活動データ
タイム
20:05
距離
26.5km
のぼり
2636m
くだり
2636m
活動詳細
すべて見る前の日記にも書いたが 数カ月前、妻に、 今年のGW前半後半どっちで山登るの?と言われ 後半!と返事 ところが天気は前半最高、後半は--- しかも、6日には抜けられない仕事も入り 雨の日込みの3日間で南ア深南部に臨むところとなった 2日夕方、奈良は予報ほどの雨にならなかったので 期待を込めて、静岡へと向かう ところが新東名から新城ICを降りる午前0時ごろには シャワーのような雨 水窪の塩の道 国盗り(道の駅)には午前1時半に着いたが 雨がやまないまま、朝を迎え、明るくなってからも雷鳴が轟く--- 車でテレビデータ放送の雨量レーダーとにらめっこしながら過ごし 午前10時過ぎようやく雨も落ち着いたので 戸中川林道目指し出発した 雨の後ということで道路には石が散らばる 水窪ダムを越えると落石はどんどん増えて 4~5か所で車体に当たりそうな石を手で退けて 時速10km弱の超スローで道を切り開きながら林道ゲートを目指す 林道沿いの伐採現場から先は車止めがしてありここからは歩きだ 重機も何台か置いてあるので通行の邪魔にならないよう かなり手前のカーブの外側に車を止めた 今回の当初計画は、林道ゲートから奈良代山に登り シャウヅ山から黒沢山、六呂場山、不動岳と回り林道を戻ってくるもの しかし、既に11時前だし、5日までに確実に戻ってくるため 計画を大幅に縮小、林道から不動岳をピストンすることにした 戸中川は豪雨の後で増水した濁流がすごい音を立てて流れている 林道はここそこで落石がゴロゴロ、実際目の前で10cmほどの石が落ちて砕けた 2か所で完全に林道が埋まる土石崩れを乗り越えて 午後3時前にやっと登山口に着いた ここから割と整備の行き届いた登山道を30分程度登った標高1200mのところに フラットな場所があったので3時半ごろテントを張った 私がダムを越えて林道に入った時分にも何台かはすれ違いがあり ダムの駐車場には私を同じ目的で様子を見ているような車もあったが 今このルートから山に入っているのはおそらく私だけで こんな天気の後でなんか心細い思いもあった 4日 翌朝3時半起床、とにかく今日登って下りるつもりで 午前5時前に幕営地を立った 登山道は割と踏まれていて割と歩きやすい道 強弱はありながらもひたすら尾根を登っていく 展望が開ける場所では、右側に丸盆岳、カモシカ平、黒法師山と思しき尾根が見える 急勾配が続くので疲れないようペースを緩めながら登った 先月の蕎麦粒山の反省もあり、途中カレーパンをかじりながらゆっくり休憩をとった 午前8時過ぎには、最初のピーク、鎌薙の頭山頂に着いた 雨に翻弄されながら2日目での今回初めてのピークに、一人喜んでいた 鎌薙がどんな所か自分の目で見てみたい気もあったが すっかりガスってしまっていたのと早く不動岳に行きたい気持ちで先に進んだ 徐々にきつくなってきたササヤブは稜線では腰以上の高さになり 踏み跡も拡散気味になってきた 午前9時ごろ景色が広がって、鹿の平に着いた もうこのころには今日山を下りることなど考えられず せっかく雨も止んだことだしこの広々とした景色の良い場所でゆっくりしたくて 鹿の平にテントを張ってしまった ただ、日本海上の寒冷低気圧の影響か 強風が吹き荒れてテントを張るのに手間がかかった 9時半ごろから不動岳に登りに行く ここも時に藪の深いところもあったし ヤブの下には倒木も転がっていてよくつまづくのだが 左よりに歩いていれば、比較的ヤブも低くて歩きやすかった 午前10時半ごろ、不動岳山頂に着いた 稜線は寒風でうっすら霧氷が発生しているし アラレのようなものも降ってきている 山頂から南を向くと右の鎌薙の頭と左の丸盆岳に挟まれて 奥に見える黒法師岳のならびが良かった 西には本来登りたかった、奈良代山から黒沢山の稜線が見える シャウヅ山と思しきピークと黒沢山の間に樹木は少なそうで おそらく延々とヤブがづいているのだろう 北西にはさらに北の稜線、中の尾根山や池口岳も見える なにより、うれしかったのは突然4人の登山者が登ってきたこと 思わず「今日この山で人に会えると思いませんでした」 4人は、2人✖2組のようで、1組は70歳代で林道にテン泊して 今日は不動岳、明日は黒法師岳、明後日は車で林道を移動して 奈良代山からシャウヅ山を登るという、贅沢なGW! 私も70歳越えてもあちこち登れるような体力が維持出来たら 楽しいだろうなと思う。 11時20分ごろテン場に戻り昼ごはんを食べた 鎌薙を見に行くという手もあったが 風がきつくてガスり気味なので、結局シュラフで一寝入りした 3時半ごろから鹿の平を散策 残念ながら、ここは富士山が大無間山にほとんど被っていて 大無間の右からのぞく程度だった 4時頃用足ししているとき コウベルの音が聞こえ、お兄ちゃんが登ってきた お兄ちゃんは、、テン泊というのに荷は10kg強とのこと 約20kgの私に比べ、いかにも身軽そうだ 彼は水は現地調達ということで鹿の平でも往復40分かけて汲みに行ったようだ 私は下から水5リットル+ワイン1本担いでいて、この差が最も大きい これから年齢を考えると荷の工夫も大事に思う 彼は、今朝、林道ゲートまでタクシーで来て 矢筈山の尾根を通って、六呂場山経由でここまで来たとのこと 日の入りまでお話をしていただいた 夜中、テントがゆがむほど風は吹きまくり、やみそうにない 気温も下がって、シュラフカバーも忘れたこともあり 持ってきた服を全部着て、シュラフの口を小さく絞って丸まって寝るが少し寒い 何度も夜中に目が覚めて朝4時前に起床 5時大無間山から登る日の出を堪能した 最終日のルートは、林道ピストンの予定を変更して お兄ちゃんに影響を受け、矢筈山の尾根を下ることにした 彼は登りやすいルートだったというが レベルは高そうな彼のいうことだし うのみになめてかかってはいけないとは思うが ここまで来て林道ピストンはさすがに寂しい--ということで決めた 5日 朝、ご来迎を拝んでから、5時半に出発 しばらくは笹ヤブが続くが、徐々にましになってきた ただ、矢筈山の尾根の分岐までは結構アップダウンもあって 重荷には体力が要るルートだった 特に六呂場山から先は草木をつかんで登るような箇所もあった もう左から出ている矢筈山の支尾根が直前に見えてるのに なかなか分岐に着かない、午前9時前、3時間半かかってようやく分岐まで来た 分岐後すぐに赤テープが導く尾根は、コンパスで確かめると角度が違う いきなり迷わせる展開だが、赤テープではなくコンパスの示す方向を信じた 標高1400m付近では尾根はほとんどフラットで 新緑で、樹木が競い合うように並ぶ、若々しくてすごく気持ちの良い森が続いた ヒメシャラの木もたくさんあってよかった こっちのコースにしてよかった!!とすごく充実したひとときだった テープを辿っていたら矢筈山のピークには触れず林道に下ってたかもしれない それに気づいて修正 草木を刈って砂利を敷いたピーク広場からほぼ真西にに尾根を下ると 林道に下りるはずだったが、テープが途切れ途切れ、踏み跡の拡散しがち 途中でGPSで確認したが他の登山者のルートほぼ同じルートを通っているはず そのままわずかな踏み跡をさがしたがどこも足の感触が柔らかく あまり踏まれてない感じで斜面を下って行く ついに行き詰まり、植林の急傾斜で身動きが取れなくなる まずいことになった、急傾斜に足を踏み出すと柔らかい土が崩れ出す もう戻ろうにも戻れない状況、後はいかに安全に下るかだけだ 果たしてどれだけ下ればいいのか、再度GPSで確認すると 高低差200m下ればいいことが分かった 何度も転びながら、急傾斜部分を何とか脱して 後は横向きになってカニ歩きで下り続けた 結局、行き詰ってから2時間かけてようやく下りて来れた 途中焦っているときは、二本並んでいる木が小屋に見えたり 少し広いスペースを林道と間違えたり 自分の都合の良いものに見えて、近くまで行って違うことに気づくを 何回か繰り替す。 林道まで下りたときは、大量の土が靴の中に入っているわ-- シートは落としてしまうわ、ノドは緊張でカラカラだし おまけにへたり込んで水を飲んでる時 ヒルが2匹登ってきて、血を吸われかけました 最後は緊張感伴う山行になってしまいましたが 矢筈山の尾根に来てみて良かったなあ、と思います 深南部はほんといいところです
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