前穂高岳北尾根 冬がやってくるぞ

2018.10.19(金) 日帰り

活動データ

タイム

12:55

距離

8.1km

のぼり

879m

くだり

1671m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
12 時間 55
休憩時間
6 時間 10
距離
8.1 km
のぼり / くだり
879 / 1671 m

活動詳細

すべて見る

前々から狙っていた前穂高岳北尾根。 今シーズンこそは!と思っていたが、なかなか日程が合わず、なんとか山が雪に覆われる前のギリギリのところで予定をねじ込むことができた。 (結果として雪は積もっていたが) 1日目 上高地から涸沢ヒュッテまで移動。 天気も良く、心地よすぎるくらいの散策だった。 徳沢園でカレーを食べ、ソフトクリームを食べ、まったりまったり。 紅葉は上高地から横尾間はまだ楽しめる様子。 今回、荷物を最小限にしたかったので、贅沢に小屋泊をした。 涸沢ヒュッテに泊まるのは初めてだが、とても味のある良い小屋だった。スタッフ方にはいろいろ気になったところもあるが。笑 夕方には涸沢にみぞれが降り出した。 おそらく上は雪だろう。 美味しい小屋食をいただき、20時頃就寝。 2日目 今回のメイン、北尾根の登攀。 3時起床。3時半出発。 真っ暗な中、5・6のコルを目指す。 涸沢ヒュッテのヘリポートを越え、大岩を目指す。 そこからは辿りやすい道を見つけながら草付き部分を巻くように進む。 途中でケルンを発見し、明瞭な踏み跡がコルまで続く。 コルへ着くと、急に冷たい風が吹き付けてきた。 出発時は見えていた星空が、いつの間にか分厚い雲に隠れてしまっている。 天気が持つのはおそらく午前中まで。 まだ暗い中、ライトの明かりで黒くそびえる五峰がとても大きく見えた。 道具を装着し、五峰をコンテで進む。 4・5のコルに着く頃には空が明るくなった。 五峰に着いた。ガスガスの世界が不安を仰ぐ。 うっすら積もった雪がいやらしい。 ここから先へ進んだら、後には引けなくなってしまう。 妻の意思を確認する。 自分にも問いかける。 覚悟を決めた。 四峰は涸沢側を進み、大岩が現れたら奥又白谷側を巻いた。 その先に現れたスラブで行き詰まる。 いろいろ試した後、スラブよりもう少し奥又白谷側の岩をトラバースし、なんとか上がり込む。 四峰のピークに辿り着くと、威圧感ある三峰が目の前に現れた。 三峰は1ピッチ目が一番渋かった。 気付くと、ガスが時折抜け青空が広がり、奥穂高が堂々と聳えていた。 5ピッチ目で涸沢側にトラバースをし、なんとか核心の三峰を抜けることができた。 二峰の下りは妻をロワーダウンで降ろし、懸垂下降をした。 コンテでピークを目指す。 前穂高の標柱が見えた。 頂上に着いた。 心から安堵した。 全ての神経を使ってしまったようで、今までにないぐらいにヘトヘトだった。 ただ、二人で乗り切った大きな達成感があった。 帰りは重太郎新道を下山。 穂高の山々を横目に急勾配を降りていく。 ここもなかなかのハードルート。岳沢小屋まで気は抜けない。 岳沢小屋に着くと、雷と共にみぞれが降り出した。 きっと上は吹雪いているだろう。 改めて無事にここまで来れたことに感謝した。 その後はサクサク上高地へ向かう。 河童橋でソフトクリームを食べ、平湯へ戻る。 反省点もいろいろあるが、決して無駄ではない大きな経験だったと思う。 ※3・4のコルでミラーレス一眼が残置されており、回収してきました。お心当たりの方はご連絡ください。

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。