活動データ
タイム
07:13
距離
10.5km
のぼり
1181m
くだり
1183m
活動詳細
すべて見る多忙でなかなか行けない山行。 やっと時間ができたので、どこかへ行こうと相棒と協議の結果、鍋焼きうどんを食べにいくことになりました。 鍋焼きうどんとは季節外れな気もしますが、最近減量していた我々にとって食いもんを外して思考することが困難であったため、 このような結果となったのです。 さて、朝8時に表丹沢県民の森の駐車場に着くと、これから始まる難儀な旅路を身体が直感で案じてか、バクバクと弁当をかき込みます。 「よし、行くか!鍋焼きうどん!」 颯爽と我々は目の前に立ちはだかる山を頂上に向け出発しました。 しかし本来、鍋割山へと向かう通常のルートは「二俣」と呼ばれる沢へ出てから山頂へ向かうので、まずは沢へと下らなければならないのです。 事前に鍋焼きうどん以外の情報をまったく仕入れなかった我々は、目の前に立ちはだかる「山」の頂上へ向かうべく、全く違う斜面を登り始めたのでした。 「よっしゃー、ヤマビルがいるらしいから気をつけろよ、相棒!」 しばらく進むと相棒が「なんか地面にヒルがいるような気がする」と言い出しました。 「そうか?なんにも見えん」 すると。 「い、いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」 と叫び声が。 「ど、どうした!」 「あ、あし、あし、足にひ、ひる、ひる、、いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」 「落ち着け!!」 よく見ると、相棒の靴に五匹程の軟体動物がくっ付いてはウネウネと身体を揺らしてます。 「待ってろ、取ってやる」 とナイフの先でピッピッと弾くようにヒルを取っているとまたしても悲鳴が。 「こ、こ、こ、ここ、ここ、にも、ここにも、いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」 ふくらはぎなどにも奴らは何匹もくっ付いてました。 しかし取っても取ってもくっ付いてきます。 「らちがあかねぇ、素早く移動だ」 なるべく早く登りましたが、少し歩いては「いやぁ〜〜〜!!!!」という悲鳴が山に響きます。 無我夢中で登り、ある程度の高度になると明らかに奴らは減ってきました。 「はぁ、はぁ、つ、疲れた・・」 ヤマビルの襲撃に追われて気づきませんでしたが、平日とはいえ誰にも会わず。。聞き慣れない野生動物の声しかしない。 なんか、この道・・・ちがくね? 「相棒・・・・すまん・・道まちがえた・・」 「・・・・・・・」(ショックと疲労で泣いてる) 「とにかく、ここを直登して栗ノ木洞って所を経由して鍋焼きうどんへ向かおう」 もう鍋割山山頂(または鍋割山荘)は鍋焼きうどんというメニューの名前で呼ばれてます。 林業関係者しか使わないような獣道のような急な林道をひたすら登ります。 「くそ、ハンバーガーヒルか、ここは」 ヤマビルパニックと急坂の過酷さから戦争映画に出てくる山(丘)を思い出します。 1時間半を要して栗ノ木洞(908m)へ。 しかし特に用はないので、駿足で通過。 今度はここから急な下りです。 足場の悪い少しガレもある斜面をしばらく下ると、正規ルートとの合流地点「後沢乗越(うしろざわのっこし)」に出ます。 ここから鍋焼きうどんまでは1時間程の道のり(登山地図には1時間半とある)、がんばるぞぉ。 もうすでに一山分登っているにもかかわらず、相棒はがんばって登ってます。 思い起こせば昨年の秋、運動をほとんどしてこなかった相棒とともに筑波山に登りました。 その時の体力をスカウターで覗いた戦闘力に例えるなら「1」。 お年寄りにもどんどん抜かされてました。 それが今や、鍋焼きうどんを死ぬ程喰いたいとはいえ、りっぱに登れるようになりましたよ、お母さん。 そしてついに頂上の山荘へ到着。 景色は曇っていたために今イチでしたが、晴れてりゃさぞかし気持ちのよい場所でしょうな。 さっそく山荘へ。 おやじさんに「うどんちょうだい!」とワシ。 「ザックはそこへ置いて、注文票に名前書いて、お金は出来上がってから」 と矢継ぎ早に指示が出されます。 そこに財布を持って立っていた相棒、「お金は後ってさっき言ったでしょうが!!」とおやじに叱られる。 5、6分で出来上がります。 「食べ終わったら二段に重ねて持ってきて」 と指示を受け、やっとのご対面。 キノコやお揚げ、たまごやカボチャの天ぷらが入った具沢山のうどんです。 味は甘辛い関東風。 千住出身のお袋が作る鍋焼きうどんに似てました。 ちなみにお値段は1000円。 食べ終わると下山です。 帰りは後沢乗越から正規のルートで下ります。 しかし、さすがの下山家である相棒も今日はクタクタ。足が思うように前に出ません。 しばらく下ると沢に出ます。 「きれいだなぁ〜、正規のルート最高!」 透き通った水が流れる沢沿いをしばらく歩いて行きます。 いくつか渡り橋を渡って、最後の橋の手前でどうしても沢に入りたくて、靴を脱ぎました。 「うぉ〜、気持ちえ〜〜〜!!正規のルート、気持ちえ〜〜!!」 「あたしも入る!」 相棒も靴を脱ぎます。 「いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」 「まさか!」 「いたぁ〜〜〜〜〜〜!!!」 あいつです。あいつがいました。 しっかりと靴下の上から相棒の足に噛み付いて、チューチュー血ぃ吸ってます。 最後の最後にこいつ・・・・・・やりおるな。 みなさん、この梅雨の季節、丹沢へ行かれるときはヤマビル注意です。 ※鍋割山荘には水道がありません。沢沿いにペットボトル(2ℓ)に入った水がたくさん置いておりまして、体力に余裕のある方は山荘まで運んであげるとおやじさんが喜びます。(たぶん) 間違ってもキレイだからといって沢の水を入れて行かないように!衛生上問題ありです!相棒は飲んでましたが。
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