活動データ
タイム
07:49
距離
17.8km
のぼり
1075m
くだり
1074m
活動詳細
すべて見る今年登りたい山にリストアップした暑寒別岳。 夏の時期を沢登りに費やした為、後回しになっていた。 8月後半から狙っていたが、今年は週末の天気が良くない日が続いている。 先週登る予定だったが北の天気が悪く南の羊蹄山に変更になった。 どうも山の神様に見放されているようだ。 どうせなら天気の良い日に登りたい。 そんなときAさんから「急ですが29日、箸別から暑寒別岳登ります」のお誘いが27日に届く。 一人だったら熊が恐いので避ける箸別コースだが、グループなら恐くない。 ちょうど都合よく時間も空いているので、そのお誘いに乗っかる。 月末だということもあり、なかなか早く仕事を切り上げれず、正味3時間程度の睡眠で集合場所の石狩に向かう。 一緒に参加するSさん、Fさんと5:30合流しAさんの車に相乗り、増毛に向かう。 厚田あたりから空が徐々明るくなり出す、今日の暑寒別岳のてんくら予報はA。 増毛の町に入る頃には青空、登山口に向かう途中に仰ぎ見る暑寒別岳の頂には僅かな雲が掛かるのみ、これは良い景色が望めそうだ。 登山口までの道は立派に舗装されておりスイスイで480mまで標高を稼ぐ。 7:05箸別の登山口に到着し準備を整えて7:20登山開始。 登り始めのグチャグチャの悪路にも臆することなくズンズン進んで行く。 登り始めて直ぐにソロの女性が休憩をとっていて熊の多いコースという情報を知らない雰囲気の出で立ち。 ビビリの自分は「知らないということは、ある意味で強みでもあるな」と感じながら追い越していく。 しばらく緩やかにハイキング感覚で進む。単調な登りだが色付き始めた紅葉と太陽の日差しが相まってきれいで飽きずに進む。 道に落ちたドングリを踏む、プチプチ鳴る感覚が足に伝わるのが楽しい。 眠気も忘れて気持ちよく登る。今日の面子はベテラン揃いの健脚揃いなのでペース良く進んで行く。 1合目を気付かずに2合目に到着、ここまで休まず進んできたので休憩をとる。 3合目に着いたときFさんが何かを見つけた様子。近づいてみると白雪姫に出てくるようなキノコが生えている。 「紅天狗茸だ」と教えてもらう。もちろん毒キノコだ。 5合目あたりから背丈の低い腰の曲がったダケカンバが多い笹地となる。 木に囲まれて陽が差し込まないのか、苔むした石や地面も水分を含んで滑りやすい。 先頭のAさんが熊の糞を見つける。しばらく進むと真新しい足跡も見つかる。 噂どおり熊が活発に行動してるようだ。 熊も人間同様に滑るのだろう、地面に爪痕がしっかりついている。 Aさんが熊払いの雄叫びを上げる。自分も用心で熊笛を吹きながら進む。 森林限界が近づいているのか6合目を過ぎて振り返ると笹越しに麓を見渡せるようになる。 笹地を抜けると見通しの良い草原の斜面となる、そこが7合目。 日本海側が一望でき増毛や留萌の街が見渡せる。 Aさん曰く、雲が無ければ天売・焼尻も見えるらしい。 しばし日本海を見下ろしながら一服する。 ハイキングはここまでで、ここから本格的な登山となる。 左に枯れ草になった雨竜沼湿原を望みながら上って行く。 徐々に勾配がきつくなってくる。斜面越しに南暑寒岳が見える。 足元を見ると、少しでも太陽の日を浴びようと咲き遅れたイチゲやフウロが背伸びをしている。 そんな花たちに元気をもらいながら気持ちの良い稜線を歩く。 夫婦と思われる男女の登山者が下りてくる。 挨拶を交わし山頂の様子を聞くと「穏やかでいい感じですよ」とのこと、山頂からの眺望に期待が膨らむ。 8合目を過ぎクライマックスに向けて這松の海に飛び込んでいく。 右手に雄冬山から連なる北尾根が見える。 このあたりから西側の雲が濃くなり出す。 這松帯を抜けて少し下ると9合目。 ここからは坊主になったチョイガレの登山道を上って行く。 上りきったところが暑寒ルートとの合流地点分岐になる。 立派な方向案内標識が風で倒れていた。 ここでやっと山頂が見えた、数名の人影が見える。 ケルンを越えて間もなく11:20山頂に到着。 山頂には祠があり御神酒として供えられているのは、もちろん地酒の国稀だ。 山頂に居た人にお願いして全員で山頂標識と群別岳をバックに記念写真を撮ってもらう。 撮影後、増毛のスペシャリストAさんが山頂から見える山をガイドしてくれる。 山頂からは、奥徳富岳、群別岳、浜益岳、浜益御殿、雄冬山が一望できた。 生憎、南暑寒岳のある南西側の山並みは雲に遮られて望めなかったが、それを差し引いても心を満たすに十分の眺望だった。 北尾根上に特徴のあるトンガリがありAさんが俗称:大ガンケという岩塔だと教えてくれた。 その手前の丸みのあるピークを西暑寒岳と呼ぶことも教えてくれた。 夏道は無いが残雪期であれば大ゲンケにも行けるということで、来年西暑寒の山行を企画する話も飛び出す。 お湯を沸かして珈琲を淹れて、しばしまったり。 各自昼食をとった後、12:00下山を開始する。 下山は来た道を下る。 ケルンのあたりで上り始めに会ったソロの女性が上って来たのを見てなんとなくホッとする。 下山は自分が先頭でペースを作る。 Fさんに小声で「滑りやすい石のところ、ゆっくりでお願いね」と頼まれる。 5合目までは、足元に気を付けながらなので会話も少なかったが道が緩やかになってからは、山の話から年金制度の話、果ては貴花田問題まで多岐にわたる会話をしながら下ってくる。 道のりがなだらかなのもあるが、箸別コースは登山口から3合目までの距離が長い。 上りよりも下りの道のりが長く感じるのは、山あるあるだが、なかなか1合目の標識に辿り着かない。 行きに見落とした1合目の標識を確認する。ここから登山口までも長い。 15:05登山口に到着。 下山後は、国稀酒造に寄って暑寒の湧き水を汲み、岩尾温泉で汗を流す。 オロロンラインから日本海に沈む夕日を眺めて、柄にもなくロマンチックな気分になる。 流石に帰り道は寝不足もあり、うつらうつらしてくる。 石狩に着きここで解散、マイカーで帰路に着いた。
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