天国と地獄 本気で死ぬかと思った風不死岳北尾根コースBC 崖沢滑降 

2017.02.19(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 9
休憩時間
1 時間 29
距離
9.0 km
のぼり / くだり
1019 / 1028 m
7
2 13
2 34

活動詳細

すべて見る

コースタイム等の詳細はこちら http://yamanomakochan.blogspot.jp/2017/02/blog-post_84.html 前から行きたいと思っていた風不死岳北尾根コース! 登り始めから4合目あたりまでは本当に雪がない。笹薮でまくり。滑れなくはないがかなりしんどい。 5合目あたりから段々と急登になって、景色もよくなってくる。 なんとか8号目当たり前ではシールのみで登るもさすがの急登に断念。 アイゼン、ピッケルで登る。 スキーは絶対山頂まで持っていきたかったから気合いでシートラーゲン。 9合目あたりでは細尾根の本当にすごい急登で木も多く、スキーがひっかかる! くじけそうになりながらもなんとか頂上手前にでた。 細尾根では風がビュービュー吹いていたのに山頂手前で無風。 快晴無風、ポカポカ。最高の景色。誰もいない静かな山頂。 この時、自分は滑落して死んで天国にきたのだと本気で思った。 天国でしばし休憩。 いよいよ恐ろしい滑降が待っている。 登りコースの山頂辺りを滑るのはかなり無理があると思い、西側のコルから滑降。 これが大きな間違いだった。 トラバース気味にいけばなんとかなるだろうと思ったら予想以上に木が多い。 本当に多い。まともに滑れない。トラバースできない。 仕方なく落としながら滑るとかなり落としすぎて登りルートに戻れない。 登り返すか迷ったがなんとかなるだろうと沢を降りることを決断。 これが地獄行きへの間違いだった。 めちゃくちゃ雪崩れそうな沢を滑る。両側にすごい崖。 でもなんとかなると思って滑る。 そして地獄にきた。 高さ4mほどの崖に直面。 とてもじゃないけど滑り下りることはできない。 この瞬間、今日が最後の日になったと思った。 この崖をどうやって降りるかしばし考える。 思い切って滑り下りた場合、着地に失敗すれば骨折しそう。 助けを呼べるか?電波確認。電波なし。 もっていた補助ロープを取り出す。 懸垂下降?できん。知らない。 どこかにロープを結んでプルージック結びで確保して降りようか? ロープ回収できない。もったいない。いやそんなの命に比べたらどうでもいい。 確保できる場所から降りる斜面を見る。 万が一滑り落ちて、ロープスリングと簡易ハーネスで確保されても振られて岩に激突しそう。無理だ。 ビバーク??でもこんなコース捜索してくれるだろうか?助けが来る前に低体温症や雪崩で死ぬかも。 どうしよ どうしよ どうしよう。。。 .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... 決断をした。 荷物をロープで降ろしてからアイゼン、ウィペット、ピッケルを使い崖斜面を降りる。 まずはスキーとザックをロープにくくりつけて降ろす。 あとは自分が降りるだけ。 意を決して崖斜面を進む。70度くらいだろうか。 ここで想定外のピンチ。 雪がもろくてピッケルが全然固定できない。 おまけに足場ももろい。 この瞬間もう死んだと思った。 捜索を待ってビバークすればよかった。 なんとかして少しずつ進むも雪は崩れるばかり。 そして岩がでてくる 崩した雪は真下にどんどん積もる。 ある程度進んでもうこのまま降りるのは無理だと判断。 飛び降りることを決断。 高さは2.5mくらいか。 できるだけ怪我をしないように雪を崩してクッションを作る。 ピッケルととウィペットは危ないから崖に落とす。 さぁ、飛び降りる準備はできた。 意を決して飛び降りる。 ドサッ!! .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... .................... 幸いにも崩した雪のクッションのおかげで怪我はなかった。 落ちたところに大きな洞穴があった。 真っ暗な洞穴。 何かでてきそうで超ビビる。 急いで下山準備。 このあとまたスキーに履き替えてなんとか下山。 もし風不死岳北尾根コースを滑るなら普通の人は9合目あたりでスキーをデポしてそこから滑るほうが良さそうだ。

動画

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。