活動データ
タイム
38:55
距離
77.2km
のぼり
4263m
くだり
4264m
活動詳細
すべて見るやっと手にした2連休!どこ行くか?どこを歩くか? やり残した宿題の脊振は予備日もいれて3日は欲しいし傾・大崩なんて2日じゃ行って帰ってくれば終わっちゃうし、そうすると長崎のロングといえば… ねーのぼろさん、長崎のがっつり歩けるとこおしえてよ! のぼろバックナンバーを引っ張り出してみると祖母・傾、宝満・三郡、皿倉・牛斬・・・ 長崎がなかやっかー!一部マニアに好評な長崎西部縦走や東長崎縦走はともかく、郡・多良すらないなんて長崎なめとんのかー!やったろーじゃねーか! 地図をながめます。 多良岳だったら大村湾から有明海への縦走。雲仙だったら有明海から橘湾への縦走。まあキツイことはキツイけど、距離がたりないか。一日で終わっちゃうし。 そのとき目に留まった諫早湾に引かれた一本の線。 これだー!!! こいつを使えば多良岳と雲仙を繋げることができるんじゃねーの? 諫早湾干拓堤防道路。通称、雲仙多良シーライン。まさに二つの山を縦走するために出来た道路なのです! 思いついたら計画です。実際に二日で行けるのか。過去の山行やグーグルマップの力をかりて距離を計算してみます。すると約80km!いける!大村湾から島原有明海までの大縦走!行ってきます! 21時に仕事が終わり、帰ってごはん食べてお風呂入って出発の準備を整えます。諫早発23時02分の早岐行へ飛び乗って出発地点の大村松原駅へ向かいます。今回の装備はザックはカリマーリッジ、シュラフとマット、ツエルト、クッカーなどを含めたベースウェイト7.5kgです。寒くなりそうなので嵩張るシュラフとマットは贅沢をします。 松原駅の裏手の大村湾を今回の縦走の出発点にしました。ここから二日間の旅が始まります。コンビニで食料調達してると0時。1月10日になりました。さースタートです!とはいえ一日中仕事して家を飛び出して、徹夜で歩けるわけがありません。野岳湖駐車場の東屋のテーブルにシュラフを広げて3時間の仮眠を取ります。寒さで目が覚め早朝4時、いよいよ出発です。 真っ暗な一座目の郡岳からはじまり遠目山。ここまではまだ暗い山の中を歩きます。少しづつあかるくなり木々の隙間から見える空は曇ってるようです。10時30分、経ヶ岳に到着。青空は覗いていますが、東に見えるはずの雲仙はみえません。うっすらと見える諫早湾を挟んだ対岸の雲仙市。遠いなー! 金泉寺、多良岳と急ぎ足で多良山系を縦走します。金泉寺を降りてからが今日の核心部、雲仙多良シーラインをつかっての諫早湾横断です。今日中に最低でも雲仙市に渡っていなければ二日めの普賢岳から島原への計画が厳しくなります。 しかし金泉寺を降りてからがキツかった!登山道、林道、舗装路約20数キロを延々と堤防道路を目指して歩きます。 ヘロヘロになって17時に堤防道路近くのコンビニに飛び込んで腹ごしらえ。堤防道路入口まで来ましたが、もう歩けません。道のわきの空き地にシュラフを広げて仮眠をとります。2時間ほどで目が覚めると、すこしは気分もスッキリしました。 約8kmの堤防道路を2時間で歩き、22時30分に雲仙市に上陸しました。お腹ペコペコなのでコンビニで夜食。ファミマはテーブルもありコンセントも使えるので携帯の充電もできます。ゆっくりお世話になりました。 コンビニをでて公民館らしき建物の隅っこをかりてシュラフを広げてひと眠り。3時間のつもりが4時間も寝て、慌てて支度をします。二日目の長い一日が始まります。 月も沈み、太陽が出る前の真っ暗な山道を歩きます。牧の里あづまから九州自然歩道をあるき九千部岳の麓、田代原を目指します。田代原から雲仙への登山口、吹越登山口を目指してあるきながらウトウトします。うすーく目を開けて路肩の白線をうっすら認識しながらフラフラ歩きます。 とおいなー。 昨日、堤防道路を渡るくらいから、なんども心の中の悪魔と戦っています。 そんなにキツイんならヤメちまえよ! べつに誰も知らねーし見てねーしさ! 島原なんていけるわけねーじゃん! あーうるさい! そうこうしながらも歩いていると、見えました!国見岳!昨日、轟の滝から始まった長いロードも、この雲仙に登るために歩いてきたのです。でも。ありゃー!真っ白だー!アルトラで大丈夫かなー やっとたどり着いた吹越登山口。さー!普賢まであと少し!標高を上げるにつれて、うっすらと木々が白くなってきます。そして吹越別れからの登山道は最高の景色です!真っ白い樹氷の世界が一面に広がっています!足元には雪はなく歩きやすいのに見上げると真っ白な世界!はるばる大村から来た僕への最高のプレゼントです! そして普賢岳山頂。標識に抱き着きます。ここまで来れたー!残念ながらガスで多良岳方面は見えません。感傷に浸る間もなく下山開始!最後の仕事、有明海までの行程が残っています。仁田峠から大野木場までの登山道は、仁田峠からは見ることができない迫力ある雲仙の姿を見ることができるオススメルートです。のぼろも見にきてよ! 今朝起きてからここまで、体の調子も驚くほど好く、まるでさっき車から降りて登り始めたばかりのような体調です。 登山道を抜け舗装路に出て、小走りで走ってた時、枝か石かにのってグキッ!あー!グリッたー!痛恨のグリッチョです。座り込んで状況確認。数えきれないほどのグリッチョを経験してる横滑り系登山部の僕の診断は全治2~3日、執行猶予半日。エンドルフィンでハイになってるうちは痛みが出ないけど、休息をとると痛みが出てくる典型的なカルッチョです。 痛みが出ないうちに、ゴールすべく走ります。まだ我慢できない痛みじゃない。目の前にゴールの有明海が見えてきました。 目の前には海。 後ろには雲仙。 空は青空。 風は冷たく疲れてほてった体を冷やしてくれます。 最高です。 思わず叫びます!キモチイイー! この瞬間の為に遥か大村から歩いてきたのです! なんどもなんどもでっかい雲仙を振り返りながら歩き、いよいよ復興アリーナへとたどり着きました。 復興アリーナの入り口に立つ竜馬さんに挨拶をします。すると あきひさくん。挨拶はよかけん早く海まで行ってゴールしてきなさい。そんな竜馬さんに促されてゴールの海辺へと歩きます。 そしてゴール。しばらボーと海を眺めます。 77.68km、38時間58分の長崎を歩く大縦走。やったぞー! のぼらがやらんなら僕がやる!から始まった多良雲仙縦走。 2017年最初の長崎藪漕ぎ会公認縦走です。 おつかれっしたー!
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