石投山

2017.12.23(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 22
休憩時間
15
距離
5.1 km
のぼり / くだり
462 / 461 m
1 5
44

活動詳細

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東日本大震災における被災を乗り越えて、逞しく復興しつつある港町、宮城県牡鹿群は女川町。同町の最高峰にして、古くからその漁師たちが海に出た際、目印にしていたとされているのがこの『石投山』なのだそうだ。 同峰には、当地のNPO法人によって登山道が整備されており、ファミリー向けのハイキングルートとして知られている。筆者も今年の5月に一度足を運んでみたが、間抜けにも道を間違えてしまい肝心の登山道への入り口を発見できず、結局何もせずに引き返す羽目になるという失敗を体験したのである。 それから半年、年の瀬も迫った天皇誕生日のこの日、改めて挑戦することを決意。実は10月末に黒部峡谷下ノ廊下から帰ってきてから、正体不明の体調不良によりしばらく山行を控えていたので、実に2ヶ月ぶりのリハビリ登山となる。当日の朝は、布団から這い出すのも大変な試練となる寒さであったが、半年前のリベンジを果たすため、女川へ向け出発である。   <注意事項> ・タクシーの運転手の方の話によると、実は『石投山』と呼ばれる山は女川に二ヶ所存在しているとのこと。筆者も寡聞にして知らぬところであった。山と渓谷社の『分県登山ガイド03 宮城県の山』にて紹介されており、町外から訪れる登山者の多くが目指すであろう『石投山』は、そのうち町の北側にそびえ立つ方(もうひとつは西側)。此度の筆者のように、タクシーで登山口に向かう際は、「北側の、新田(しんでん)仮設住宅に登山口がある方」と告げれば分かってもらえるはずだ。   ・登山口のある『新田仮設住宅』までは、女川駅から町民バス(ワゴン車)も利用可能だが、発車時刻が鉄道との接続をほとんど考慮していない点に注意(列車の到着時刻からわずか1分後)。筆者は後述の通り、タクシーを利用することにした。   ・地図にない伐採用の作業道が各所にあるため、道標であるピンクのテープをよく確認すること。   ・山頂直下の坂は傾斜がかなり急であり、登りが大変なのは勿論のこと、下りはさらなる危険が予想される。筆者は持参していなかったが、ストックの使用を推奨。また、降雨後はかなりの用心を要することが想像される。

石巻市 JR石巻線女川駅からは、タクシーで登山口へ向かうことにした。所要時間は5分程度で、料金は860円程度。
JR石巻線女川駅からは、タクシーで登山口へ向かうことにした。所要時間は5分程度で、料金は860円程度。
石巻市 登山口からは20分弱の林道歩きとなる。
登山口からは20分弱の林道歩きとなる。
石巻市 写真の林道の分岐点では向かって左側へ。右側は遠回りのルートとなる。
なお、この付近には駐車可能な広場があり、今回のように登山口にロープが張っていなければ、タクシーがここまで乗り入れてくれるかもしれない。
写真の林道の分岐点では向かって左側へ。右側は遠回りのルートとなる。 なお、この付近には駐車可能な広場があり、今回のように登山口にロープが張っていなければ、タクシーがここまで乗り入れてくれるかもしれない。
石巻市 林道から、登山道への分岐点。半年前に筆者が間違えたのは実はこの箇所で、写真右側に伸びる林道をそのまま進んでしまったのである。
正しくは写真左側へ折れるコースなのだが、橋も何もない小沢を渡るため、これは確かに分かりづらい。
林道から、登山道への分岐点。半年前に筆者が間違えたのは実はこの箇所で、写真右側に伸びる林道をそのまま進んでしまったのである。 正しくは写真左側へ折れるコースなのだが、橋も何もない小沢を渡るため、これは確かに分かりづらい。
石巻市 先の写真の付近にたたずむ山神碑。筆者も此度の山行の安全を祈願し、いざ登山道へ。
先の写真の付近にたたずむ山神碑。筆者も此度の山行の安全を祈願し、いざ登山道へ。
石巻市 登山道への入り口。先述の通り、小さな沢を超える。
なお、ここをそのまま直進すると地図には無い作業道があることに注意。登山道はすぐに右側へ折れるルートだ。
登山道への入り口。先述の通り、小さな沢を超える。 なお、ここをそのまま直進すると地図には無い作業道があることに注意。登山道はすぐに右側へ折れるルートだ。
石巻市 登山道へ入ると、いきなり急勾配が待ち受けている。
登山道へ入ると、いきなり急勾配が待ち受けている。
石巻市 きつい登りと、少しばかりの平坦な箇所を繰り返す後に、登山道は稜線へ。
きつい登りと、少しばかりの平坦な箇所を繰り返す後に、登山道は稜線へ。
石巻市 尾根に出ると、周囲の木々もすっかり落葉しているため周囲の景色もひらけてくるが、吹き付けてくる風が非常に冷たい。
尾根に出ると、周囲の木々もすっかり落葉しているため周囲の景色もひらけてくるが、吹き付けてくる風が非常に冷たい。
石巻市 行く手を阻む倒木。
行く手を阻む倒木。
石巻市 写真では伝わりづらいが、山頂の手前で道はかなりの急登となる。
里山とは思えない斜度であり、本日一番の頑張りどころだ。
写真では伝わりづらいが、山頂の手前で道はかなりの急登となる。 里山とは思えない斜度であり、本日一番の頑張りどころだ。
石巻市 ひとしきり頑張った先には、極上の展望が開けていた。ここが山頂である。
東側には女川湾の海原に浮かぶ島々が一望できる。此度の山行における、最高のご褒美だ。
ひとしきり頑張った先には、極上の展望が開けていた。ここが山頂である。 東側には女川湾の海原に浮かぶ島々が一望できる。此度の山行における、最高のご褒美だ。
石巻市 山頂の三角点付近にはポストらしきものが設置されており、中には登頂者が自由に記載できるノートが収められている。
筆者も記念に一言、書き込んでおくことにした。
山頂の三角点付近にはポストらしきものが設置されており、中には登頂者が自由に記載できるノートが収められている。 筆者も記念に一言、書き込んでおくことにした。
石巻市 ともあれ、山頂に出てからというもの、吹き付ける風は冷たさを増すばかり。
ザックを降ろし、いそいそと保温着を取り出す。
ともあれ、山頂に出てからというもの、吹き付ける風は冷たさを増すばかり。 ザックを降ろし、いそいそと保温着を取り出す。
石巻市 ……が、ここで本日最大の失態に気付く。何と、右手の手袋を紛失してしまっていたのである。
一応、心当たりはあったため山頂付近を探し回ってみたものの全く見当たらず、そうこうしているうちに予報になかった小雨までぱらついてきたため、泣く泣く諦めて撤収を決意した。
この手袋も先月買ったばかりで、そう安い代物でもなかっただけに、精神的なダメージはそれなりのものがあった。
……が、ここで本日最大の失態に気付く。何と、右手の手袋を紛失してしまっていたのである。 一応、心当たりはあったため山頂付近を探し回ってみたものの全く見当たらず、そうこうしているうちに予報になかった小雨までぱらついてきたため、泣く泣く諦めて撤収を決意した。 この手袋も先月買ったばかりで、そう安い代物でもなかっただけに、精神的なダメージはそれなりのものがあった。
石巻市 帰りは、来た道を引き返す。急坂の箇所では慎重さが必要だが、それでも下りはあっという間だ。
帰りは、来た道を引き返す。急坂の箇所では慎重さが必要だが、それでも下りはあっという間だ。
石巻市 写真左側は砂防堤。
写真左側は砂防堤。
石巻市 再びの急な下りの先に沢が見えてきたら、下山口が近い。
再びの急な下りの先に沢が見えてきたら、下山口が近い。
石巻市 帰りは、下山口から女川駅まで徒歩で向かうことにした。行きはタクシーを利用したが、徒歩でも30分程度なのでのんびり歩くのも一興である。
写真は、建設中の復興住宅街と、今回登頂した石投山。特徴的な山容で、確かに目印としてもうってつけのように思える。
帰りは、下山口から女川駅まで徒歩で向かうことにした。行きはタクシーを利用したが、徒歩でも30分程度なのでのんびり歩くのも一興である。 写真は、建設中の復興住宅街と、今回登頂した石投山。特徴的な山容で、確かに目印としてもうってつけのように思える。
石巻市 女川駅前から女川湾へと続く、『シーパルピア女川』。先の震災の後に整備された商店街で、海を臨むおしゃれな街路沿いに様々な店舗が軒を連ねる。
女川駅前から女川湾へと続く、『シーパルピア女川』。先の震災の後に整備された商店街で、海を臨むおしゃれな街路沿いに様々な店舗が軒を連ねる。
石巻市 JR女川駅。こちらも被災から4年後となる平成27年に、大幅なリニューアルと共に復活を遂げている。
この駅舎、実は日帰り温泉が併設されており、山行後の立ち寄り湯にもぴったり。被災前の駅舎から継承された要素なのだそうである。
JR女川駅。こちらも被災から4年後となる平成27年に、大幅なリニューアルと共に復活を遂げている。 この駅舎、実は日帰り温泉が併設されており、山行後の立ち寄り湯にもぴったり。被災前の駅舎から継承された要素なのだそうである。
石巻市 女川駅は、JR石巻線の終点でもある。
同線は女川に近づくにつれ、女川湾の美麗な景観をディーゼルカーに揺られながら味わう、至高の旅情を愉しむことが出来る。
女川までは自動車でのアクセスも良いが、筆者としては、是非鉄道で訪れることをお勧めしたい。
写真は、帰りに乗車したディーゼルカー『キハ110系』。窓も大きいので、車窓をたっぷり堪能可能だ。
女川駅は、JR石巻線の終点でもある。 同線は女川に近づくにつれ、女川湾の美麗な景観をディーゼルカーに揺られながら味わう、至高の旅情を愉しむことが出来る。 女川までは自動車でのアクセスも良いが、筆者としては、是非鉄道で訪れることをお勧めしたい。 写真は、帰りに乗車したディーゼルカー『キハ110系』。窓も大きいので、車窓をたっぷり堪能可能だ。
石巻市 ちなみに、これまで撮影用の機材として、4年来の相棒であるニコンD7100を使用していたが、前回の下ノ廊下で、小雨の中使用したせいか、電源スイッチやストロボ展開機構に引っ掛かりが生じるようになってしまったため、今月、修理に出すことになった。代わって今回使用したのが、先月購入したこちら、パナソニックのLUMIX DMC-TX1である。今回の山行が初陣だ。
ちょっとしたミラーレス一眼並みのポテンシャルを秘めている本機だが、いかんせん筆者が一眼レフに慣れすぎてしまっていたせいか、今回はいまいち使いこなせなかった感がある。あくまで一眼のサブ機として購入した物ではあるが、こちらの扱いにも早く慣れる必要がありそうだ。
……なお、写真後方の物体は、十分な慣熟を行った上で山行に投入予定。
ちなみに、これまで撮影用の機材として、4年来の相棒であるニコンD7100を使用していたが、前回の下ノ廊下で、小雨の中使用したせいか、電源スイッチやストロボ展開機構に引っ掛かりが生じるようになってしまったため、今月、修理に出すことになった。代わって今回使用したのが、先月購入したこちら、パナソニックのLUMIX DMC-TX1である。今回の山行が初陣だ。 ちょっとしたミラーレス一眼並みのポテンシャルを秘めている本機だが、いかんせん筆者が一眼レフに慣れすぎてしまっていたせいか、今回はいまいち使いこなせなかった感がある。あくまで一眼のサブ機として購入した物ではあるが、こちらの扱いにも早く慣れる必要がありそうだ。 ……なお、写真後方の物体は、十分な慣熟を行った上で山行に投入予定。

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