活動データ
タイム
05:33
距離
12.3km
のぼり
1173m
くだり
1173m
活動詳細
すべて見るお盆中、嫁は仕事ということで自由に車が使えるのは今日だけ。 遠出で道北の山を狙ってたが、どうも天気が悪そうだ。 室蘭方面も曇りだが雨は降らず午後には回復しそうな天気予報、ならばということで室蘭岳に行くことにする。 8:20 だんパラ公園駐車場に到着。 早速登山の準備に取り掛かる。準備をしていてタオルを忘れたことに気付く。 汗かきの自分にとって、タオルは非常に重要なアイテムだが今からタオルを買いに行くのも面倒なのでハンドタオルで代用することにする。 天候曇りだが地元の山岳会だろうか山の日ということで登山口付近の駐車場は賑わっている。 近づいてみると室蘭山岳連盟主催の「ふるさとの山に登ろうin室蘭岳」と銘打ってのイベントだった。 「参加しませんか?」と誘われどうせ登るのだからと詳細を聞かずに参加受付に記入する。 よく聞くとコースは夏道往復の9時スタートとのこと、自分は水元→カムイヌプリ→室蘭岳→西尾根のルートを通る予定だったので参加は無理ということで辞退を申し出たのだが胆振人は太っ腹、室蘭岳に登るのは一緒なんだからと言って記念品をくれた。 ちゃんと参加しないのに貰って良いものかと恐縮するが気持ちに甘えてありがたく頂く。 記念品の中身は記念バッヂ、飲料水のアクエリアスにタオルだった。 なんと持ってくるのを忘れてしまったタオルが入っている、これはラッキーとばかりに室蘭民報とプリントされたタオルを早速首に巻く。 水元コースの登山口を地元山岳会の人に確認すると間伐作業で水元コースが通行止めとの事、急遽変更して夏道コースから登る。 8:30登山開始、だんパラのキャンプサイトの脇を通って進むと間もなく登山道入口、そこから50mぐらいで白鳥ヒュッテに着く。 ここが実質の登山口で西尾根と夏道の分岐になる。 地元の人と思われる先行者がいたので各コースについて所要時間などを尋ねると快く教えてくれた。 先行者のおじさんは、もう3,000回ぐらい室蘭だけに登ってるとのことで知り尽くしている様子。 水元コースのことを聞くとやはり山岳会の人同様に通行禁止になっていることを教えてくれた。 途中まで一緒に登っていたが「わたしは沢に行きますから」と言って水元コースへ向かって行った。 なんか矛盾してる話だ。実際には通れるんだろうと思ったがよそ者は忠告どおり夏道を進むことにする。 おじさんと別れてしばらく進むと室蘭岳水神社が現れた。 鳥居をくぐると直ぐに本殿があった。本殿横には湧き水の流出口があり下には貯水タンクのような設備もあった。 山頂で少しでも晴れてほしいという願いと登山の無事を祈願して参拝する。水神社を過ぎると本格的な登山道になる。 子供でも登れるとおじさんが言っていたとおり、それほど急な登りやキツイ箇所もなく雰囲気が藻岩山を思わせる。 登山道も良く整備されているのだが何せ蜘蛛の巣が多い。 自分が今日一番乗りだったようで初登頂にあたって蜘蛛の巣の洗礼を受ける。 ポールで払いながら進むのだが油断していると顔や体に蜘蛛の巣が纏わりついてきて不快だ。 自分がアイヌ人だったらこの山をクモノスヌプリと名づけただろう。 C650付近から登山道は白樺の樹林帯に変わる。 C750あたりまで登ったところで一服、水分補給と羊羹を頬張る。 このあたりから「頂上まであと○○○m」という案内標識が見られる。 子供も良く登るだからだろうか「あと500m」の標識から100m間隔で設置されている。 「あと山頂まで○○mだよ」と言われると「もうちょっとだ頑張るぞ」という力が湧いてくるから不思議である。 C790あたりから石畳のようにきれいに石が登山道に敷き詰められている。 石畳の登山道を過ぎやや勾配がきつくなったところを登り詰める。 9:50カムイヌプリへの分岐に到着。そのままカムイヌプリに向かう。 ここからは水元コースの分岐まで280mを一気下る。 結構急な下りだ。これをまた上り返さないといけないかと思うとうんざりする。 10:20水元コースの分岐に着く。渡渉した訳でもないのに朝露で濡れて靴の中がグチュグチュし不快だ。 水分補給してカムイヌプリに向かう。 カムイヌプリまでは140m程上ることになる。 しばらくは緩やかに高度を上げて行くがC650あたりからこれまで歩いてきた登山道とは異なり岩場の尾根道になる。 晴れていれば眺望が良いのだろうが曇りでガスがかかっており何も見えないつまらない尾根歩きだ。 10:50 奥カムイヌプリに到着。あいかわらずガスで眺望無く山頂標識と一緒に自撮りなど5分ほど滞在してカムイヌプリ山頂に向かう。 山頂に向かう途中に山内一郎氏の顕彰碑がある。お盆には遺族もここに来るのだろうかなどとふと考える。 11:05 カムイヌプリ山頂と思われる三角点に到着。 三角点名は「鷲別来馬」で鷲別来馬川の原頭にあたるからだろうか。 三角点をカメラに収める。 ガスガスで眺望も期待できないのと上り返すのが面倒なので、山頂標識は次回水元コースで登るときに訪れることにして、ここで折り返すことにする。 パンとスポーツドリンクで一服をとり、11:18 室蘭岳に向かって引き返す。 この時期、登山道に咲いてる花も少なく眺望も無い、天気が回復する見込みも薄い、おまけに靴の中のグチュグチュ感が酷くなって完全にテンションが下がりペースも下がる。 11:40水元コースの分岐到着、これから急な上りが始まる。ミストサウナの中を登山してるような感じで露と汗が交じり合いダラダラ額から水滴が流れる。 ここで記念品で貰ったタオルが大活躍しする。 下山後の楽しい食事だけを考えて喘ぎながらハアハア登る。 山頂に近づいてきた時に空が明るくなり出したが太陽はまだ雲の向こうだ。 12:26室蘭岳山頂到着。山頂は地元の登山者で賑わっている。 雲越しに太陽が射しているので明るいがガスは晴れないので眺望は無し。 山頂の写真と言っても白鳥の鐘と山頂標識を撮るぐらいで直ぐ終了。 アウェー感満載な山頂で邪魔にならない場所にザックを下ろし、おにぎりで軽い昼食をとっていると風が吹き始め雲がスーっと流れて行く。 「おっ!これは晴れるかも」と思ったらあれよあれよという間にサーっとガスが晴れて行った。 水神社の神様が地方から来た哀れな登山者に光を与えてくれたのかもしれない。 一気にテンションが上がりカメラを持って周りの眺望を撮影し出す。 残念ながら東側のカムイヌプリと南側の室蘭港の方角は望めなかったが、それ以外は雲はかかっているもののまずまずの眺望を楽しむことが出来た。 昼食も終わり、最後に一等三角点「鷲別岳」を撮影して12:50下山を開始する。 下山は室蘭岳のスペシャリストKON-chanさんのアドバイスで西尾根を下る。 天気が回復したこともあるが、この尾根歩きが実に良い。 斜面をびっしり埋め尽くした笹地、登山道にはヨツバヒヨドリの小群落、そこに群がる蝶や蜂を眺めながら下る尾根歩きは実に気持ちが良い。 1:13、825ピークに到着、立ち止まり下ってきた道を振り返ると山頂を覆っていたガスは抜けていた。 一息ついてまた下りだす。尾根から西側を見下ろすと遠望に白い風力発電機群がゆっくりプロペラを回している。 海沿いの町、室蘭ならではの風景だ。東側に目を向けるとスキー場まで連なる深い緑、ホーホケキョとのどかにさえずるウグイス。 楽しい時間は短く感じるもので尾根歩きはアッっという間に終わり登山道は森の中に入っていく。 ペトトル川を渡ったら、もうヒュッテは直ぐそこだった。 13:50白鳥ヒュッテに到着。登山名簿に戻りの時刻を記載してだんパラの駐車場に向かう。 14:00登山口到着。汗だらけの服と濡れた登山靴を脱ぐ開放感、着替えを終えてさっぱりする。 今回のもう一つの楽しみ下山後の食事に向かう。 これもKON-chanさんお奨めの和食処「天勝」だ。 人気店のようで観光客というより地元の客で広い店内が埋め尽くされている。 奨められたとおり天丼を注文する。運ばれてきた天丼をパクリ。 素朴な味だが天ぷらもカラっと揚がって油っぽくなく「うん、美味い」、思わずニヤつく。 的確かつ優良な情報を提供してくれたKON-chanさんに感謝感謝だ。 腹も満たされお土産に草太郎を買って帰宅の途に就いた。 今回の山行は、全体的に天候に恵まれなかったり靴も泥だらけのグチュグチュで辛い部分もあったが自分には珍しいミラクルも起こり、最後には良い思いでになった。
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