馬頭刈山_どんぐりいっぱい2

2015.10.25(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
5 時間
休憩時間
44
距離
9.9 km
のぼり / くだり
1112 / 1198 m
6
1 31
18
27
12
9
41
11

活動詳細

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やく2週間前、御前山からの縦走で時間が遅くなり、飲み水がなくなったので馬頭刈山を断念したので、「どんぐりいっぱい」のリベンジである。日差しがまぶしく心地よい快晴の天候になった。 前日の午前中、台湾友人からのプレゼントが届いた。テレサテンの178曲を収録したマイクロSDとFMラジオ付き音楽プレーヤである。文蔵は、前夜から軽快な中国音楽を楽しむ山行に心躍らせていたのである。テレサテンのあの魅惑的な歌声に酔いしれ、アジアの歌姫のしなやかで華麗な歌い方と優美な姿態を想像しては、熱烈ファンの度を越えないよう自制に心がけたのである。 八王子643から立川経由で武蔵五日市には734に着いた。そこから藤倉行きバス739に乗車し、白倉810で下車した。そこから馬頭刈尾根まで登り、富士見台、つづら岩、鶴脚山、馬頭刈山、高明山をたどって瀬音の湯までが本日の登山コースである。白倉から年配単独行が先行したが彼女はずっと遅れ、男性4人組は文蔵の音楽を聞かされながらも、終始先行を譲らなかった。山地図を参照し、尾根までのCTが2°30分とあるが、それほど掛からないと踏んでいた。なぜなら、千足からつづら岩までが1°40分だったからである。実際には、1°25分と短かかった。もう苦しい行程はなく、あとは楽勝である。前回霞にかかった富士山がしっかり見えて、文蔵はこの日にリベンジして本当によかったと思った。 馬頭刈山:標高884mは、西東京の街からもっとも近い奥多摩の山としてよく見える。三角形をした一番身近で素敵な山なのだ。しかし、文蔵の自宅:八王子市明神町からはよく見えない。奥秩父が背景となって稜線が識別しにくいのだ。とりわけ、京王線の狭間と高尾間でよく稜線が素晴らしくくっきり見える。誰が止めようと、あの山にきっと登ろうという気にさせるのだ。「おいで!」と、やさしくそそのかすのだ。 文蔵が馬頭刈山にこだわったのは、そこが未体験の登山コースであるばかりか、歴史的に自然と人間社会をつないできた雰囲気を醸し出しているからだった。それに、前回山行の直前、宮本輝の小説『優駿』:1987年(昭和62年)を初めて読んでその人間ドラマに感動し、どうしても行きたくなったのである。頂上まで登れば、ダービー馬:オラシオンの馬主和具久美子に会えるとでも思ったのであろうか。 この日:10/25は、JRAの菊花賞レース(GⅠ京都競馬場 芝3,000m)があった。5番人気のキタサンブラックが優勝したが、その馬主は八王子の北島三郎である。彼こそ、この馬頭刈山に幾度も登ろうとしたと思われる。ひよどり山の豪邸から、格段に素晴らしく見えるのである。 瀬音の湯は奥多摩の有名な美人系(肌つるるん)の温泉の一つで、都心に近く便利な行楽地であるが、文蔵にとっては少し物足りない感じがした。なにせ、ぬるめのお湯であること、少々消毒薬の臭いがすること、さらに大勢の人たちが集中して入浴するので、のんびりできなくて満足できないのだった。東京郊外では、加水・加温なく、源泉かけ流し100%の温泉などは夢物語になってしまうだろう。それでも、レストハウスの森のテラスはいい。ウッドデッキに横になり、庭園と遠くの山並みを眺めていると、すこしまどろんで心地よくなるのだ。 文蔵はすこし酩酊気味で、十里木1440発のバスで武蔵五日市1450に向かった。五日市の駅コンビニで缶ビールを買い込み、1508発電車で拝島まで移動し、八高線1530に乗車して八王子着は1542だった。ちょうど一時間だった。

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