活動データ
タイム
11:18
距離
13.7km
のぼり
1621m
くだり
1617m
活動詳細
すべて見る峡谷(きょうこく)とは狭い谷ではない。「渓谷よりもさらに深い谷」と定義されている。 その中でも日本三大峡谷と呼ばれる峡谷の一つ「大杉峡谷」(wikiによるとあと二つは、黒部峡谷と清津峡) 大台ヶ原水系の日本屈指の水質を誇る宮川の源流。 このような場所がマイカー日帰りで行ける範囲にあるということは、まことに有難く喜ばしいことだ。 以前から是非歩いてみたいと思っていたので、前々から計画し、友人二人とともに(前日車中泊では多分眠れないので)深夜に出発することにした。 日本三大峡谷という称号は伊達ではない。登山口の宮川第三発電所から頂上の日出ヶ岳まで登頂しての日帰りは不可能。 日帰りの限界は、日本の滝百選の一つに数えられている「七ツ釜滝」だろうということでそこを目標に設定。 時間はかかるが、高低差はあまり無いのでコースタイムで計画をしておけば、余裕をもって目標にたどり着くであろうと軽く考えていた。また、前日までこじらせていた風邪が完治していない状態だったが何とかなるだろうと決行した。 結果、何とか七ツ釜滝までたどり着いたが、その手前の桃の木小屋の時点ですでにクタクタ状態。 途中でへたり込んでしまうのではないかという不安を感じながらも、必死で二人について帰ってこれた。 ペースを合わせてくれた友人二人には感謝しなければならない。 体調面で万全ではないにもかかわらず、計画を実行することに拘ると命取りになるかもしれない。 それで体調に不安があるときは、自己過信に陥ることなく勇気をもって中止または延期を決断する慎みが大事であること。 また、日ごろの体調管理は怠ってはいけないという特に二つの教訓を学ぶことになった。 大杉谷はまさに雄大。 三大と冠することに違わぬものだった。 美しい渓流、幾多の吊り橋、巨滝、巨岩群。平等嵓などの圧倒的な岩の壁。そして岩を削って拓かれた道がいくつかあったが圧巻だった。特に桃の木小屋から七ツ釜にアプローチするまでの岩の道は、そこから見える美しい眺望と高度感は素晴らしかった。 おそらく他では見ることが出来ない、非日常的な風景に驚きの連続だった…。 それだけに、自分自身の体調によって十分堪能できなかったのは悔いが残る。 猪淵あたりを目標に、じっくりと余裕をもって歩くコース設定でもいいかもしれない。 「千尋の滝」 下から見上げると、普通あり得ない高さから落ちているかのような印象を受ける。落差でいえば一番高いように見えた。いくつかの滝が連なって本流に注がれている連爆。樹木によって全様は眺めることはできないが、いくつかのダイナミックな巨滝を有する大杉谷の先鋒として、我々に驚きとその先に待ち受ける絶景への期待感を、おおいに抱かせてくれた。 「ニコニコ滝」 猪淵から垣間見る佇まいはは、なるほど大杉谷を象徴する風光明媚な構図。意外に思ったのは少し上ると滝見台があり、そこから思いのほか近い視点で眺めることが出来る。宮ノ谷の「高滝」に似ているが、水量はこちらの方が多いように思う。「高滝」同様、立派な滝壺があれば、より高い評価を得ていたのではないだろうか。滝見台に上る途中の水量は少ないが落差のある二股の滝も間近で見上げることができ、滝壺も備える立派な滝だった。 「七ツ釜滝」 体調不良でじっくりと眺めることが出来なかったが、圧倒的な水量の連爆で、それぞれの滝壺も大きい。全様が一望できないのが残念だが、さすが日本の滝百選に名を連ねる滝だ。 【コースの状況】 転落の危険ヵ所は無数にある。 特に、湧水によって濡れた岩場は注意が必要。 美しい風景に気を取られて足元がおろそかになり、転落するということは十分起こり得る。 この点は、足元の浮石や木の根などを注意深く避けていればほぼ大丈夫。 ただし、雨天時は岩場が大半を占める登山道なので危険度は著しく増大するのではないかと思う。また、落ち葉が地面を覆う時期であれば危険度はもっと増すであろうと推測できる。 岩場が大半であるのであれば、クッションの利く土の道と比較すると、必然的に膝にかかる負担は大きくなる。 幾多の谷を越えていくので、うんざりするほどの上り下りの連続。しかも足元は固い。 低山の下山時に、いわゆる「膝が笑う」程度であれば、十分にパワーアップしてから挑む方が良い。 落石の恐れは常にある。念のためにヘルメットをかぶっている方がよいかもしれない。崩落跡もたくさんあった。 水場は、所々に湧水があるので困ることはないと思う。 整備され確立されたコースなので、道迷いの心配はあえて冒険をしない限り皆無だ。 追記 大杉谷はGPSの電波をキャッチしにくいらしい。そうであればGPSの制度はかなり不正確のはず。標高200m(だいたい桃の木小屋辺りかと思われる)くらいまで下がっている付近は誤読だと思う。ほか、標高が激しくジグザグなので、累積の数値も参考にはならないだろう。ただ位置的には大きな狂いはなかったようなので、iphoneのGPSはそこそこ優秀なのではないだろうか。
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