北アルプス縦断2段目(種池山荘より笠ヶ岳)

2016.09.28(水) 日帰り

活動詳細

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五日目(9月28日)・・・天気予報は雨、雨量は1~2mmとなっていたので、一昨日と同じくらいかと想像しながら長袖シャツの上に合羽を着て小屋を出た。 5時10分、外に出ると霧雨が降っていて視界が10m程しかない。暗くてヘッドランプの光が届かないのだろうと思いながら歩き始めると近くのキャンプ場には 二張りほどのテントが床下浸水のような状態で立っていた。テントの撤収を始めている方に登山コースが分からないので聞いた。二人ほど私の前を歩いていたが コースを間違えてしまっているようで、うろうろしていた。私が前になって歩いたが暫くすると後ろに離れていった。今日は昨日より短いコースタイム(8時間15分) なのでペースを上げずに行くつもりでいたが、雨がだんだん強くなり風も吹き始めた、嫌な予感がし始めたが、三俣蓮華の山頂を目指した。6時4分頃に山頂通過、 7月末に来た時もこの山は雨だった。写真を撮ることもやっと状態だ。双六岳の山頂はあきらめて、中道を歩くことにした。7時45分双六小屋に着いた。 外には3人ほどいたので、今日の天気予報の話をしてみたが雨だけど出かけるということだった。リックを下すのは雨のため止めてドライフルーツを少し口にして 休むことなく歩くのを続けることにした。弓折岳の山頂は判らないうちに通過してしまった。弓折岳分岐点で笠ヶ岳から一人で下って来た方と出会い少し話した。 秩父平あたりがコースが見にくいという。雨のため地図を見ることもできない。視界は10~30m、周りの山は全然見る事が出来ない、ただただ高い方へ歩を 進めるだけである。大ノマ岳を登る頃は雨は豪雨となり消防のホースで弾かれているような勢いと猛烈な風であった。全身ぬれねずみになってしまった。 雨具をつけているが中の服は絞ると水が垂れるほど濡れている。冷たい、寒い、「まずいなぁ-」と思いながら登り続ける。山頂直下でコースが壊れている。 山頂を目指し高い方の歩いた足跡を登った。山頂には木標は無く石が積んであるだけだった。すぐ下りの方へ足を進めていった、雨は弱まらずにますます強くなる。 下って行くと目の前に出てきたのはさっき通過したときに見た「笠ヶ岳-弓折岳」の標識である。歩く方角が逆になってしまっている。周りの目標が見えないために 山頂から下るとき戻されてしまったようだ。気を取り直し登り始めた、山頂直下でコースがトラバース状になっていたのだ。 この辺から雨はますます強くなり、登りコースは土石流が始まっていた。砂利、ピンポン玉、握りこぶし程の石が色を変えた水と一緒に音を立てて流れ落ちてくる。 足元が流れて戻されながら、とにかく上へ上へと登った。寒い、冷たい、疲れ、おなかが痛くなってくる。止まったら低体温で動けなるだろうと思い、休まずの歩き続けた。 秩父岩通過13時、あと何時間体がもつのだろうと感じながら、とにかく歩く、止まるな!と自分に言い聞かせて歩く。13時22分抜戸岳山頂、ここには 頂上の表示がしてあった。この山も頂上付近でコースが判りずらくなっている。直下がトラバースになっている。頂上で地図を見たので今度は間違わずに 進む事が出来た。あと何時間で小屋に入れるのだろうと思いながら歩き続けた。15時46分倒れることなくやっと笠ヶ岳山荘までたどり着く事が出来た。 所要時間:10時間40分(コースタイムは8時間15分)悪天候の中の山歩でした。

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