冠山は秋の風

2018.09.02(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 59
休憩時間
48
距離
4.7 km
のぼり / くだり
421 / 421 m
1 11
52

活動詳細

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 越美国境(岐阜・福井県境)の冠山。越美山地の1257mの名峰です。美濃側、西側からの姿が烏帽子にそっくりなので、この名前がついています。  9月初旬、やっと暑い暑い夏も勢いがなくなってきて、秋風、秋の空が主役に変わりつつあります。冠山峠までは車で、木ノ本IC、藤橋、徳山ダムを経て、最後は少々荒れた長い林道で登ってきました。この林道上部から、すでに冠山の特徴ある姿を見ることができます。最初は烏帽子を横から見た感じですが、徐々に尖ってきて、峠手前あたりではまさに鋭鋒となります。  冠山峠は標高がほぼ1050m。山頂が1257mですから210mほど登ればいいことになります。でも、稜線は意外にアップダウンが多く、そう楽ではありませんでした。地形図をよく見るとまず1156mの峰に登り、そこから1090mの鞍部に下り、1111mの峰に登ってまた1080mの鞍部に下り、ようやく本峰へ。しかも最後の方にブナの大木が倒れた倒木帯があり、これを越えるのに一苦労。でも、ちょっとした苦労の甲斐あって、たどり着いた冠平は美しく気持ちのいい笹原で、秋空の下、山頂がすぐ上に見渡せました。ここで休憩後、岩肌を登る箇所の多い山頂へのルートを進めば、まもなく冠山・山頂です。  山頂からは360度の大眺望。雲に隠れてしまった白山を除けば、ほぼ見えるべき山は見えたのでは?能郷白山、荒島岳、伊吹山、三周ヶ岳といった山も。パノラマも作りましたので、よかったらご覧ください。

冠山・金草岳 今回は美濃側から入山したので、徳山ダムをちょっとだけ見学してきました。巨大なロックフィルダム。貯水量日本一です。手前の水路からの放流をいつか見てみたいものです。
今回は美濃側から入山したので、徳山ダムをちょっとだけ見学してきました。巨大なロックフィルダム。貯水量日本一です。手前の水路からの放流をいつか見てみたいものです。
冠山・金草岳 ダムから国道を上がっていくと、途中まではトンネルいっぱいの立派な二車線国道。でも最後の長いトンネルを抜けると。突然国道は終わり、酷道の始まりです。離合はかなり困難な場所も。でも朝のうちに降りてくる車はほぼないので、助かります。道が支尾根に乗ってしばらくすると、右前方に冠山が見えてきます。最初は烏帽子を横から見た姿です。
ダムから国道を上がっていくと、途中まではトンネルいっぱいの立派な二車線国道。でも最後の長いトンネルを抜けると。突然国道は終わり、酷道の始まりです。離合はかなり困難な場所も。でも朝のうちに降りてくる車はほぼないので、助かります。道が支尾根に乗ってしばらくすると、右前方に冠山が見えてきます。最初は烏帽子を横から見た姿です。
冠山・金草岳 冠山峠に向かって進むにつれ、美濃側の急斜面が右手に見えてくるので、だんだんとみごとな尖がり山に。
冠山峠に向かって進むにつれ、美濃側の急斜面が右手に見えてくるので、だんだんとみごとな尖がり山に。
冠山・金草岳 ここが登山口です。冠山の石碑の前には自治体名。美濃側がダムに埋没するため1987年に消滅した徳山村⇒2005年に合併でなくなった藤橋村⇒揖斐川町と変わっていったので、石標も3つあります。対照的に越前側はずっと池田町。
ここが登山口です。冠山の石碑の前には自治体名。美濃側がダムに埋没するため1987年に消滅した徳山村⇒2005年に合併でなくなった藤橋村⇒揖斐川町と変わっていったので、石標も3つあります。対照的に越前側はずっと池田町。
冠山・金草岳 ここから見上げた冠山。かっこいい山容ですね。冠といっても、聖徳太子が着けているような冠ではなく、冠を略式化したものといわれる烏帽子に似ているのがよくわかります。
ここから見上げた冠山。かっこいい山容ですね。冠といっても、聖徳太子が着けているような冠ではなく、冠を略式化したものといわれる烏帽子に似ているのがよくわかります。
冠山・金草岳 チョウセンキンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属)晩夏~秋に見かける黄色い花です。小さな花は5枚の幅の広い花弁を持っています。下から順に咲いていきますが、キンミズヒキほど密に花がつきません。葉は、キジムシロなどとそっくり。
チョウセンキンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属)晩夏~秋に見かける黄色い花です。小さな花は5枚の幅の広い花弁を持っています。下から順に咲いていきますが、キンミズヒキほど密に花がつきません。葉は、キジムシロなどとそっくり。
冠山・金草岳 こっちの花は花びらが細長く、おしべは5本。ヒメキンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属)のようです。
こっちの花は花びらが細長く、おしべは5本。ヒメキンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属)のようです。
冠山・金草岳 左遠方に、白山2702m~別山2399mが見えました。雲がかかってきていて、最初にしてこれが今日の見納めでした。
左遠方に、白山2702m~別山2399mが見えました。雲がかかってきていて、最初にしてこれが今日の見納めでした。
冠山・金草岳 今日は5人で登っています。
今日は5人で登っています。
冠山・金草岳 ツルリンドウ(リンドウ科ツルリンドウ属)花は、うすい紫色で、秋の薮にひっそりと足元で咲きます。このあと、小豆のような艶のある実がつきます。
ツルリンドウ(リンドウ科ツルリンドウ属)花は、うすい紫色で、秋の薮にひっそりと足元で咲きます。このあと、小豆のような艶のある実がつきます。
冠山・金草岳 ミズキ(ミズキ科ミズキ属)赤い枝につく群青色の艶のある実はなかなかのきれいさです。
ミズキ(ミズキ科ミズキ属)赤い枝につく群青色の艶のある実はなかなかのきれいさです。
冠山・金草岳 だいぶ近づいてきました。また、ほんの少し角度が変わりました。
だいぶ近づいてきました。また、ほんの少し角度が変わりました。
冠山・金草岳 何の花かと思いましたが、どうやら咲きかけのヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属)の一種だったようです。
何の花かと思いましたが、どうやら咲きかけのヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属)の一種だったようです。
冠山・金草岳 ムシカリ(スイカズラ科ガマズミ属)の果実。さいしょは緑の実が真っ赤になり、やがて黒くなります。
ムシカリ(スイカズラ科ガマズミ属)の果実。さいしょは緑の実が真っ赤になり、やがて黒くなります。
冠山・金草岳 さらに近づきました。恐竜が頭をもたげてるような感じもします。峰の左側にある冠平に向けて、急登が続きます。
さらに近づきました。恐竜が頭をもたげてるような感じもします。峰の左側にある冠平に向けて、急登が続きます。
冠山・金草岳 ソフトな感じのキノコ。
ソフトな感じのキノコ。
冠山・金草岳 ブナの巨木が倒れて道をふさいでいます。乗り越えるのにひと苦労。8月下旬にやってきた台風20号の影響でしょう。
ブナの巨木が倒れて道をふさいでいます。乗り越えるのにひと苦労。8月下旬にやってきた台風20号の影響でしょう。
冠山・金草岳 倒木帯を越えると、山頂部が頭上に。
倒木帯を越えると、山頂部が頭上に。
冠山・金草岳 冠平が見えてきました。山頂に寄る前にここで休憩します。
冠平が見えてきました。山頂に寄る前にここで休憩します。
冠山・金草岳 笹原の中に少しの広場が。
笹原の中に少しの広場が。
冠山・金草岳 山頂方向を見上げます。秋空の下、岩場が見えています。
山頂方向を見上げます。秋空の下、岩場が見えています。
冠山・金草岳 山頂への登り。岩場が続きます。
山頂への登り。岩場が続きます。
冠山・金草岳 濡れてるところもあります。慎重に。
濡れてるところもあります。慎重に。
冠山・金草岳 イワショウブ(ユリ科チシマゼキショウ属)北アルプス北部でよく見る高山植物が、ここに咲いていました。
イワショウブ(ユリ科チシマゼキショウ属)北アルプス北部でよく見る高山植物が、ここに咲いていました。
冠山・金草岳 カライトソウ(バラ科ワレモコウ属)亜高山~高山に咲くバラ科の多年草です。
カライトソウ(バラ科ワレモコウ属)亜高山~高山に咲くバラ科の多年草です。
冠山・金草岳 花は紅紫色で、線香花火のように先端部から根もとに向かって咲きます。
花は紅紫色で、線香花火のように先端部から根もとに向かって咲きます。
冠山・金草岳 リンドウ(リンドウ科リンドウ属)秋の花の代表、リンドウです。
リンドウ(リンドウ科リンドウ属)秋の花の代表、リンドウです。
冠山・金草岳 花を見てるうちに、山頂に到着です。三等三角点「冠山」標高1256.6mがあります。お昼にします。秋風も吹き、涼しく、快適です。
花を見てるうちに、山頂に到着です。三等三角点「冠山」標高1256.6mがあります。お昼にします。秋風も吹き、涼しく、快適です。
冠山・金草岳 新しい山頂標も。ここは見晴らしがほぼ360度で最高です。目についた山を眺めていきます。
新しい山頂標も。ここは見晴らしがほぼ360度で最高です。目についた山を眺めていきます。
冠山・金草岳 北東に荒島岳1523m。
北東に荒島岳1523m。
冠山・金草岳 東北東に姥ヶ岳1454m。手前の笹原もきれいです。左遠方は、大日ヶ岳1709m。
東北東に姥ヶ岳1454m。手前の笹原もきれいです。左遠方は、大日ヶ岳1709m。
冠山・金草岳 東方によく目立つのは能郷白山1617m(左)と礒倉1541m。3年前の夏(2015.8.15)向こうからここ、冠山を見ていました。一つ手前は若丸山1286m。
東方によく目立つのは能郷白山1617m(左)と礒倉1541m。3年前の夏(2015.8.15)向こうからここ、冠山を見ていました。一つ手前は若丸山1286m。
冠山・金草岳 真南です。伊吹山1377mが小蕎麦粒山(左)と蕎麦粒(そむぎ)山1296mの隙間から見えています。ちょうど40kmほど離れています。そういえば、2017.9.30の伊吹からのパノラマでは逆に両蕎麦粒山の隙間から冠山が見えています。
真南です。伊吹山1377mが小蕎麦粒山(左)と蕎麦粒(そむぎ)山1296mの隙間から見えています。ちょうど40kmほど離れています。そういえば、2017.9.30の伊吹からのパノラマでは逆に両蕎麦粒山の隙間から冠山が見えています。
冠山・金草岳 その右には、近江との国境に立つ金糞岳1317m。右は白倉ノ頭1271m。
その右には、近江との国境に立つ金糞岳1317m。右は白倉ノ頭1271m。
冠山・金草岳 南南西。後方、左が高丸(黒壁)1316m。右が三周ヶ岳1292m。夜叉ヶ池近くの二山です。
南南西。後方、左が高丸(黒壁)1316m。右が三周ヶ岳1292m。夜叉ヶ池近くの二山です。
冠山・金草岳 ほぼ西、遠方、今庄365スキー場のゲレンデが見えている山が鉢伏山762m。さらに遠方右側には、敦賀湾を隔てて西方ヶ岳764mです。
ほぼ西、遠方、今庄365スキー場のゲレンデが見えている山が鉢伏山762m。さらに遠方右側には、敦賀湾を隔てて西方ヶ岳764mです。
冠山・金草岳 その右手に、金草岳1227m。冠山峠の西にある越美国境の峰です。
その右手に、金草岳1227m。冠山峠の西にある越美国境の峰です。
冠山・金草岳 北西。日野山794m。北陸道がすぐ向こうを走っている山です。
北西。日野山794m。北陸道がすぐ向こうを走っている山です。
冠山・金草岳 北~東~南~西のパノラマです。拡大してご覧ください。
北~東~南~西のパノラマです。拡大してご覧ください。
冠山・金草岳 下山にかかります。コメツツジ(ツツジ科ツツジ属)が咲き残っていました。
下山にかかります。コメツツジ(ツツジ科ツツジ属)が咲き残っていました。
冠山・金草岳 ヤブジラミ(セリ科ヤブジラミ属)
ヤブジラミ(セリ科ヤブジラミ属)
冠山・金草岳 再び、倒木帯を進みます。
再び、倒木帯を進みます。
冠山・金草岳 ナナカマド(バラ科ナナカマド属)真っ赤な実と真っ赤な紅葉で良く知られていますが、紅葉は当分先ですね。
ナナカマド(バラ科ナナカマド属)真っ赤な実と真っ赤な紅葉で良く知られていますが、紅葉は当分先ですね。
冠山・金草岳 ブナの大木を見上げながら、冠山峠に下ります。
ブナの大木を見上げながら、冠山峠に下ります。
冠山・金草岳 烏帽子。ちょっとうちのニャンにバーチャルで着けてもらいました。
烏帽子。ちょっとうちのニャンにバーチャルで着けてもらいました。

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