活動データ
タイム
08:00
距離
0m
のぼり
0m
くだり
0m
活動詳細
すべて見る金曜日のことだった。この日、天気は快晴。こんな日に山に行ければサイコーだな!などと考えつつ、午後仕事をこなしていた。頭の中では、明日の天気は?と気になるばかり。そこで、天気予報を見ると、明日はすっきりとした晴れになりそう! 当初、週末は九千部山に登ろうと考えていたが、こんなに天気が良いのなら、以前行った山の中で、天気が良くなくて山頂からの眺望がよろしくなかった山に行こう!と考えを改めた。しかも、近場で。 そこで、頭の中に真っ先に浮かんだのは、井原山だった。ここに7月に登ったときは、曇りで山頂はガスで何も見えず、さらに、下山時は脱水のため、きつくてたまらなかったところであり、その時点で良い思い出はない山だった。 また、いくつかの登山ルートのうち、洗谷ルートは上級者向けとあり、今の自分ならこのルートに挑戦できるかも!?という自惚れもあって、井原山に行くことを決意した。気持ちの中では、上級者向けだから、初心者の私が無理と思ったら、そのときはリタイアすればいいや、くらいに考えていた。 ちょうどこのとき、近くに、若手のU君がいて、何気なく、明日井原山に行こうと思ってるけど、来る?と半ば冗談のつもりで声をかけたところ、予想に反して『行く!』との回答。 自分が毎週のように山に行っていることを知っているため、後輩の手前、これまでの経験がどんなものであるかを見せつけてやらなければならない!と急に先輩じみた考えに至った。 こうなったら何が何でも、洗谷ルートを行くっきゃないね! 当日、車でキトク橋へ。時刻は9時。すでに10台近く止まっていた。 洗谷ルートへは、車で来た道をちょっと引き返し、瑞梅寺山の家のほうへ向かう。 井原山・雷山中腹自然歩道入口そばに、洗谷渓谷を示す道標があり、『上級者向け』と書いてある。 さらに、『このルートは、正規の登山道ではありません。あくまでも、自己責任であることを、肝に銘じて登ってください。』とある。 果たして、自分がここを行けるのか?と不安はあったものの、いざ挑戦!ということで登山を開始した。 事前情報では、目印が少ないということだったが、登山道はしっかりしており、これまで登ったどんな山よりも道中楽しく歩くことができた。 ロープ場が3カ所あったが、このコースを登りに使ったため、ぶっちゃけ大したことはありませんでした。むしろ、楽しかった! これまで、登山経験が1回しかないU君は、沢の渡河に最初戸惑っていたものの、アスレチック感覚で楽しんで山を登れたみたいだった。 ただし、自分のこれまでの山行のなかでは、最もテクニカルなコースであったことを付記しておく。 二段の滝を過ぎ、そこからわずかの距離で尾根道(井原山・雷山の縦走路の途中)に到着。ここまでで2時間が経過。 本日の目的地は、井原山。コンパスに加え、太陽の位置と眼下に見える福岡側の景色をしっかり確認し、地図に照らし合わせて、右側に行くことにした。 ここから30分ほどで井原山の山頂に着くはずだった…。 ところが、30分歩いて見えてきたのは、944mピークを示す看板。どうして雷山側に向かっているの?と一瞬頭が混乱したが、ここで地図を確認してみると、私はやっぱりバカでした。 持ってた地図の上側は、『S』であり、上下逆さまに方向を見ていた。ドジ!マヌケ!!と自分で自分を詰ってしまった。 ここから、井原山に向かえばおおよそ1時間。しかし、雷山へは30分。ならば、まずは雷山の山頂で休憩しよう、と判断し、急遽、雷山へ向かうことにした。 思い返せば、9月に雷山に行ったときも、以前井原山に行ったときと同様に、ガスで眺望は全く無しだったことから、今日は、井原山だけでなく雷山についても、山頂からの眺望をリベンジできる!と、U君には本当に申し訳ないことをしたと思ったが、自分自身、勝手に良い方向に解釈し、気持ちを改めて雷山山頂を目指した。 雷山山頂は、天気が良くて、眺望サイコー!だった。天気が違えば、その山の雰囲気ってこんなにも変わるものなのね。福岡側も、佐賀側も、360度の眺望を楽しめました。 ここで、ランチタイム。井原山を目指す前に、大休止をとることにした。 本日のお楽しみは、山頂で食べるカップ麺。これからお湯を沸かそうとしたそのとき、また悪夢に包まれてしまった。 バーナーは持ってきたものの、ガスボンベを持ってき忘れていた。この事実を知ったとき、唖然とした。 基山に行ったときは、お箸を忘れたため、今回はお箸を確実に忘れないように念には念を入れて持ってきたのだが、ガスが無いとは何たることか! 山頂にガスが無いことはたいへん好ましいことだが、お湯を沸かすのにガスが無いことは全くもって好ましからずことである。 私自身、あ~ショック!であったが、今回同行したU君には、ホントに申し訳なかった。 ということで、お互い、おにぎりだけのランチとなってしまった。 ちなみに、山頂で食べるカレー味のカップ麺とおにぎりの組み合わせが、私は好きです。 U君がいたので、ソロのときよりも長めの休憩をとり、これからいざ井原山への縦走だ。 最初の1時間は洗谷ルートから来た道を引き返すため、あんまり乗り気しなかったが、これも自己責任だ。 登山口に書いてあった『自己責任』の意味とは本来違う内容ではあるが、やっぱり山では何事も『自己責任』なのね。 大休止をしたせいか、予定よりも早めに、洗谷ルートの分岐点に到着。ここからは未知の道(みちのみち)ということで、ちょっとモチベーションを回復。 それにしても、U君が以外と体力があって、ビックリした。洗谷ルートを登ってきたときは、彼とは体力の差をあまり感じなかったが、この縦走路では、彼のほうが疲れ知らずでどんどん先行して、私は彼に追いつくのに必死だった。普段、ランニングをしているということだったので、こういうときに差が出てしまうのね。 それからほどなく、井原山山頂へ到着。 井原山山頂からの眺望もサイコー!でした。 雷山と同様に、井原山でも山頂からの眺望について、リベンジ出来ました! ちなみに、雷山と井原山、山頂からの景色はどちらも同じようなものと思っていたが、全然違うね。 井原山のほうが福岡側の景色が良く見える一方、雷山のほうが佐賀側の景色が良く見えました。 これも同じ日に、両方の山に登ったからわかったことだった。 しばらくノンビリしたあと、さ~て、これからいよいよ下山。井原山自然歩道を下っていった。 下りはきついね。途中、2回ほど、左足に電気が走るような痛みが生じ、その都度、5分ほど休憩した。 実は、登りのときに岩に足をぶつけたところが、今頃になってそこから痛み出したのだった。 左足をかばうようにして、慎重に下山したので、精神的にも疲れてしまった。 下山途中に、アンノ滝にたどり着いたときは、下山があとわずかの距離であることの安堵感と、滝そのものの雄大さで、若干気持ちが引き締まった。 特に、アンノ滝は、前回井原山に行ったときは、滝の真下に行けることを知らなかったので、遠くから眺めるだけだったが、今回は滝の真下でマイナスイオン(?)をモロに浴びることができたので、そのことが良かったのかもしれない。 そこからわずかの距離でキトク橋の駐車場に到着。時刻は17時だった。 今回は、休憩時間も含めると、山の中に8時間もいたことになり、過去最長の山行であった。 さて、上には書かなかったことであるが、実は、井原山の山頂で、U君の携帯に職場からの緊急連絡メールが入っており、同じ職場の同僚のお父さんが亡くなったとのことで、下山後、お通夜に行かなければならなくなった。そのため、かなり急いで下山したことは言うまでもなく、さらに、下山後の楽しみである温泉には寄らずに、帰宅することにした。 また、山行での緊急連絡のために、そろそろ、携帯電話を持ち歩く必要性も感じた一日でもあった。 最後に、今回の教訓。 地図を見るときは、その地図の上下左右をきちんと確認すること! 山頂にはガスが無いほうがいいが、お湯を沸かすにはガスを忘れないこと!
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