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両神山 狩倉尾根~八丁尾根~赤岩尾根

さ と しさん YAMAP Meister Silver

  • YAMAPマイスター:シルバー
  • 自己紹介:東京を卒業して山口県に帰りました。しばらくは趣味の山は休止して仕事に専念します。
  • 活動エリア:
  • 性別:男性
  • 生まれ年:
  • 出身地:
  • 経験年数:10年以上
  • レベル:中級者
  • その他 その他

両神山・父不見山・南天山

2015/12/12(土) 09:10

 更新

両神山 狩倉尾根~八丁尾根~赤岩尾根

公開

活動情報

活動時期

2015/11/28(土) 06:57

2015/11/29(日) 14:54

アクセス:319人

軌跡・時間・距離

軌跡データをダウンロード
累積標高上り 2,443m / 累積標高下り 2,425m
活動時間31:57
活動距離13.71km
高低差790m

写真

動画

道具リスト

文章

両神山が好きだ。
秩父ミューズパークから小鹿野町に向かう抜け道、左カーブを下ると両神山が衝立のようにドーン!と姿を見せるポイントがある。
そこを通って両神山を見るたびに心拍数が上がり『何て見栄えのするお山だろう』と惚れ直してしまう。大学時代に足繁く登った伯耆大山にちょっと似ているからかも知れない。
西上州や奥秩父の山からも両神山の特徴的なギザギザが見えることがある。大げさだが、あぁ日本に生まれて良かったと思う。(←この気持ち、やっぱり富士山を見た時の方が強いけど)
両神山はご存知の通り日本百名山だ。一般的には日向大谷から表登山道経由で、次は八丁尾根経由にステップアップして山頂を踏んだら卒業だ。表登山道だってそれなりにしんどいし、八丁尾根は長短30本近い鎖場を持つアスレチッキーなコースだ。これで両神山を制覇したと考えても変じゃない。
でも両神山の本当の面白さは廃道含む薮岩のバリエーションルートにある。知っている人だけが静かに深く愉しめる、そんな風情のルートが調べればどんどん出てくる。見た目良し・器量良し・性格は少々ツンデレ。私には最高のお山なのだ。

さて、某山の会に入会した今年は両神の代表的なバリエーション狩倉尾根に登っておこうと思っていた。
初めて行くのにはソロではちょっと不安なコースだ。会の誰かに同行をお願いするかと考えていたらKさんが計画に興味を示してくれた。Kさんなら岩の技術は充分で大変心強い。体力も全く問題ないだろう。
当初は日帰りを計画。赤岩峠登山口から狩倉尾根を詰め切ったら山頂に立ち寄って作業道経由で下山、余力があれば八丁峠まで足を伸ばせると考えていたが、せっかくだから1泊2日で両神山を満喫したい。そこで狩倉~八丁~赤岩と、両神山主要岩稜を結ぶロングルートを組んでみた。泊まりは11月末という時期を考慮しビバークではなく清滝避難小屋泊を選んだ。
ネットで最新の山行記録が検索できる時代だがこんな記録は検索しても見当たらない。技術的にも体力的にも不可能なコースではない、単にこんなマニアックなコースをやる人が多くない、それだけの事だろう。
狩倉と赤岩、それぞれの記録からポイントとなる地点や難所を調べ計画を立てたが、ちょうど仕事が忙しく山の定例会にも出席出来ない。当然山行準備も捗らずテンションはなかなか上がらなかった。
水曜にNさんからメールを頂いた。赤岩尾根・狩倉尾根の両方を経験されたOさんから、通常の逆ルートなので道迷いに充分注意するようアドバイスがあったとの旨だ。後は寒波による着雪の可能性。先輩方からのコメントはいつもすごく有り難い。分かっていることであっても、もう一度客観的に見直そうかという気分になるからだ。
それでも計画を変えないつもりなら絶対に事故は起こせない。気合いを入れたら俄然やる気が出てきた。
週末は寒波が抜けて2日間安定した登山日和になりそうだ。多少の雪は残るかも知れないがアイゼンは必要ないだろう。

前日23時前、自宅を出発。Kさんをピックアップし道の駅大滝温泉に1時半着。
4時間仮眠して6時半に赤岩峠登山口に駐車した。ヘルメット・ハーネスを装備し7時前に出発。
廃墟の建物横から踏み跡を辿り始めるが、恥ずかしいことにいきなりコースミスした。早く見通しの効く場所へ、と考え過ぎて想定ルートを左に外し、関係ない小ピークに登ってしまった。いきなり目の前に狩倉岳1625mが見える。良いけど良くない。まずは1435mのアンテナピークへ登りたいんだ。Kさんゴメン、廃墟前を右側に進んで沢沿いを詰めるのが正解だったと伝えリカバリーを考える。右下にラインが見えた。面倒でもそこに降りよう。いきなりの懸垂下降10m。Kさんにしてみれば、おいおいいきなりこれかよ、って不安を感じたかも知れない。
そんな感じで想定ルートに戻りロープ塔跡にたどり着いた。30分はロスしただろうが、今日は風もなく穏やかな快晴だ。焦ることはない。
ここから等高線の詰んだ尾根筋の急登に入る。立ち木を頼りに登っていく。ピッケル替わりに持ってきたリングなしのストックも大活躍だ。1250m過ぎで高さ8mほどの岩場が出てきた。ここはKさんがリードで登る。コケの生えたちょっと泥付きの岩場だが確保されていれば安心だ。更に直登を続けてアンテナピークには9時半前にたどり着いた。そこから一旦コルに降りる。微妙に難しそうな泥の急斜面、落葉も積もっており転倒したら止まらないだろう。念のため15mの懸垂下降。そこから狩倉岳への登り返しは今日一番ののどかな斜面だった。南西に延びる稜線、暖かい日差しを受けて登ると幸せな気分になってくる。10時半に狩倉岳到着。そしていよいよ狩倉槍と横八丁の岩稜が現れる。
…想像していたほど大したことはなかった。それなりに左右切れ落ちて高度感のある岩稜もあったが、あまり難しい・怖いという印象がない。荷物が軽ければフリーで充分行けるだろう。でも万が一に備えて何か所かKさんトップでロープを出した。無理して落ちたら馬鹿だ。
狩倉尾根の終わりP1683mが近づく。あれを超えれば両神の主稜線なのだが、微妙な岩場のアップダウンがあってなかなか辿り着かない。ようやく梵天尾根分岐に着いたのが13:15だった。3cmほどの積雪が残っている。
13:30両神山頂。山頂付近にはまだ10人近くの登山者がいた。
さあ清滝小屋へ降りよう。ただし両神山神社から廃道~一位ヶタワ経由だ。と考えていたらここでもコースミス。一度登りで使ったことがあったので何とかなると考えていたが、やはり下りのルート探しは難しい。行き詰まったので懸垂下降をして、そこから廃道探しを続けるか、正規ルート方向に登り返すかを相談。夕方16時前には小屋に着くことを優先して後者を選んだ。15:30小屋着。初日の予定が無事終了した。夕食を食べ暗くなった17時過ぎに就寝した。

翌日は4時前起床5時出発。一旦頂上まで登り返して八丁尾根を越え、赤岩尾根を辿るルートだ。八丁尾根の鎖場ですれ違う登山者が多いと時間ロスしてしまうので早めに通過したかった。6時20分両神山頂。8時半に八丁峠に着いた。
ここからが今日の本番だ。P1 1589mには難なく到着。それを超えたらゴジラの背、そして懸垂下降なしではちょっと心配な岩稜の降りだ。確かにこのコースは登りで使いたい。その方がより安全だし楽しいに決まってる。P2にはそれを示すプレートがあったはずだが見当たらない。P2を超えたチムニー下りの固定ロープもない。一旦フリーでダウンしようと考えたが、ちょっと狭くて被り気味。荷物があると気持ちが悪いので安全を考えてKさんにロープを出してもらう。そして小キレットを超えて一旦登り返しコル1485mへ。ところがここでもコースミス。一本北寄りの枝尾根の踏み跡に引き込まれたのだろう、懸垂下降が必要になった。脆くて乾いた泥付きの片斜面、この2日間で一番嫌な懸垂下降だった。
コルでは二人組のクライマーが食事をしていた。P1583正面リッジを登ったのかもしれない。
縦走路であるP1583正面スラブには固定ロープが残っていたがやはり命を預けるのは心もとなかった。まずはスラブを左下に懸垂下降、一回区切って今度はリッジ裏のルンゼを懸垂下降して無事クリア。ちょうど4人組のパーティーとすれ違った。
その後のトラバースがこれまた嫌らしい。固定ロープを補助的に触ったが岩角でほつれ芯が出ているロープだった。ぞっとしたがこれが最後の難所だった。
赤岩岳への登り返しが終われば後はひたすら降るだけだ。13:50赤岩岳、赤岩峠14:10。
峠からの植林が始まるまでの道は明るい斜面でお気に入りだ。Kさんは右上の岩に興味しんしん。赤岩峠を振り返ると右手が赤岩岳だが、左手は青岩岳とでも言いたくなる見事なスラブの岩だった。
更に降りると植林地に入り視界は遮られる。あともう少し。そして住居跡に辿り着き14:50行動終了。2日間の充実した山行の無事終了を喜んでKさんと握手した。
今度は赤岩尾根を登りで使ってみたい。
でも今興味があるのは四阿屋山から両神山頂を2日+予備1日で目指すロングルートだ。来年のGW前に実行すべく計画を練ろうと思っている。

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