西穂独標 単独行

2019.02.17(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 13
休憩時間
28
距離
5.9 km
のぼり / くだり
651 / 653 m
56
20
37
21
9
46

活動詳細

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思い立って西穂独標へ。 天気はあまり良くなかったけれど、この山行によって自分のこれからの登山を広げることが出来ると感じた実りある登山でした。 そもそも、2月に北アルプスに登るなんて無理だろう。厳冬期の3000mクラスの山は危険すぎる−アタシにはムリムリ!そう思っていました。 ただ、前日入笠山へ一緒に登ったチームの隊長が 「西穂の独標までだったら行けるんじゃない?」 と、そうおっしゃったんです。それでちょっと色々考えてみて、 ・コースタイムが意外と短い ・やばくなったら西穂山荘へ避難できる ・愛車のシエンタちゃんは最近スタッドレスにバージョンアップした ・入笠山のある諏訪から案外近いのでは?(これは勘違いでしたが・・・よく考えたら自宅の川口まで330km1人で運転きっついわ) ・松本に泊まって朝出ればロープウェイの始発に十分間に合う ・入笠山は一応雪山なので、アイゼンピッケル等冬装備全部持って来ていた →あれ?いけるじゃん! となりまして、ダメなら途中ですぐ撤退、行けるとこまで行こうと西穂独標に登って来ました。 今回コース的には西穂山荘までは全然楽です。雪道なのでアイゼンとストックは必要ですが問題なくいけます。 西穂山荘から丸山までもそんなに辛くはないです。 つらいのは丸山から西穂独標です。体力的には全然なんとかなるんですがとにかく稜線上なので風があって寒さ対策が必要です。多分マイナス15度以下だったはず。 まずバラクラバは必携。3年前になんとなく買って全く役に立っていなかったバラクラバが大活躍でした。 身体の防寒はタイツとかダウンで着込めばなんとかなるんですが、末端の防寒つまりは手足指先、あと耳とか顔面も気をつけたほうが良いです。っていうかバラクラバで顔を覆って、ニット帽で耳をガードしていても耳が痛くて痛くて仕方なかった。バラクラバもニット帽も一部凍ってましたからね。 それとゴーグルも必携。オレはサングラスしか持っていなかったんですがかなり辛かったです。次回に向けてゴーグルはケチらないでいいヤツを買おうと思います。 あとは、稜線上のルート取りについても神経質になりました。 上りは普通にピッケル使って体勢を確保して進めば良いですが問題は下りです。 特にピーク直前の急登。一歩踏み間違えば軽く死にます。あれほど命の危険を感じた登山は初めてでした。とにかくきっちり登って来たルートと同じルートを下ること。夏なら少しくらいズレたルートを下ってもなんとかなりますが冬はダメです。漫然と歩くのではなくちゃんと前と足元を見て進みましょう。西穂独標は厳冬期でも登っている人が多く、トレイルでのすれ違いが多く発生しますが焦って自分のペースを崩さないように。焦って足を踏み外したら終わりですからマイペースで行ったほうが良いです。 ピークふたつくらい手前にも一歩踏み外したら即死な狭い道がありました。冬山の厳しさを感じますがとにかく自分のペースを崩してはダメ。広めの稜線上でも雪庇らしきものがたくさんあるのでトレースを忠実に沿って歩きましょう。 と、危険箇所について色々書きましたが今回は「厳冬期の3000m峰がどういうものなのか」をある程度理解することが出来た山行でした。 「もしガスが濃くなってホワイトアウトしたらどうなるんだろう」 「ホワイトアウトしたら転んでそのまま滑落して簡単に死ぬんじゃね?」 「たとえ生き残っても最低でも末端が凍傷で壊れるだろ」 すんません、正直↑のように思ってしまいました。あくまで例ですが今回はホワイトアウトが1番怖かったです。厳冬期北アルプスは本当に厳しいです。北ア入口の西穂独標でこれなんだから、剱岳とか行ったらどうなるんだろう。よほど強い体力・精神力がないと登れないんじゃないかな。 今回は非常に得るものが多い登山となりました。ただ、冬山が嫌になったとかは全然なくてむしろ以前より楽しくなってきてます。近いうちにもう一度アイゼンピッケル必携のハードな山に挑戦したいと考えています。具体的には谷川岳。情報収集・体力作りをして臨みたいです。 それでは。

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