活動データ
タイム
06:38
距離
10.7km
のぼり
794m
くだり
793m
活動詳細
すべて見る紅葉も良いが初冬も良いとされるこのコース。久しぶりにけえこ隊長も参加で気合入る私たち!本日は前黒法師山まで行ってみようと。でも熊の通り道だという恐ろしいコースでもあるので、とにかく鳴り物付けて登ります。途中、崩れた稜線や急登があるも比較的なだらかで歩きやすかったです。本日は私たち含めて4組いました。 麻布山~戸中山と順調にきて、戸中山周辺から見れる素晴らしい景色をしばし眺め、いざ”前黒法師山へ”と戸中山を下り始めた矢先に悲劇が起きてしまいました!! 大きなものから小さなものまで倒木が比較的多いこのコースで、まめこ隊員が小さな倒木を跨いで乗り越えようとした瞬間、倒木の小枝に靴紐が引っ掛かり前に転倒。とっさに手を地面に突くもそこにも小さな倒木が。下りで前に倒れるのは大変危険です。「あっ」と倒れ込んだ後彼女はか細く「痛い…」反応を見て只事ではないことを悟りました。 どうやら地面と堅い倒木の間へ左手が突いた瞬間あらぬ方向に曲がった模様。ちょっと動かすだけでも激痛が、そして左手首が腫れてきました。 ぶらんとした状態では痛くて動けないということで、先ずは三角巾で固定を…といっても誰も持っていません。幸いなことに まめこ隊員は必ず頭に”手拭い”を巻いて登山するのでそれを代用、予備の手拭いを繋ぎ合わせて作成。次に”貼るロキソニン”を患部に貼り付けさらに”鎮痛剤”を服用。もうザックは背負えないので、けえこ隊長と手分けして持つことに。これも幸いなことに私のザックは48リットルと大きめなので、まめこ隊員の荷物は空きスペースに収まり、空になったザックはけえこ隊長のザックへ固定。 自宅より車で2時間、そして登山口から歩いて3時間のこの場所、そして土曜日。とにかく早く医者に見せなければ…。まだすぐに鎮痛剤は効きません。歩くとその振動でも襲う激痛に耐えながらの下山です。ペースも落ちました。特に階段になった道を降りるのが辛いとの事。 何か添え木になるものはないか?ザックを探して出てきたのはバーナーの防風板(アルミ製折畳み)と折畳み式の携帯座布団。患部を優しく覆い且つ手首を固定出来るものは座布団でした。早速患部を座布団で囲いその上からテープで巻きます。そのうち鎮痛剤も効いてきたのか少し楽になったとの事。そして焦る気持ちを抑えつつ慎重に下山です。 先頭を歩いていた私は動揺していたのか”麻布神社奥宮跡”付近から隣の稜線へ行ってしまい、道誤りに気付いて戻るというありさま。(軌跡を見ればわかります)タダでさえ辛いところを無駄に歩かせ時間も無駄に掛けてしまいました(反省です)。ヤマップを見て現在地がわかり正しい道に戻ることが出来たのです。こういう時こそ冷静にならなければいけません。 先ほどまで美しい景色に浮かれていた私は、一気に恐怖の山へ降り立った気持ちに変わりました。崩れた稜線、絶景だった急登の階段、ガレ場、紅葉後の枯れた落ち葉…彼女にとって平らな道以外はすべて危険個所。片腕を固定されて不安定な体制での下山は本当に危険でした。 先に前黒法師山まで行って下山してきた二人組の男性方がすれ違う時、私たちの状況を察して「大丈夫?荷物を持っていきましょうか?」と優しい一言。なんて優しい人たちだろう…人の温かさが身に沁みました。 私はふと思いました。これが単独だったら、他に誰もいない山だったら、足を骨折していたら、山を降りられない、連絡も取れない、助けを呼べない、そんな時に熊に出くわしたら…。想像しただけでもゾッとします。そして常に危険と隣り合わせである事を改めて思い知りました。この様なトラブルはたくさん聞いても、どこか自分の中で他人事、自分には無縁だろうと思っていました。 結局まめこ隊員が総合病院の救急受付で看てもらえたのがアクシデントから6時間以上も経っていました。手首の関節を骨折しており手術が必要との事。しばらくは安静です。 ここで勉強になったのは、骨折した患部はなるべく心臓よりも高い位置にしてあげる方が良い事、指輪をされている方はすぐ外す事です。 現にまめこ隊員の薬指は骨折の影響でパンパンに腫れ上がり自力で抜けない状態に。病院でも色々と手を尽くして頂きましたが駄目でした。夜になったらもっと腫れるそうでこのままだと指が締まってしまうとの事。帰りに近くの消防署へ寄り相談すると快く引き受けて下さいました。最悪は指輪を切断する覚悟もしていましたがやはりプロですね!この時消防士の方々は一斉に私たちの周りに集まり手際よく準備し、優しい言葉でまめこ隊員の不安を解きながら、洗剤とビニールテープを使ってクルクルと回しながら5分ほどで外してしまいました!もう感謝の言葉がいくつあっても足りません! 今回、いろいろな方々に助けられたのと幸運が重なって最小限に食い止められました。関わって下さった方本当に有難うございました。 私たちにとって貴重な経験となりました。これを見て頂いた皆様に少しでも今後のお役に立てればと思います。 <m(__)m>
メンバー
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