活動データ
タイム
75:29
距離
114.4km
のぼり
11990m
くだり
12169m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る※山行中の日記をそのまま載せているため、長文かつ山情報に乏しいです。 ただ、もし何かがどなたかのご参考になれば幸いです。 【反省点など】 ・鳳凰三山から夜叉神峠へ抜けたかったが後半の疲労により甲斐駒ケ岳の黒戸尾根へ下山。それはそれでキツかった。 ・CT、獲得標高、距離は山プラより。多少誤差あり ・休憩時間にやや疑問 ・前半飛ばし過ぎて後半失速し過ぎ。足を残すことをもっと意識する ・荒天の日に歩く際の脚の負担についてもっと考えるべきであった ・食事はもっと小屋を頼るor質素にして軽量化 ・どうせ電波ないのでスマホバッテリーは1つで良い ・シングル用テントが必要 2テンは重過ぎた ・サポートタイツは臭くなる。メリノでも靴下は臭う。(ずっと雨で乾かなかったから?) ・ガス缶は250で十分足りた 【コース概要】 8/11(土)晴れのち15:00以降雨 9:15畑薙第一ダム 15:00茶臼小屋(行5:45休40m)⇒×0.76 獲得標高↑1967m↓498m 標準CT7:30 9.8km 8/12(日)霧のち9:00以降雨 2:00茶臼小屋出発 5:30光岳 12:30聖平小屋(行8:50休100m)⇒×0.55 獲得標高↑1525m↓1692m 標準CT16:10 21.9km 8/13(月)霧一時晴れのち11:00以降雷雨 4:00聖平小屋出発 10:30-11:00百間洞小屋-11:50百間平-12:30百間洞小屋(雷雨で撤退) (行7:10休80m)⇒×0.7 獲得標高↑1462m↓1251m 標準CT10:05 10.2km 8/14(火)晴れのち11:00以降雷雨 2:00百間洞小屋出発 9:00悪沢岳 15:30小河内避難小屋(行11:30休120m)⇒×0.7 獲得標高↑2284m↓2015m 標準CT16:30 20.7km 8/15(水)晴れのち7:00以降霧のち11:00以降雨 5:00小河内避難小屋出発 15:00熊ノ平小屋(行8:45休75m)⇒×0.76 獲得標高↑1160m↓1343m 標準CT11:30 17.3km 8/16(木)雷雨 荒天のため終日停滞 8/17(金)晴れ 4:00熊ノ平小屋出発 18:30北沢峠(行12:50休100m)⇒×1 獲得標高↑1270m↓1840m 標準CT12:50 16.5km 8/18(土)晴れ 6:50北沢峠出発 13:15七丈小屋(行5:15休70m)⇒×0.94 獲得標高↑972m↓603m 標準CT5:34 5.5km 8/19(日)晴れ 6:00七丈小屋出発 9:40甲斐駒ケ岳登山口(行3:25休15m)⇒×0.85 獲得標高↑192m↓1710m 標準CT4:00 6.5km ★一生の思い出になるような山旅がしたい、と昨年の夏からずっと計画していたソロテン泊の南アルプス全山縦走。 お天気が悪いのは承知の上でとりあえず出発。ザックは23kgで死亡フラグ。 予定は8/11-18の7泊8日+予備日1日。 畑薙第一ダムから入山し、光岳・聖岳・赤石岳・荒川三山・塩見岳・仙丈ケ岳・鳳凰三山を廻って夜叉神峠へ下る。 【8/10】 京都からは青春18切符を使用。 乗り換え3回で22時前に静岡駅に到着。 途中浜松行きの電車乗り換えに失敗し、成城石井で大きなクロワッサンとおにぎりを買って時間を潰す。 駅前のネットカフェに移動して仮眠。女性専用ブースなるものがあり安心感があった。普段全然寝れないのにここでは爆睡する。 朝起きてネカフェの主?ぽい髪のやたら長い老人にトイレで声をかけられる。「あなたはあの団体さん(賑やかな子達がいた)の1人?」と聞かれたので「1人です」と答えると、「ならいいけど…」とのこと。団体がうるさかったのか? ボッチには優しい主であった。 【8/11】 4:00起きの予定が4:30まで二度寝してしまい、慌てて出発。ネカフェで登山っぽい人とすれ違った。 大気が不安定なので中止した人が多いのか、静鉄バスは満員ではなかった。 バスで3時間半、9時過ぎに畑薙第一ダムへ到着。みんな東海フォレストのバスを利用するのか途中で降りてしまった。 残ったのは3人の男性、トレランぽい1人の女性。ここから茶臼岳登山口まで1時間歩いて畑薙大橋からスタート。すごく長い橋、しかも古い。この後短めの橋が五本くらい続いたが、全部古かった。 もっと単純な登りを想像していたが、意外と際どいトラバースがあって荷物が重くドキドキした。ここで落ちたら終了である。 無駄な快晴で登るには暑すぎて、水をたくさん飲んでしまう。あぁ山の神様、今日はガスでもいいのに。 しばらく黙々と登って、ウソッコ沢小屋到着。グループが休憩しており、荷物の大きさに突っ込まれる。 またしばらく登ると横窪沢小屋。到着すると小屋番さんが麦茶を下さったので喜んで瞬殺で飲み干す。 行き先を告げると、今年はTJARの関係でテン場が激戦のため急いだ方が良いこと、水場が枯れているところがあるので必ず小屋で確認するようにとアドバイスをいただいた。雰囲気の良い小屋でまた泊まってみたい。 暑すぎて辛く、休憩が増える。 茶臼小屋はお花畑の中にあるこじんまりした小屋。売店にはオイルサーディンがあった。 テントサイトは狭め。到着した瞬間雨が降り出す。 夕食に早茹でパスタをあらかじめ水につけて、茹で汁を残さず作る戦法をとったが、この世のものとは思えないべちゃべちゃの不味いパスタとなった。キューピーのパスタソースが美味しかったから何とか片付けられたが…普通に茹でて、茹で汁で何か飲むのがベスト。 ご飯を食べて18時過ぎには寝てしまった。 【8/12】 1:00起床。 自炊棟に行くと、「目が覚めたので光岳へ出発する」という逞しい年配の女性が居た。 ホットグラノーラをたべて2:00光岳に空身で出発。 暗すぎて怖い。山の怪談とか色々思い出してしまって怖い。人が居なくて怖いけど、居たら居たでそれもまた怖い。挨拶して人だと思ったのに「人に非ズ」みたいなやつだったらどうしようと考えて不安になる。 茶臼岳の手前で女性を抜く。途中男性に1人、音もなく抜かれ(ビビる)1人の男性を抜いた(何時に出たんだ!)迷子にならぬよう細心の注意を払いつつ進む。所々分かりにくいところもあったが、迷子のプロフェッショナルの私でもナイトハイクで行けた。 5:30光岳到着。分かっていたけど展望なし。シャトルランばりの速さでターンを決めて下山。 光岳小屋に寄って手作り感のある珍しいバッジを買う。小屋のご夫妻に茶臼小屋から来たというと驚かれる。良いご夫妻だった。光岳はテント場がフラットでいい感じだった。 易老岳から聖までの稜線はとても綺麗で一番楽しみにしてたのにガッスガスで何も見えず。 茶臼小屋に戻ると雨が降り出し、雨の中のテント撤収。9:50出発。濡れたテントも一眼も超重い。 少し進むとどんどん雨足が強くなり、上河内岳手前で雷が鳴り出す。光るとハイマツに逃げ込む雷鳥スタイルで乗り切る。途中、男性2人が立ち止まっている。雷が怖いので引き返すか迷っているとのこと。私はここまで来たら引き返すのも聖平まで行くのも時間的に大差ないので先に進む(危ないけど)。先に進むと別の男性が木陰で座っている。雷が怖いので30分ほど待機してるという。もうしばらく待てば収まるのではないかと一緒に待って居ると先程の男性が上がって来た。1人は引き返したようだ。この3人でとりあえず森林限界ギリギリまで登ってみることにする。ハイマツ帯の限界まで進むが雷がおさまらない。この先は避けるところが一切なく危険なので豪雨の中待機。後から女性が1人加わる。桃太郎方式で増え続け結果4人になり、この即席パーティーで稜線を抜ける。2番目に加わった私はさしずめ犬といったところか。 上河内岳に向かうが強風で先程濡れた服が冷たい。上河内岳山頂への分岐で男性2人は休憩すると言うが、私は一刻も早く稜線を抜けたかったので先に進む。女性もついてきた。聖周回して帰るらしい。登山は始めたばかりだそうだが、ランニングしてるらしく体力はある。 一緒に人が居ると早く歩かないといけない気がしてさっさと進める。何より雷が怖すぎる。 聖平到着、とりあえずテント立てて服を全部脱ぐ。装備も全部濡れてしまった。。 お腹が空いて仕方がない。赤飯とお味噌汁。 小屋でテント受付。フルーツポンチ!!!美味しかった!小屋のお兄さんめっちゃフランクで優しい。カレー食べたかったけど、食料減らしたいのでがまん。 小屋中にストーブがあったので服を乾かす(気持ち乾いた)。そこで関東の?おじさんに縦走の話をした。 夕食は懲りずにパスタ。普通に茹でたらそこそこ美味しかった。やはりキューピーパスタソースは良い。今日はカルボナーラ。昨日忘れていた乾燥野菜を忘れずに投入。茹で汁で味噌汁。 味噌汁、フリーズドライ7食分をまとめて持って来たけど、袋の中でバキバキになっており一食分がどこまでか分からない。。。 新たな台風が来ていて明日の天気もイマイチ。どうしたものか… とりあえず明日は荒川小屋まで行けるか。 【8/13】 1:00起床。しかし雨が降っていてこの中でテント撤収する気にはなれず、二度寝する。 結局4:00発で聖岳へ。パラパラと雨が降る中登っていると小聖手前の森林限界でバッと視界がひらけて感動する。山の形が見えているだけで感動。初めての展望だ。登っているうちにガスガスになってしまったが、めげずに登っていると富士山がドーンと見える!(一瞬で隠れる) そして山頂手前でふと見上げるとガスが取れて一面綺麗な景色がみえている!あわてて写真を撮りまくり、山頂へ急ぐ。が、結局間に合わず山頂ではガス。昨日聖平小屋で話した男性と会う。 ガスが取れて晴れてきた!兎岳へ向かうが、コルまで急で岩が濡れていて怖い。コルから登るがまたまた急すぎてしんどい。途中転んで胸元に固定したカメラで全力で着地してしまう。もう終わったと思ったが、オートフォーカスがなんかおかしいくらいで意外といける。PENTAX凄い。 兎の避難小屋は外からの見た目に反してとても綺麗、あそこなら眠れる。 山頂へ到着、360度大展望!この瞬間だけバッチリ晴れていて、最高だった。兎岳、ピョンピョン感も皆無で可愛げのない山であった。 赤石方面から山岳部風の男の子4人がとてつもない荷物を背負って喘ぎながら登ってきた。1人本気で死にそうになっている。山頂に着いてもザックを降ろさず立ち休憩(5分もない)してそのまま進んで行った。 若者よ頑張りたまえ、と座っておやつを頬張る。 小兎、中山(ここの登りでガス)とアップダウンを繰り返し、百間洞小屋へ到着。10:50着と早めに到着したのでお昼休憩をして出発しようとすると豪雨。レインを着て気を取り直して出発…しかし雨は止んで太陽まで出てくる。5分で全部脱ぐ。だがしかし、30分後には再び雨。しかも雷も鳴ってきた。イラ。前から1人引き返してきたけど、私はもっと進んでおきたい。が、どんどん酷くなる雷。近くにドーンと落ちた。よろよろ進んでいると男性が1人降りてきていて、この先の稜線にこの天候で行くと多分死ぬのでやめたほうがいいと言われ泣く泣く引き返す。百間平まで来ていたのに… 仕方なく百間洞小屋まで戻り、腹が立つので小屋泊まりでトンカツまで食べてしまう。飲まないとやってられんわ!と梅チューハイも追加。美味しかった。昼間も暇なので小屋泊の人とお酒を飲んで過ごした。雨はかなり強く、真近に雷が度々落ちていたので行かなくて良かったと思ったが、それでも先に進みたかった気持ちが消えずにいた。 明日は行けるところまで行く。 【8/14】 2:00出発。同じ時間に聖方面に向かうご夫妻がいた。夜中なのにテン場からも2グループすれ違う。 全体的に南アルプスは北上するより南下してくる人の方が多い。その方が楽らしいけど、そんなに差があるのかな。あとは椹島の周回がほとんどなのだろう、色んな人にこの先は椹島?と聞かれた。そして行先を告げると大抵引かれる。 昨日登った道をまた登り、暗闇の百間平をナイトハイク。凄くひらけているので昨日ここを歩いてたら本当に死んでいた気がする。引き返して良かった。 驚くほど星が綺麗で、流れ星もバンバン流れている。眺めの良い稜線を見ることが出来ず残念と思っていたが、満点の星空の下1人で歩くのがなんとも言えず贅沢で幸せで涙が出そうになった。泣くのは下山してからと決めているので耐える。 赤石に向かっているとガスってきた。今日はもう終了なのかと絶望しながら登っていたが、山頂付近に抜けると晴れている!まず小屋でバッジ購入。名物の小屋番さんはやっぱりファンキーな雰囲気。台風情報を確認するが特に問題ないとのこと。 山頂からは富士山がどーん🗻朝焼けがあまりに美しくて足が進まない、でも早く行かなくては…。泣く泣く山頂を後にする。そのあとも念願のよく晴れた稜線歩きが出来てまた泣きそうになる。 荒川小屋を目指しているとお友達に会った。三伏峠まで行けるんじゃない?と言われて目標を三伏峠に設定。 荒川小屋でご飯食べて水補給、小屋でバッジと悪沢岳Tシャツを買ってまた荷物が増えた。 この辺りから高山裏くらいまでずっと虫が多くて大変だった。 荒川岳へ出発、登りが足にくる。しかも無駄に晴れててめちゃ暑い。振り返るとまだ7:00なのに赤石岳の山頂にはもうガスがかかっている。悪沢岳よ待ってくれ…!という気持ちで必死で登り、中岳着。ギリギリ間に合う。このまま悪沢岳へダッシュ!山頂で悪沢岳Tシャツを着て撮影。 10:10中岳発でとりあえず高山裏避難小屋を目指す。荒川前岳の直後に両側切れ落ちた結構危ない感じの道があった。雨が降ったら嫌な感じ。そのまま進むと下り基調なのだが、ガレガレで歩きにくい。これはあの白出沢の下りにそっくりではないか!と悲しい思い出を思い出した。あんなにひどくはないけど。 朝に百間洞で出発時話した男性を追い抜く。この人も三伏峠を目指すらしい。頑張ろう。 10:50ごろ早速雨が降り出す。ああもうだめなのかとレインを着る。どうか雷が鳴りませんように。樹林帯なのであまり雨にも当たらない。ただ、ここの道が自分には結構厳しくかなり気を遣う下りになった。雨なので滑らないように力が入るし後半脚が上がらない。倒木も多いし、さりげなく鎖場もあってこの荷物で大変難儀した。 高山裏小屋手前の水場は本当に細かった。小屋に到着。中に入り、登山道の状況を教えてもらう。この先問題ないがしんどかったら小河内避難小屋に泊まるようにアドバイスを戴いた。 この先も延々と樹林帯。樹林帯から崩落地?崖みたいなところに出るというのを4-5回繰り返して、あまりに疲れすぎて同じところをぐるぐる回ってたらどうしようと不安になるが、gpsを見るとちゃんと進んでいる。この辺はテープもほぼなく(道はほぼ一本だが)不安になる。しかもやっぱり際どいところが多い。何名か荒川小屋・高山裏を目指す人とすれ違う。ソロの女性も2人。 左足の膝上が痛くなってきてストックに力が入る。最後の小河内はリアルにヒィヒィ言いながら登る。ガスで山が見えないので、もうこれ登ったら終わりでしょと思っても、次から次へと後ろから山が現れ辟易(地図を見る余裕もない)。1人でもう無理ー!などと叫びながら登った(人気は全くなかったので)。登っていると一度止んでいた雨が降り出し、雷がゴロゴロし出した。やばい!とダッシュでようやく山頂、ちょっとガス取れていい感じ。写真撮って小屋でも寄ろうかなぁとウロつくがなぜか見えている小屋にたどり着けず10分ほど迷子に。そうこうしているうちに雨が強まり雷も大きくなってきた。怖すぎて悪態をつきながら彷徨う。この辺で心折れてしまい、三伏峠を諦めかけていた。頑張って小屋に到着、この先の雷避ける場所など相談した。おじさんは「大丈夫と思うけど怖いと思うならやめなさい、自分がそう思う時はそれが正解だから」と言われる。すると中からパタゴニアのスカートを履いた綺麗なお姉さんが出てきて、やめておいたら?と言われる。ここで小屋泊を決める。テント持ってるのに小屋泊2泊…先客2名、後から2名。 小屋はこじんまりしてて良い感じ。中ではお湯がもらえた。雨水なら貰えるらしい。飲むのはどうかな… ご飯を食べてみんなで話しながらワイワイ。ザックの試着もさせてもらえた。やっぱり今回はもっと軽量化に努力すべきだったと反省。ザックほしいー! こちらの小屋ではすごく良くしていただいた。また行きたい。 夜2時前に起きて星空観察。スバルという星が綺麗。東京方面は都会過ぎてうっすら明るくなっていてビックリ。 明日は熊の平小屋まで無事に行けるかな。 【8/15】 3:30起床。寝過ぎた!まだみんな寝ているのでコソコソ準備。着替えは1ミリも乾いておらず不快感が半端ない。しかしもう慣れてきており、衣服というものは最初から全て濡れているものなのだと思えるようになってきた。お湯を沸かしていると小屋番さんが起きてきてストーブをつけてくれた。朝焼けと富士山が恐ろしいほど美しく、みんなカメラを持って外で撮影しているが私は早く準備しないと間に合わない。と思いつつもあまりにも美しいので撮影大会に参加。 4:45ようやく出発。富士山を眺めながら前小河内-烏帽子岳の稜線を歩く。烏帽子岳の手前で塩見岳に日帰りで行くという小河内小屋のお姉さんに抜かれる。速い!服装もパタゴニアに山と道、オシャレである。 烏帽子岳の山頂で甲斐駒ケ岳黒戸尾根から上がってきたという女性二人組に会う。男性は畑薙-北沢峠なら2人いたけど…女性の方が逞しいのか。ザックの重さはやはり20超えらしい。そんなものなのかな。 三伏峠の水場で水を補給し(結局飲まなかったので重いだけだった)歩いているともう雨がパラついてきた。まだ7:00にもなっていないのに。今日は降らないんじゃないのかよと心の中で悪態をつきながらレインを着てカメラを仕舞う。だがしかし。すぐに止む。登山あるあるだが、本当に腹立たしい。レインを着たまま動けばいいのだが、暑くてバテるし…こんなことで時間を食うのがとてもイラつく。日焼け止めを塗り直したり、フェイスガードを着脱したり、その度にカメラを外して重いザックを下ろしてと何かしら時間をとられる。男の人だったらもっと楽なんだろな。女でも日焼けとか気にしなくなれればいいんだろうな。でもまだそこまで諦めきれなくて、重いのにフェイスパックとか持ってきちゃうし。 途中軽装の男性に話しかけられる。声をかけてもらえるのは嬉しいし、人と話せるのは楽しいんだけど余裕がない。「私遅いので先に行ってくださいね」というと「会話するのもしんどいですよね」と察して先に行ってくれた。ゴメンね、でも早く気が付いてくれよと思う。ああ私は疲れているんだとここで自覚。 歩いているとヘリコプターが飛んでいる。滑落かなお姉さん大丈夫かなとドキッとするが、荷揚げ用のヘリだったようで一安心。 塩見小屋の上りの手前でまた雨が降ってくる。 レインを着ているとお姉さんがもう降りてきた。速い…連絡先交換のためスマホを見ると電波が!南アで初めてまともに電波を受信。 塩見小屋で休憩しようと頑張って登るが、荷揚げの為緊急時以外は入れないそうだ。バッジが買えない!まぁ仕方ない、熊の平に売ってるだろうとそのまま登る。雨なので岩場のコンディションが心配だったが、登れる範囲。 ストックが邪魔なので仕舞っていたらうしろから「Eさん?」と声をかけられる。振り向くと友人が居る!あれ、夢かな。私は雷に打たれて昨日死んでいるのか?聞くと日帰りで塩見岳に来てくれたらしい。なんだ、ただの女神か。塩見は来たことなかったらしく、きっとそれもあるのだろうが会えるかわからないのにわざわざ来てくれて、本当に本当に嬉しかった。泣きそうになったが我慢して歩く。(このあと結局泣く羽目になるのだが) 友人はトレイルランナーさんと友達になっており、色々話しながら歩いて来たらしい。私は5日も山に居てそんなこと一度もなかったのにこの差は一体… ゆっくり登ってもらい山頂に到着。1人だったらもっとしんどかっただろう。話しながら気が紛れて頑張れた。あいにくのガスだったが記念撮影をして東峰に移動。トレイルランナーさんはお友達がTJARに出てるので応援に来てるらしい。会えるかな〜(会えなかったが、結局優勝していたらしい!すごい) 名残惜しいがそろそろ先に進まなくてはならないので友人と別れる。 塩見の下りはザレた急な岩場で、ほとんど崖みたいなとこもあり濡れているので神経を遣う。晴れていたら景色が良さそうだがずーーっと雨。北川岳手前付近の崩落地で間違えて崩落地を降りてしまう。地図にそちらに近寄るなと書いてあり、意識していたのに気がついたら降りてしまっていた。絶対やばいと思って必死で登り返す。ザレてるので足を蹴り込んで登るが脚を置くと斜面が崩れて進めない。雨も降ってるし今土砂崩れになったら死ぬ。どうにかこうにか登山道に復帰したが、何であんなとこ降りてしまったのか…ガスでサインも見つけづらいのもあるが、疲労で判断力が鈍ってきている? 前から若そうな男の子が歩いて来たので、どこから来たのか尋ねると北岳肩の小屋から来たという!凄い!三伏峠までいくというが、計算するとCT15:30もある(よく考えたら昨日の私の方が長く歩いてると心の中でマウンティング笑)。「もう心折れてます」と笑っていたがまだまだ行けそうな雰囲気。お互い励ましあって別れる。あと3時間。 北川岳山頂で突然後から女性に抜かれて死ぬほど驚いて変な声が出た。こんな道にこんな天気でまだ人が居ることに驚く。 先の新蛇抜山、安倍荒倉岳の山頂は勿論スルー。なにが360度の大展望じゃ馬鹿野郎!ふん。 この辺りから両膝上の前太腿が尋常でない程痛み出す。痛いなと思って庇ってはいたがストックを使えば歩けるくらいの痛みが、平坦な道以外ではヨチヨチとしか進めないくらいになる。特に下りは荷物の重さとスリップ防止で力を入れるのでかなり負荷がかかって危うい。 小屋まであと60分、何とか頑張るしかない。幸いどこか痛めたような感じではなく単純な疲労のような気がするので休めば回復するはずだ。 まさしく亀のようなスピードで歩いていると木陰から小屋っぽいものが見えてきた。でも建物のように見えるだけかもしれない、あまり期待せずに…と思いつつも期待して進むと見間違いであった。遂に小屋の幻影まで見えるようになってきたいよいよヤバい。5分後くらいに本当の小屋の赤い屋根が見えてきて、ホッとした時に下りの一歩を踏み出すと突然左脚を猛烈な痛みが襲い、腰が抜けて全く歩けなくなってしまった。歩いて1分の距離なのに足が動かない。雨の中座り込んでぼーっとしていたが、ハッとしてどうにか小屋へたどり着く。 受付時、何となく恥ずかしいのでそこそこ元気なふりをしたが色々と限界であった。小屋から歩いて5分もかからないテン場や水場が途方もなく遠く感じて苦しい。全ての動きがスローになり、やらねばならぬ事を全部済ませて横になると2時間も経っていた。 これまでのテン場ではみんな外に出て話したりお酒を飲んだり賑やかさがあったが、ここのテン場では誰一人として言葉を発しない。今日1日の悪天と長距離歩行でもうみんな疲れ果てている。テントはいっぱいなのに人の気配がほぼ無く逆に怖いくらいだ。小屋はかなり賑やかだったのに。テントを打つ雨音と、風に揺れる木々の葉音以外はほぼなにも聞こえない。 この曲げ伸ばしもままならない脚でどこまで歩けるのか、こんな山深いところで本当に歩けなくなったらどうしよう、這ってでも下山しなくては、と弱気になる。冷たい水を入れたプラティパスで脚を冷やす。 軽量化・悪天時の疲労の蓄積・ルート取りや予定の立て方・重たい荷物を背負って歩く時の歩き方、もっともっと事前にしっかり考えないといけなかったのに。自分が楽しみにしている考えたいことばかり考えて、本当に考えなくてはならない事をきちんと考えられていなかった。 浅はかな自分が恥ずかしくて涙が止まらなくなる。 とにかく無事に降りなくてはならない。両俣小屋から北沢峠に下山すべきか。無理したら今後の山の予定がパァになる。 でも金曜から日曜まで晴れると聞くと雨だけ味わって下山するのか…もっと山に居たい、晴れた景色が見たい、何より目標を達成したいと欲が出てくる。とにかく、明日は荒天なので休養してゆっくり考えることにする。 【8/16】 1:00起床。昨日の夜中もずっと雨が降っていた。15日の朝から降り続くこの雨はいつ止むのか。 周りの人も出ては来ないがゴソゴソしている。両俣経由で広河原へ下山する人が多いと小屋の方が言っていたので、みんなこの雨の中下山するようだ。明日から仕事の人も多いのだろう。 天気が良ければ両俣小屋まで行こうかと思っていたが、全く止む気配のない雨の中テント撤収して歩いてまたテント立てて…と想像するだけで怠くなる。4-5時間で小屋まで行けるならしばらく様子を見よう。とりあえずゴロゴロする。 ずっと雨が止まずむしろ強くなる一方で、今日はここにもう1泊かなぁと迷いつつ、11:00頃軽食が始まっているだろうと雨の弱まる頃合いを見計らって小屋へ向かう。扉を開けるとカメラを持った人が何だか強そうな方が靴を脱いでいるところを撮影している。あぁ、TJARか。すっかり忘れていた。横目でチラチラ見ながらホットケーキとコーヒーセットを注文。何もしてないくせに贅沢してしまったがもういいのだ。完全に心が折れている。ホットケーキは冷凍もので無く、ミックスを混ぜて焼いてくれていた。味的におそらくあの定番の森永のミックスではなかろうか。 小屋内の写真を撮りながらさりげなく(バレバレだろうが)TJARの選手(25,19)の写真も撮る。 こんな雨の中仙丈から仙塩尾根を走ってきたなんて信じられない。晴れてないと無理、今の私では晴れてても自信がない。しかもツェルトやシェルターで寝ているのだ。話を聞いていると、選手の中にはお箸を持って来ずに歯ブラシでラーメンを食べてそのまま歯を磨くというクレイジーな方も居るらしい。そういうの好きだなぁ。自分は出来ないけど… 小屋で一日中のんびりしてやろうと思っていたが、風が強すぎてテントが心配になりすぐに戻る。14:00頃完全にここに停滞を決定し2日目のテント受付をしに小屋へ。当たり前だけど全然テントは増えてなかった。明日の天気を聞くと、日曜日までは晴れマークが付いており、明日は夜中3時ごろから動ける予報になっているようだ。朝一出発しよう。今日は15-16時ごろ一番酷くなるので気をつけてと言われていたが、17:30ごろに起きて夜ご飯の準備をしていた時は本当に大荒れで尾根や山頂にいたら死ぬのではないかと思う程だった。テント倒壊の5文字が常に頭をよぎる。アライのエアライズ、よく頑張ってくれた。 19:00トイレに行こうと外に出るとテントが増えている。シェルターやシングルばかりなのでTJARの人達だろう(うなされていた。可哀想)。あとは山岳部の6テンが2張。私も猛者の仲間入りしたような気分になる。 そんなこんなで地図とにらめっこしつつ何もせずに行動食を食べてばかりで、濡れた洗濯物と共に過ごした一日だった。 【8/17】 2:00起床。寒い。周りのTJARのテントの人はみんないなくなっている。雨は止んでいるが、この全く乾いていない服とレインを着てビシャビシャの靴を履いてまた延々歩くのかと思うと憂鬱でやり切れない。テントは昨日の雨で泥だらけのずぶ濡れだし。 無駄に時間をかけて準備して4:00出発。死ぬほど寒くて歯はカチカチ言うし、まさか夏に指先がかじかんでグーパーすることになるとは。熱中症に気をつけてと言われて出て来たが、低体温症になる可能性の方が高そう。 星空が綺麗だけど最早どうでもよい。 三峰岳の登りはそこそこ楽しめる岩場歩き。ご来光には間に合わなかったけど富士山の綺麗な写真が撮れた。山頂にはどこかの山岳部の学生さんが数人おり、聞くと北岳方面に下りるという。もうすぐ十数日振りの下界だ!と喜んでてびっくり。 私も近い方に降りたいが、頑張って最後の仙塩尾根に挑む。結局行っちゃう。遥か彼方の仙丈ヶ岳。下り基調であるが、なかなかアクロバティックなところもある。ふらふら歩いていると前から人が!TJARの選手だ!なんかわからんけどとりあえずカッコよく見える。この後も続々と選手とすれ違い、「頑張って!」と山ガールを装い精一杯の黄色い声を振り絞っていたが、こんな辺鄙な尾根にテント担いで女一人で歩いている時点でお察しである。 しかも頑張るのは誰よりも私だ。 今日はお天気も良く、絶好の仙塩尾根日和である。ここは雨風やガスがあったら無理。倒木も激しいが、通れるように切られていたりテープがかなりしっかり付けられていたのはTJARの為だろう。前から人が来たら道間違ってないって安心できるし、助かった。TJARの選手以外ですれ違ったのは2人組3組、ソロ3人である。北上していたのは私1人のようだ。やっぱり南下の方がいいのかなぁ。 もう足動かんと思いつつ、ずっと絶景の南アルプスに励まされてなんとか大仙丈岳登頂。仙丈ヶ岳より綺麗だし、何より人が居ないのがよかった。とりあえず叫ぶ。 仙丈ヶ岳登頂。3組の人がおり、写真を撮ってもらったが微妙な感じでしょんぼり。ここから撮ってって頼んだのに…山じゃない方の背景が入ってる泣 既に15:00だが北沢峠まで下山。もう脚が限界。30cmの段差でもパッと脚を下ろせない。 18:15長衛小屋到着。あわててテント設営。 北沢峠、とても寒い。これだけ晴れていて標高も今回の旅の中では一番低いのに、吐く息は白いし本当寒い。 今日も星が綺麗。星空だけは毎日綺麗だったなぁ。 明日起きてこのままバスで帰るか、甲斐駒ケ岳抜けて黒戸尾根で下るか考えることにする。鳳凰は厳しそう(と、この時は思っていたけど どっちも結局キツい。) 【8/18】 5:00起床。昨日は寒すぎて何度も起きた。ナルゲンボトルにお湯を入れ、湯たんぽがわりにした。とりあえず何となく甲斐駒ケ岳かなと思いながらテント撤収していると、朝一のバス到着組が早くもテント場を探している。北沢峠って騒がしいテン場なのか。もう来たくないかも、次は仙水小屋行こう。知り合いを見かけたが8日間お風呂に入ってないまま久々の再会はちょっと…なので気づかぬふり。 6:50出発するが、早速方向を間違えてこもれび山荘方面へ行ってしまう。心の奥底がバス停を欲しているのか…?!無駄に脚を使ってしまったと若干イラつきながら仙水峠へ。甲斐駒は2回目なので迷わないと思ったのに、途中の謎のお助けロープを登ってしまって崖に上がったり(真横に圧倒的にふつうの登山道がある、そこを歩く人にジロジロ見られる)、途中の大きなガレ場を登ったり(真横に圧倒的な登山道が…略)、判断力が低下しているのか元々馬鹿なのか、多分後者であるが恥ずかしくて死にそうになりながら歩く。いつも友人と登る時も先頭を歩くとつい崖や藪に突っ込んでしまい笑われるのだが、今日まで人気のないルートもナイトハイクでもほぼ迷わず歩いてこれたのにここに来て何故なの。 しかし甲斐駒は人が多く、駒津峰以降は大名行列のようになっている。山頂に着くとテーマパーク状態。ここが最後の一座なのに…こんな微妙な感じで終わるのか。昨日の大仙丈の方が100倍良かったなぁ。と思いつつ赤飯で昼食を済ませて黒戸尾根から下山開始。しょっぱなから急な岩場の下りで、最早脚がガクガクの私は座り込んだり四つん這いになったりしながらどうにか七丈小屋へ。黒戸尾根、冬はどんな感じなのか。 無事に小屋へ到着し、受付して高速でテント設営。疲れてるけど忙しい!なぜなら、晴れた日中にテン場に着いたの初めてだから! 汚いあれやこれやを洗ったり干したりせねばならぬ!特に本体(私)あと一日だけど、思いっきり上から水かけて髪の毛洗った。 靴下もサポートタイツも、洗っても洗っても絞ると泥水が出てきて悲しい。しかもすごい臭い。野良犬みたいな臭いがする。野良犬に失礼なくらい。 バシャバシャ洗い物してると後ろから小屋の女の人に声をかけられて、怒られると思ったら「畑薙から来られたんですね、お疲れさまです」と労って下さり嬉しかった。 テント場よりも200m先に小屋と受付があり、荷物を背負ったまま下りてまた登るという悲しみをこらえた。置いてきたらよかった。黒戸尾根をテントで下るだけの人なんてあんまり居ないだろうけど、一応記録。 色々片付いたらもう良い時間になったので、チューハイレモンと日本酒を調達し、この日のためにせっせと担いできた焼き鳥缶を取り出した!!あぁ頑張った。あと一日、無事に黒戸尾根を下れたら終わる。南アルプスは電波も全然入らなくて、久々の電波に感謝しながら友人からの連絡に返事をしたりダラダラと幸せに飲んでいた。 大きいカメラを持っているソロの男性がいたので写真のことを聞いたりしていたら、プロのカメラマンの方であった。斜めのテントの登山歴54年の横浜のソロおじさんも加わって山の話をしつつ皆で夕陽に焼ける鳳凰三山を眺めながら楽しく過ごす。 明日、最後に甲斐駒のご来光を見に行こうか迷ったけど、脚がもう限界。 お昼間に洗って干しておいた洗濯物、干した瞬間に気温が下がってきて乾く気配ないけどこれ明日の朝濡れたまま持って帰るんかな…笑 【8/19】 寒すぎて1時間おきに目が覚める。夜空は星が綺麗、朝日も綺麗(テントの換気口から見た)。ナルゲン湯たんぽは2回も沸かし直したけどそれでも寒い。しかもテン場が混んでてフラットじゃないしうまく寝れなくて体が痛い。なんだかんだで5:00前にはどうにか起きて撤収。 心配してた洗濯物も靴下とタイツ以外は乾いており安心。でももうその行動着を身につける気にはならず、最終日なので予備着兼寝巻きにしていた服で下山。濡れたまま出発しないの初めてかもしれない。 荷物、もっと軽く感じるかと思ったけどそうでもない。脚にきてるからか。 黒戸尾根の下りは相変わらず鎖とハシゴという感じ。刃渡りを通過した後はなだらかな下りで歩きやすかった。刃渡り、もっと怖いかと思ってたのにガッツリ鎖が付いており拍子抜け。 途中ガスって天気崩れるのか?と思ったが一時的だった様子。下から登って来るのは主にトレラン風の人、日帰り登山風の人で、テントや小屋の人は少なく感じた。小学校1年生くらいの子が親に連れられて登ってきたのには驚いた。 途中、昨日テン場で話した横浜のおじさんに追いつき一緒に下山。最寄りの駅まで送ってもらえることに!神!! ついに下山。感無量…なのだがおじさんもいるし恥ずかしいのでサクッとコーラ飲んで駅へ向かう。 そこからとりあえず温泉を探さねばと思い、沿線の駅近くで日帰り入浴できるところがないかググる。上諏訪駅前に一つ見つけて、ウキウキ向かったら「今掃除中なので2時間は無理」と言われて絶望。フロントの人が教えてくれた近くの片倉館(重要文化財)という施設へ向かう。ここでも色々あって時間をロス。大慌てで8日ぶりにお風呂に入った!!シャンプーはうちの犬が使ってるものと全く同じ匂いで髪の毛ギッシギシになったけど洗えるだけいいんだ。普段は乾燥を気にして泡で体を洗ってるけど、今日は固いタオルでゴリゴリに擦って洗う。さてお風呂ー!と思って湯船をみるとやたら深い。深さ1.1m? 「千人風呂-立って入れば千人入れるほどの大きさ!」…まさかの立ったまま入浴するスタイル! ここまできてまだ立たす?! こ れ だ け 歩 い て き た の に!!!??? 座らせてくれよーーーーー!!! 探したら座れるとこもあったので(笑)座って入浴。モタモタしてたので時間がなくなり、髪の毛も半乾きのまま出発。 あれ、電車間に合わない。ヤバい!と最後の階段も駆け上がるが目の前で電車が行ってしまった…折角お風呂入ったのに走って汗かいて結局乗り逃すって不幸すぎる。そんなことで泣きそうになる。 縦走やりきれたらもっと我慢強くて大人な自分になれるかと思ったけど、下山してみたらいつもと変わらない自分でしかなかった。しかも体重も減っていない。絶望である。 次の電車は1時間後。まぁそれでもいいか、とご飯屋さんを探す。山ではご飯はわりと美味しく頂けていたのであまり飢餓感はなかったが、大好きな卵料理は食べたいなーとブラブラしていたら蕎麦屋さんを発見。出汁巻もランチで出来ると! いそいそと、とり天おろしぶっかけ蕎麦と出汁巻を注文。まず念願の出汁巻が出てきて一瞬で食べ尽くす。お蕎麦は十割蕎麦で薄味系。ふらりと入ったのに当たりで美味しかった。続々とお客さんが入ってきてすぐ席が埋まってしまった。セーフ。 今度こそ電車に乗らないと、と急いでお菓子を買い込んで駅のホームへ。懲りずに青春18を使うのでここから何度も乗り換えて帰宅。荷物が大きくて周りに申し訳ないと思いつつ写真の整理をしながら帰路に着いた。 雷雨雷雨で涙あり涙ありの9日間でしたが、振り返ってみれば得るものは多く最高の夏休みになりました。 懲りずに来年はどこを歩こうかなと考えだしています。 色々と突っ込みどころ満載かもしれませんが、初心者なりに今回はよく頑張ったのでお叱りはご容赦ください。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。