枯れ沢 西の内谷川遡行

2017.01.07(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 3
休憩時間
1 時間 38
距離
23.2 km
のぼり / くだり
1419 / 1402 m
9 4

活動詳細

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本来は「沢の師匠」と熊本県山江村で「初沢登り」をする予定だったが、前日のお昼頃、師匠に諸事情が発生し、 急遽沢登りが中止へ。 三連休は「沢登り」しか考えていなかったので、まったくのノープランとなってしまった。 そこで慌てて山仲間に声を掛け「岩の師匠」に打診してみることに・・。 普段はlineでやりとりするのだが、もう夜になっていたので時間が無い!! 直接電話を架けて直談判するしかなかった。 三連休前夜である。ダメ元ではあったが、意外にも岩の師匠も「天候不順」で予定が流れていたようで、 同じように三連休の過ごし方を思案していたらしく、意気投合する格好となった。 そして今回の行先は「西の内谷川」へ。 「沢」ではあるが「枯れ沢」なので、ここは登山靴で遡行する。これぞ「沢歩き」である。 ただなにぶん急に決まったことなので、集合場所である五家荘には極めて遅い、翌10時集合ということになった。 翌日集合場所に10時に集合。そこから準備をして入渓地まで移動し登山開始。 この遅い集合時間が後から大きく響いてくるのだが、この時点では非常に安易に考えていた。 「脊梁山系」一帯は素晴らしい山々が連なり、個人的には九州を代表する山系だと思う。 もし次回があればテン場になりそうな場所を探しながら、枯れ沢を登っていく。 大きな「滑」があったりで、以前は美しい沢だったのだろう・・。 最後に枯れ沢を突き上げ、稜線には出ずにショートカットをして「林道」へ。 この林道を下山するのだが、如何せん車を停めた場所まで恐ろしく長い距離がある。 辺りは暗くなり、おまけに雨が本格的に降り始め、最悪の環境へ。 すると目の前の林道が無くなっている場所に出くわした。 幅約50m、高さ約100mほど林道が崩壊している。暗闇の中ヘッドライトで移動しているので、それは突然やってくるのだ。 思わず崩壊した林道の淵で立ち尽くしてしまった。 だが、ここは「行くしかない・・」。 方法は三つ。 一つ目は「高巻き」。崩落現場の上を巻く方法でこれは相当後ろまで戻らねばならず、また辺りは真っ暗で とてもそんなことは出来ない。クライミング装備も数本のスリングとカラビナしかない。 二つ目は崩落現場の最下部まで降りて、向こう側の林道の淵まで登ってくる方法。 まっすぐ100m下って、また100m登ってくるのだが、かなり体力が消耗する。 ここだけなら良いが、この先にも同じ崩落現場があれば、とてもじゃないが体が持たない・・。 三つ目は「トラバース」。林道の高さから少し下の比較的足場の良い所を探して、向こうサイドへ移動する方法。 もともと崩落して足場が悪い上に、雨でスリッピーになっている。滑って落ちれば100m下までずり落ちる。 怪我をしないとも限らない。上から落石があれば避けることができない。 結局「トラバース」する方法で慎重に時間を掛け、やっとの思いで向こうサイドに移動することができた。 ところが崩落現場はここだけでは無かった。この後3ヶ所も出てくるのだ。 中には変な崩れ方をしており、向こう側の林道の様子がわからず「行ってみなければわからない・・」という 崩落現場もあったりで、暗さと雨により非常にスリリングな下山となった。 逆に暗かったことが功を奏して、明るかったら足が竦んで移動できなかったかもしれない。。 とにかく祈るような気持ちで林道を下り、結局下山は20時前となってしまった。 朝7時に出発するような山行である。 まさかあんな立派な林道が数か所も崩壊しているとは、まったく想像だにしなかった。 あらためて「山は難しい・・」と思った。

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