッデンの灯が、遥か彼方に連なっています。 うーわー。 あそこまで登るのかー。と、行く前から弱気になりますが、何時間かかっても登ろうと、一生懸命歩みを進めました。 フェディ(4400m)からトロン・ハイ・キャンプ(4900m)までは、急な登坂。 ここがなかなかキツかったです。 ハイキャンプからもまだユルい登りが続きますが、いかんせん、身体が重いー!! 今どれくらいなんだろぅと高度計を確認したら、既に標高は5000mを越えていました。 此処からもキツかったです。 ユルユルの登坂、普段ならなんでもないはずなのに、息切れが酷くて、なかなか前に進まない(´-` ) 高山病の症状は全くありませんでしたが、身体に空気が入っていかないー!ってことをようやく実感することができました。 富士山でぐったり寝込んでいる人は沢山いるよーと聞いたことありますが、高山病になる人はこんな感じなのかな? ……此処に1週間滞在して、フェディとパスの往復したら、カナリ強くなるんじゃないかな?とか、また意味不明なことを考えていました。 いつの間にかわたしを抜いて歩いているカップルが、わたしが立ち止まる度に彼らも立ち止まり、抱き合ったりチューチューしてるんです。見ないふりして黙々と歩きましたワン( •́ㅿ•̀。 ) そんなこんなで何も考えられないままハァハァひとりで歩いていたら、いつの間にか到着しましたトロン・ラ・パス!! 写真でみた通り、青空に沢山のタルチョがはためいています。 わぁーいわぁーい。 まさか、此処まで来れると思ってなかった!多分ひとりで叫んでいたと思います。 峠にいたみんなでハイタッチ。 「あなたーすごいわー!ひとりで登って来たの?!」 とツアーの女性に言われたけど、「辛かったー!!」と日本語で喋っていたと思います。 ひとりで登ってきたアタマダイジョーブですか!的に泣いている日本人にもみなさんは優しく、最後は肩を抱きながら、写真を撮りました(๑´ㅂ`๑)♡*.+゜ それにしてもトロン・ラ・パスは風が強くて、体感温度-20度くらいかもしれないと思いました。厳冬期の八ヶ岳並?! 髪が凍っています。レインを着てダウンを着ているのに、風が全部身体の体温をぐんぐん奪っていきます。 パスには茶屋があったので、200Rpの高級レモンティーを飲みました。ステンレスのティーカップが、めちゃくちゃ暖かくて、鼻水が止まりませんでした。 さて、トロンパスに到着したわたしが次に目指すのは、標高3200m先のムクティナート。ヒンドゥーの聖地です。 ムクティナートに1泊しようか……。 でもそうしたら、ジョムソンからのバス便に乗れない可能性もある……。 寒い。 寒いー。 はやく麓に戻りたい。 チキン食べたい。天プラ食べたい。そもそもダルバートのパサパサご飯はもう見たくない。和食が食べたい!! ってことで、ムクティナートに15時に到着できたら、ジョムソンまでジープに乗って、とにかく降ろうと考えました。 **補足** 今思えば、もったいないことをしました。 ムクティナートからジョムソンへは、歩いて6時間ですが、ジープだと1時間くらいで行くことが可能です。此処もジープ街道なので、砂埃が激しく、歩くようなルートではありませんでした。(ポカラからジョムソンまで飛行機もあります)下道で来ると、ポカラからバスやジープをチャーターしてもムクティナートへは丸1日がかりになるので、やはり1泊するべきだったかなと思いました。 ……1泊しても、疲れきっていて街巡りは出来なかったかもしれませんが……( •́ㅿ•̀。 )ウムー そしてこの軌跡は、2日目のマナンからトロンフェディのものになります。なかなかの標高差! 3日目のトロンフェディからパス→ムクティナートの軌跡は、次回にのせようと思います。
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