活動データ
タイム
07:32
距離
16.9km
のぼり
1474m
くだり
1380m
活動詳細
すべて見る一年ぶりの雪中登山。相模湖駅を出発し、嵐山、石老山、石砂山から焼山登山口バス停まで、16.6km。道中、肌寒い風に震えつつ、時にピンチに陥りつつ、最後は人の温かさに触れたハートフルな山行となりました。そして、秩父から丹沢の手前まで軌跡マップの赤線がつながってきました。 それでは詳細を。 ■山と高原地図ホーダイが超便利! 相模湖駅まで繋がった軌跡マップの赤線を今度は丹沢までつなげるべく、そこから焼山登山口までを目標にYAMAP でコースを丹念にさがしました。ですがいくら探しても見つかりません。うーん、ということで地図アプリを探してみたところ、山と高原地図の月額アプリ(400円)が非常に便利。きれいな地図をDLし、山と山をクリックするだけで自動的に自分オリジナルの登山計画を作成してくれます。 YAMAPの過去日記からできるだけ近しいルートをDLしつつ、今回は山と高原地図アプリを併用しながら山をめぐりました。 2つのアプリを比べてみると、思ったよりもコースタイムが異なっています。どちらかが速いとかではなく、各所微妙に異なっています。今まで、CTはどこかの協会が全国一律で定めているものだとばかり思っていたので、結構衝撃でした。そういった違いも逆に多面的に情報を知ることができたので安心感につながりました。山と高原地図アプリは一週間くらい無料で全機能が使えますので、みなさんも「事前の登山ルート決め」にぜひ使ってみてください。私もニヤニヤしながら毎晩使ってますw ■相模湖駅から嵐山までは程よい平和なコースです 登り始めが一番きつい、という方は多いと思います。嵐山は標高405m、ほどよい感じです。 相模湖駅を右手に見ながら30分くらい登ると山頂です。相模湖駅で降りた人は10名くらいいたのですが、皆さんバスで石老山登山口に向かったのでしょうか。嵐山の山頂まで、すれ違ったり追い越した登山客は全くいませんでした。 山頂のベンチでちょっと休憩し、おろしたてのチェーンスパイクを少し調整しながら、すぐに下山を開始します。 下山中、合計5箇所にハシゴの橋がかかっているのですが、なんとその上には雪がこんもり積もっており、踏み跡はあるものの、足を滑らせたらそのまま凍った小川にドボン。これはちょっと怖かったです。そして一時間ほどで下山、一旦車道に入りチェーンスパイクを外します。スパイクは手で持っていると邪魔なのでストックに通してぶら下げながら歩いていたのですが、これって皆さんはどうやって持っているのでしょうか^^; 何にせよ、ここまでは順調です! ■石老山入り口のトイレに大感謝 一時間位歩くと、どうにも腸が活発になることってありますよね・・・? ということで悩ましい表情のまま石老山入り口にたどり着いたところ、なんと公衆トイレが。しかもキレイ!そして便座も温かい!いやはや、本当に管理されている方に感謝したいです。ありがとうございます。 そして、石老山にいざ向かいます。 登山口を入ると、まさに巨岩がごろごろと。それぞれの岩には説明標識があり、天狗岩とか試し岩とか名前がついています。ただ、どれが天狗でどれが試しでとわかるようなわからないような。 「これだけ大きな岩が並んでいると、確かに神秘性を感じるよなぁ」 ふむふむと思いながら登っていきます。途中「八方石」という八方見渡せる長めの良い台(石)があるのですが、南側しか見えませんでしたw。その後、若者3名とすれ違い、おじさん一人を追い越し山頂に着きました。 山頂には30cmくらい雪が積もっており、ベンチもテーブルもかなり雪に埋まってました。時折吹く風に震えつつ、隣を見るとカップルが一組お食事中。こんにちはーと挨拶をしつつ、石老山の標識を撮影します。カップルの周りだけ雪が溶け出しそうな熱々ぶりでした。なによりです(笑)。 邪魔しては悪いので、少し離れたベンチで本日のランチの準備を始めます。前日にローソンで見つけた限定のゴーゴーカレーヌードル。ただ、これがイマイチでちょっと残念。いつものカップヌードルの方がよかったかなぁ。 ラーメンを食べても体が全く温まらず、持ってきたおにぎりもひんやりと冷たくなっており硬くて食べられません。「これはいかん」と食事も早々に出発することにしました。 歩きだすとすぐに暖かくなります。 ■雪道の下りは意外にらくらく、モフモフ 石老山の先は日があまり当たらず登山客もより一層少なかったせいか、雪がモフモフです。試しに少し横になってみたのですが、フカフカ。「これなら万が一転んでも、結構平気かも」と思い、あまり怖がらず結構な急登を下ってみました。チェーンスパイクのグリップも良く、非常に快適に下ることができました。雪が降ると地面の凹凸が雪で覆われるため、歩きやすくなるものですね。 一方で、一年ぶりにチェーンスパイクをつけたのですが、片足250gほど、これが意外にふくらはぎにキました。登りはちょっと辛かったのです。この日は登山におおよそ2万歩ほど歩いています。これに250gをかけると、なんと5000kg(笑)。 そんなことを考えながら下っていくと、思ったよりも早く車道に出ることができました。一旦チェーンスパイクを外して、500mくらい歩きます。今回は、それぞれの山ごとに登って下って車道を歩いて一休み、といったルートになっています。鍛えられそう! ■石砂山(いしざれやま)で危機一髪 いしざれ、と読みます。読める人まずいないと思うのですが。山の名前は不思議です。 登山口には小さいながらも公衆トイレが。本当にありがたい。いよいよ山道にはいります。チェーンスパイクを装備。 途中、だれともすれ違わず少々心細く。ただ、足元の雪の踏み跡が、触ると冷たいながらも人の温もりを感じます(このフレーズを思いついた瞬間、うまい!と一人思ってしまいましたw)。偉大なる先達の足跡を踏みしめながら一時間で山頂に着きました。 山頂にはベンチとテーブルが有りますが、雪が積もっていて座れません。かろうじて端20cmを手で払い座り、冷えたコーラを飲みます。今日のコーラはずっと冷えてます。ヒエヒエ。 眺めは意外にもいい感じです。標高が578mしかありませんが、周囲の山も同じくらいのようで、遠くの山まで見渡せました。 「今日は、雪以外にこれといったトピックはないなぁ」 そんなことを考えていたからでしょうか。ここでフラグが立ったようです。 ■伏馬田バス停行きの分岐でまさかの踏み跡無し さらに少なくなった踏み跡をたどり、石砂山の山頂を下ります(これまた急登で…)。30分ほどおりたところで分岐に差し掛かります。右に行くと峰山からのやまなみ温泉。本日は左に下って伏馬田バス停16:30で帰宅予定です。時間的には30分の余裕があり予定通りです。 と、その時、「あれれれれ」 急に歩きにくくなりました。そう、 「踏み跡が全く無し」 これはやばい。今まで如何に先達の足跡に助けられてきたかわかりました^^; 文字通り、ザクッザクッと大きな音を立てながら一歩一歩歩いていきます。 「これヤバイ。バス間に合うのか?」 そして目の前には出ました吹き溜まりの雪溜まり。左側は崖。しかもよく見ると吹き溜まりの下は出だしの嵐山でみたようなハシゴの橋になっています。 「これヤバイ、ほんとヤバイ」 もし板がなく下が抜けていたら大変です。ストックで念入りに足元を確認しながら一歩ずつゆっくりと歩いていきます。途中で「ズボッ」と崖と反対側の足が股下まで雪にめり込みます。何やら空洞があったらしいです。「ヤバイ、ヤバイ」本当に焦りました。 無事吹き溜まりを抜けたとき、せっかくなので写真を取ろうかと一瞬思いましたが、ここで写真をとるのはあまりにも登山を舐めすぎでアホのやることなのではないかと思い直し、これ以上山の神様に失礼に当たることはしないようにしようと気を引き締めました^^; その後30分ほど自分で踏み跡を作りつつ、無事車道に出ることができました。故に、あの分岐から伏馬田バス停までの足跡は私のですので、一応著作権を主張しておきます(笑)。同じ道を通られる方、ぜひ有効活用してください。 ■焼山登山口で人の温かさに触れる 軌跡マップの赤線をつなげるために、次回のスタート地点である焼山登山口までてくてく歩きます。途中セブンイレブンがあったので「もし蛇口が自由に使えたらチェーンスパイクを洗っておこう」と入り口脇にいったのですが、蛇口は冬の間は凍結防止で使用中止になっているようでした。そう考えてみると、路面にあるすべての店の蛇口はしまっていました。 登山口に着き、ちょうど焼山から降りてきたお思われるおじさん登山客と軽く会釈をし、バスの時刻表まで行きます。今の時間は16時ちょうどです。時刻表をみると無事に16:38が終バスのようでした。ほっと一息。これにのれば、乗り換え一回で橋本駅に着きます。 「後40分くらい時間あるか。風も出てきたし少し冷えちゃいそうだなぁ」 「もしもし、どうやって戻られるんですか?」 バス停で座っていると先程会釈をしたおじさんが話しかけてくれました。 「16時38分のバスに乗って橋本駅まで行くつもりです」 「だったら帰り道なんで送っていってあげましょう」 来ました山の神様! 遠慮する気持ちも多少ありつつも、この一言は本当にありがたかったです。 振り返ること雲取山の下山時には雨の中30分ほど車道を下っていきました。その時追い抜いていった車を眺めつつ「乗りますかっていってくれないよな〜」としょぼんと思っていたものでした。 「え、よろしいんですか。いやはや、本当に助かります」 ここは素直に笑顔でお礼をいって、車に同乗させていただきました。 Mさんはなんと70才とのこと。今は週に2,3の仕事をしつつ、毎週のように登山へ。来週はアルプスに挑戦する予定で、今日はアイゼンの調子を確認するためお一人で焼山に登っていたとか。これまで100名山のうち「90くらいには登ったんじゃないかなあ」とのこと。YAMAPで赤線をつなぐのが目標で、次は蛭ヶ岳、その後は山中湖まで行きたいんです。「だったらいっぱい水?という避難小屋が水が汲めるんでいいよ」など色々とアドバイスをいただきました。 ■雪山は寒くとも、登山者の心は温かい 一年前と違い、装備をきちんと揃えていったので無事乗り越えることができましたが、やはり雪中登山ではマイナーな道筋は行かないほうが無難です。間違いありません。特にソロではやめた方がいいです。まさか踏み跡がなくなるとは思いもせず、今後の大いなる教訓になりました。 一方で、登山者同士の挨拶と思いやりは本当にいいことだなと実感しました。 いつも日が暮れてくると勝手に夜間パトロールと称して、追い抜く人に必ず「大丈夫ですかー?ライト貸しましょうかー?」と声をかけるようにしていますが(実際ライトは2本持っているw)、こういった声がけは時に自分にも返ってくるものです。今回も、なんの気なしに挨拶したことから声をかけていただいて、送っていただくという過分な優しさをいただき、本当に感謝です。 自分もいつか誰かにお返ししたいと感じました。 ■まとめ ・雪は歩きやすいが、チェーンスパイクは5000kgの負荷 ・おにぎりは冷たくなって食べられない ・踏み跡は先達からの贈り物 ・雪中登山でマイナーな道は低山とはいえ要注意 ・疲れたときこそ、挨拶は欠かさずに(車で送ってくれる🚗) Mさん、ありがとうございました。いつまでもお元気で! 以上! 次は、雪が溶けたら焼山登山口から蛭ヶ岳、丹沢、塔ノ岳、大倉バス停の予定です。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。