パイネ2

2日目。コイロンを目指す。みんな朝は遅いらしく、この時間でも僕が一番乗りだった。誰もいない荒野を歩くのは気分がいい。コイロンで景色を見ながらしばらくぼーっとした。果てに来た感がすごい。こんなに広い場所に一人でいるのは初めてだった。しばらくすると僕よりスラックラインのうまいアニーがやってきた。seronに着いたのもこの順番だったことを思い出す。ペリトモレノは日本人だらけとの情報を得る。行くか迷っていたがやめることにした。fbを交換しようと言われ、フルネームをもらった。ユニークな名前だからすぐ見つかると言っていたが結局探し当てることができなかった。ディクソン以西の予約は取れていないので引き返す。後ろから馬に乗った青年がやってきた。名をPabloと言った。絵になりすぎていたので写真を撮らせてもらう。seronでPabloと別れてセントラルへ。だいぶバテた。時差ボケか、筋力低下か、マヨネーズか、思い当たる節がありすぎて考えるのがめんどくさかった。森に入ったあたりで馬に囲まれた。僕のことなど気にも止めずせっせと草を食っていた。人用のトレイルに馬糞が落ちていた理由がわかった。夕方にはセントラルに到着。せっかくなので一泊くらいと思いその日は山小屋を予約していた。普通にホステルだった。ご飯は…マヨネーズよりはいい。膝を痛めた韓国人にベッドの下段を譲ったらチョコドーナツをくれた。行動食のバリエーションが増えるのは嬉しい。前日に会った日本人にも再会。大阪の人で、僕も連られて普段日本でも東京では使わないくらいの強い関西弁で話した。カラファテに犬が犇めいていた話や、街の入り口にあるバーガー屋のバンズが歯にめっちゃくっつく上に1500円くらい取られる件で盛り上がった。2人は(2人組みだったのだが)ヒマラヤにもトレッキングに行ったことがあるそうで、僕も迷った挙句こちらを選んで正解だった(数日前僕のフライト中にカトマンズで飛行機事故があった)と言ったら、滑走路がめちゃくちゃ短く飛行場がヒマラヤトレッキングの核心部と言う人もいるらしいと教えてくれた。やっぱり南米でよかったと思った。