冬の大峯奥駈道を歩く

2019.01.12(土) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
11 時間 32
休憩時間
33
距離
13.3 km
のぼり / くだり
2129 / 580 m
5
2 24
32
1 51
DAY 2
合計時間
8 時間 54
休憩時間
1 時間 16
距離
13.3 km
のぼり / くだり
447 / 1996 m
48
36
2 25
2 58

活動詳細

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<アクセス> 奈良県吉野からR169を南下、川上村・上北山村・熊野方面へ約50km。R169沿いの奈良県上北山村『道の駅』第2駐車場に駐車。そこから徒歩で上北山中学まで引き返し西山観音遥拝所を左折して国道を離れる。小谷川を渡渉して高塚へ向けて入山。ここの所は1月にも関わらず暖かい日が続き国道の路面などで凍結・積雪はないが、冬期の特に寒い日には伯母峯トンネル出入り口付近(標高780m、大台ケ原ドライブウェイとの分岐付近)を中心に積雪や凍結の危険がある。スタッドレスタイヤが必要でトンネル出入口付近のカーブに特に注意を要する。 <コースの状況> 積雪期としては長過ぎるコース。登りの行動時間は10時間程度。小谷川を渡渉後しばらくは道なき道を標高900程度まで急勾配の斜面や尾根を登る。(入山口との標高差は600m程度。2時間程度を要する)ルートが分かりにくく体力的にもしんどいので奈良県上北山村西原から入山する方が良い。(西原からのルートは『山と高原地図』にも表記されている。こちらもはっきりした『道』という感じではないので、読図かGPSを使うかできなければ歩くのは難しいが、手付かずの自然が残るなだらかな尾根道でとシカやカモシカ、リスなど多くの野生動物に出会えるエリア。大峯奥駈道まで滑落などの注意を要するこれと言った危険箇所はない。西原から入山する方が今回のルートよりも1時間~1時間半くらいコースタイムが短縮される) 西原から入山しても今回のルートでも結局は合流して(P1194付近で)、大峯奥駈道へは『一ノ垰プレート』で出合う。『一ノ垰プレート』からは奥駈道を西に辿り、『トンネル西口奥駈道出合』→『弁天の森』→『聖宝の宿跡』となだらかな地形の尾根道を緩やかな登り下りを踏みながら進む。この区間の標高は1500m~1600m。積雪量は20~30㎝。(この所暖かくて積雪量が例年より少ないのだと思う。大峰の尾根はさすがに積雪しているがそこから見下ろす山々や無数の谷には雪はほとんど見られない。)『聖宝の宿跡』から『弥山小屋』までの距離は900m。標高差350m程度。ここがしんどかった!積雪量は高度を上げるにつれてどんどん増していき、標高1800m位からは50~80cm程度。勾配がきついために登りでは実際の積雪量以上に体が埋まる感じで、雪をかき分けながらなかなか進まなかった。900mの距離に要した時間は2時間。一方翌日の下りでは逆に積雪があっても楽に下れることが分かった。40分程で『聖宝の宿跡』へ。 ルート全体としてみると滑落という意味では特に危険だと思う所はないが(『聖宝の宿跡』から『弥山小屋』まではトラバースしながら登るがその辺りの雪に埋もれた急な斜面を横切る事は少し怖かった)、道迷いは心配。弥山へは奈良県天川村から登る人の方が多いみたいで今回歩いた上北山村側にトレースがついていない。足跡のついていない雪原に最初に足跡をつけていく楽しさはひとしおだが、地形やGPSを見てルートを自分で見つけていく必要があるコース。所々にテープが貼っているがテープだけを頼りに歩く事はできない状況。それと体力的な所が課題。繰り返しになるが最後の登りの為に力を温存しておく必要があり、そういう意味では歩行距離が短く、入山口と目的地との高低差が小さい上北山村西原から登るのが良い。ただし西原から登ってもルートファインディングがしっかりできる事がこのルートを歩く上での必須条件。状況を判断して(主に体力的に)適宜ビバークできるようにテントは持参している方が良い。 <周辺情報> 『道の駅』第2駐車場の向かいに上北山温泉『薬師の湯』がある。入湯料大人500円。道の駅には『デイリーヤマザキ』や『レストラン』があり、食事をしたり、地元の特産品やお土産、その他普通のコンビニに売ってるような各種雑貨や飲料水、食料などを購入できる。持って来るのを忘れたモノがあってもここで調達できる。ただし火曜日は定休日。コンビニの営業時間はam7:00~pm20:00。レストランの営業時間は正確には分からないけどお昼時はやっている。付近に数件の民宿あり。(上北山村西原にも民宿はあるがコンビニやレストラン・温泉施設はなし。) <最後に> できるだけ危険な所を歩かないで雪山を楽しむ方法はないかなと、いろいろなルートで大峯奥駈道にアプローチしています。行者還岳~仏生ヶ岳の区間では大峰山脈の中核部分でありながら緩やかな尾根が続いており冬期トレッキングに良いのではと冬になる前から思って何度か歩いておきました。その中で今回は弥山に挑戦。(本当は八経ヶ岳まで行くつもりでしたが断念しました。)大峯の主稜線に取り付くまでのルートも含めて魅力的なラインを求めてあちこち歩いてます。そんな意図で歩いたコースですので一般的な登山ルートとは言えず、例えば今回ご紹介したコースはあまりにも行動時間が長く体力的な所で危険が大きいコースです。道らしい道もなくルートは地形図とコンパス、GPSで自分で見つけていかなくてはなりません。実際に歩かれる場合はその旨くれぐれもご注意ください!

動画

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