活動データ
タイム
04:42
距離
10.0km
のぼり
943m
くだり
941m
活動詳細
すべて見る山仲間の大半が「八ヶ岳」へ行き、沢の師匠は「台湾遠征」。 ひとり取り残された私は、以前よく山や沢、岩に一緒に登った女性へ声を掛けてみた。 その女性は私よりも随分若いが、山経験が豊富で、かつ難易度の高い山登りを得意とし、 最近では登る山の難易度に差がついてしまい、一緒に登る機会が減ってきたところだった。 が、即答で「韓国岳を10倍楽しむルートはどうですか?」と返ってきたので、 2週連続とはなるが、早速、その「10倍楽しむルート」に「応募」してみた。 「硫黄山」付近の登山道入り口へ車を停め、少し下って森の中を抜けるコースで大浪池の 避難小屋を目指す。雰囲気のよい登山道だ。 避難小屋で小休憩を取り、ここから韓国岳ピークを目指すのだがこの女性、この直登を 猛烈なスピードで駆け上がっていく。 私も登りは決して遅くはないが、まったくついていけない。 大浪登山口から大浪池休憩所までのコースタイム「1時間」を「15分」で登り切るというから その脚力は半端じゃない!「バケモノ」は何処にでもいるもんだ・・。 火口周辺を時計とは反対周りで移動。切れ込んだコルから一気に火口へ。 ザレた足場に注意を払いながら、初めて「火口」へ降り立った。 ゴミや踏み跡が一切なく、本当に神聖で清々しい雰囲気だ。 風が殆ど吹いていないのも、新たな発見だった。 暫く上を見上げながら楽しんでいたが、突然ヘリが慌ただしく上空を旋回し始めた。 「火口へ降りちゃいけないのかな・・?」と後ろめたい気持ちもあったので、 そそくさと違うコルへ向かって登り始め、ルートへ戻った。 その間もずっとヘリが韓国岳上空を旋回している。 火口の向こう正面のピークを踏んだあと火口周回に向け「爆裂のコル」へ移動を開始。 が、その矢先「えびの高原ミュージアムセンター」からサイレンが鳴り始めた。 「何事か?」と思って立ち止まって聞いていると「災害警報」だ。 「硫黄山火口周辺で小規模な噴火が発生する恐れがあるので、速やかに下山してください!」と。 携帯電話にも災害警報が飛んでくる。 (速やかに下山しろ!って言われたって、我々はまさに核心にいるわけで、どうしようもないよな・・)と移動を始めたが、 上空ではヘリコプターが忙しなく我々の真上を旋回し、下山勧告をアナウンスし続けている。 やっとの思いで7合目に出てきた。 が「困った。どうしよう・・」 (早く下山しろ!はいいが、車はその「硫黄山」付近に駐車している。どうしても火口の傍を通らねばならない。 一旦ピークまで戻って大浪登山口へ出て回った方がいいのかな・・でも遠いし・・) ここはあまり考えず、車を停めた「硫黄山」付近へ向けて下山することにした。 (ダメだったら真上にいるヘリが何とか言ってくるだろう・・) それに関し上空で旋回するヘリからは何の警告も無かった。 そして無事、登山口には到着したが「宮崎県警」から「職質」を受けることになってしまった。 まあ「職質」と言っても、後続の登山者の下山状況や災害アナウンスの聞き取り状況のヒアリングなのだが、 登山で「職質」を受けたのは初めてである。 たまたま登山口に「えびの市」の職員の方がいらっしゃったので、聞いてみた。 「韓国岳の火口は入ってはダメなんですか?」 「ダメという規制はありません。ただ茲許この界隈の火山活動が活発になっているので、 その関係で火口へは降りないよう注意喚起を行っています」 実際に我々以外に火口へ降りていた登山者がいたのは事実である。 もしこの登山口に降りてくるとしたら、2時間は掛かるだろう・・とお伝えはしたが、 我々も火口へ降りていた事は微塵もしゃべらなかった(少しズルをした)。 今回「韓国岳を10倍楽しむルート」はウソでは無く、言葉通りの本当に楽しいルートだった。 ただ、この「災害警報」だけは如何なものかと・・。 数日前から「硫黄山」では火山性微動やガスの活発化が見られたわけだから、 未明から入山規制をしないと、お昼前に「さあ、下山しろ!」と言われたって既に登っている人は沢山いる。 今日は「日曜日」で天候は「快晴」。 行政ももう少し考えた方がいいと思う。パニックにならなかっただけでも良かった。 /chinatsuさん
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。