日々山歩・59(八木重吉『秋の瞳』)

2016.11.25(金) 日帰り

活動詳細

すべて見る

写真の投稿枚数についての 自分の今の感想意見を書いたが 反省する面が生じたので削除します。 コメントを寄せてくださったみなさん、ごめんなさいね。 八木重吉『秋の瞳』と写真の コラボは 初の試みなので、 残しておきます。

柑子岳・天ヶ岳 息を ころせ
いきを ころせ
あかんぼが 空を みる
ああ 空を みる
息を ころせ いきを ころせ あかんぼが 空を みる ああ 空を みる
柑子岳・天ヶ岳 雲のある日
雲はかなしい

雲のない日
空はさびしい
雲のある日 雲はかなしい 雲のない日 空はさびしい
柑子岳・天ヶ岳 ある日の こころ
山となり

ある日の こころ
空となり

ある日の こころ
わたしと なりて さぶし
ある日の こころ 山となり ある日の こころ 空となり ある日の こころ わたしと なりて さぶし
柑子岳・天ヶ岳 うれしきは
こころ 咲きいづる日なり
秋、山にむかひて うれひあれば
わがこころ 花と咲くなり
うれしきは こころ 咲きいづる日なり 秋、山にむかひて うれひあれば わがこころ 花と咲くなり
柑子岳・天ヶ岳 こころよ
では いつておいで

しかし
また もどつておいでね

やつぱり
ここが いいのだに

こころよ
では 行つておいで
こころよ では いつておいで しかし また もどつておいでね やつぱり ここが いいのだに こころよ では 行つておいで
柑子岳・天ヶ岳 わがこころ
そこの そこより
わらひたき
あきの かなしみ

あきくれば
かなしみの
みなも おかしく
かくも なやまし

みみと めと
はなと くち
いちめんに
くすぐる あきのかなしみ
わがこころ そこの そこより わらひたき あきの かなしみ あきくれば かなしみの みなも おかしく かくも なやまし みみと めと はなと くち いちめんに くすぐる あきのかなしみ
柑子岳・天ヶ岳 
彫られた 空の しづけさ
無辺際の ちからづよい その木地に
ひたり! と あてられたる
さやかにも 一刀の跡
彫られた 空の しづけさ 無辺際の ちからづよい その木地に ひたり! と あてられたる さやかにも 一刀の跡
柑子岳・天ヶ岳 
むなしさの ふかいそらへ
ほがらかにうまれ 湧く 詩ポヱジイのこころ
旋律は 水のように ながれ
あらゆるものがそこにをわる ああ しづけさ
むなしさの ふかいそらへ ほがらかにうまれ 湧く 詩ポヱジイのこころ 旋律は 水のように ながれ あらゆるものがそこにをわる ああ しづけさ
柑子岳・天ヶ岳 わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るといふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
わたしみづからのなかでもいい わたしの外の せかいでも いい どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか それが 敵であつても かまわない 及びがたくても よい ただ 在るといふことが 分りさへすれば、 ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
柑子岳・天ヶ岳 ことさら
かつぜんとして 秋がゆふぐれをひろげるころ
たましいは 街を ひたはしりにはしりぬいて
西へ 西へと うちひびいてゆく
ことさら かつぜんとして 秋がゆふぐれをひろげるころ たましいは 街を ひたはしりにはしりぬいて 西へ 西へと うちひびいてゆく
柑子岳・天ヶ岳 わたしの まちがひだつた
わたしのまちがひだつた
こうして 草にすわれば それがわかる
わたしの まちがひだつた わたしのまちがひだつた こうして 草にすわれば それがわかる

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。