活動データ
タイム
08:37
距離
28.4km
のぼり
781m
くだり
852m
活動詳細
すべて見るさくらい旅館を出発。 神山さくらロードを番外札所建治寺へ向かいます。以前車で通りかかったのがちょうど満開の季節でその美しさに感動し、次は絶対にこの道を歩きたいと決めて桜の開花に合わせて今回徳島に来たのです。ところが自然の事は人の思い通りにいかないもので、今年は開花が遅れています。 鬼籠野(オロノ)の枝垂桜は6分咲き。ここ数日の暖かさのおかげで開花が進み、満開とはいかなかったけどなかなか美しい光景。徳島に来た5日前の寒さを思えば、期待以上に開花してくれました。 花が咲いてるなら歩こうと思ったけど、これ以上の開花はこの先の峠では期待できないと判断し、鬼籠野から行者野まではバスに乗りワープ。 (いつもアプリ一時停止を忘れてしまい、今回も活動距離と時間が正確に記録できていません。実際の歩行距離は約27kmです) 行者野から神山森林公園へと続く車道から登り始めると、後ろからやって来た軽トラックが停まり、乗っていたお父さん「建治寺いくんやろ?その先に家が1軒あってその先にこのくらいの大きらの石碑があって、その横から山道はいれるわ」と親切に教えてくれました。88札所と違い、別格や番外札所は道しるべが少なく迷いやすいのです。道案内が見当たらずGoogleマップで確認しながら少し不安に思い歩いていたところだったので、とっても助かりました。いつも地元の方々は歩き遍路を気にかけて見ていてくれます。 建治寺への山道は、歩けないほどではないけど登りも下りも荒れ気味。やはり歩きで番外札所まで訪れる人は少ないようです。でも賑やかな88札所と比べると参拝客が少ないぶん静かで落ち着いていて雰囲気があって良いな〜。 入田町まで戻って来て、さぁてこの先100m先を右折だなという辺りで、後ろから声をかけられました。自転車に乗ったお父さん。「建治寺から下りてきたん?この先に休憩所あるよー」 そう言われたら寄ってみるしかないでしょう。ということで、ルートを外れ右折のところを直進。すぐに小屋があり、「ばぁちゃん、お遍路さんだよー」とお父さんが庭先に居たおばあちゃんを呼んでくれました。 おばあちゃんは90歳。毎日畑仕事で元気いっぱい。地図上の遍路道から外れたこの小屋を訪れるお遍路さんは少ないけど、お遍路さんが通るのに気づいた時は「声をかけ、お茶を淹れてあげるんよ」と、私にもお茶とお菓子とみかんを出してくれました。おばあちゃんとお父さんと私と、3人でお茶を飲みながらおしゃべりタイム。 この間はあんな人こんな人が来たとか、家族がこの小屋を作ったとか、夏になったら近所の皆んなでこの小屋に集まってBBQをするとか、たまに別の集落の人にもここを貸してあげるとか、お父さんの山行の話しとか…。 歩き遍路をしていると疲労で余計に距離を増やしたくないから、ちょっとでもルートから外れたくなくて、次の札所へ一心不乱に向かってしまいがちだけど、少し気持ちに余裕を持って歩いていると、素敵なものを見つけて寄り道したくなったり、素敵な人たちと出会って仲良くなったり、良いことがたくさんあります。 遍路旅は、東京でつい忘れがちな心の余裕を思い出すための時間。四国にいるときの自分自身が一番好き。 「今度はBBQの時においで」とおばあちゃんとお父さん2人に見送られ、また来ますと約束をして歩き出します。 13番大日寺の通りの向かいには一宮神社という立派なお社の神社があります。札所の前に先にお参りして御朱印を頂きに。社務所の玄関で待っている間に、ビシッとスーツを来こなした紳士が入って来ました。「お遍路さん?歩いてるの?」なんて聞かれてしばし雑談。こちらの紳士は徳島で単身赴任で家族は横浜にいるそうです。僕は徳島でせっせと働いてお金を送るだけなんだよーなんて言うので、「お給料は通帳に振り込まれて素通りしちゃいますもんね」なんて返すと、「いやクレジットカード2枚渡してるからね〜」と。その時社務所奥から戻って来た神職さんが「あ、社長さん、どうも!」 あぁ、社長さん!お給料振込なんて言ってすみません。お給料もらう方じゃなくて渡す方の人でした。どうりで良いスーツ着てると思った! 綺麗だから見ていくと良いよと社長さんに勧められ、一宮神社の奥に咲く枝垂れ桜を見に行くとちょうど満開。 さあて、今日は今回の遍路旅最終日。帰りの飛行機の時間があるので、ここからは休憩無しで14番常楽寺〜17番井戸寺まで一気にお参りします。それでも府中駅に着いたのは予定の列車の5分前。のんびり楽しむのがテーマの今回の旅も、最後は乗り過ごすんじゃないかと心配で小走りで大慌ての締めとなりました。 最後におまけの写真。お遍路するというと必ず「白いの着るの?」「菅笠かぶるの?」と聞かれるのでMy遍路装束を公開。基本的に山行と同じだけど。長時間歩いて汗もかくし、毎日洗濯することを考えるとスポーツ・アウトドアウェアが最適と考えます。 ・白衣→着ません。綿素材で乾きづらいし、重いし邪魔。最近はドライ素材もあるみたい。 ・輪袈裟→白衣を着ない代わりに、これは必ずかけます。じゃないとただの山歩きの人だと思われる…。 ・菅笠→歩き遍路だと周りに知らせるためにリュックにくくりつけて歩きます。雨と日差しを避けて風が通るので帽子より快適。 ・金剛杖→持つのをやめました。金剛杖は飛行機内に持ち込めないし使わない時に邪魔に感じてしまい、現在はトレッキングポールを使用。 ・遍路デビューから靴はずっとニューバランスのアウトドアシューズ。1200kmのほとんどが舗装路なので本格的な登山靴は向いてない、かといってウォーキングシューズで山道は歩きづらい。ニューバランスは一度も靴擦れ無しで自分には合ってるみたい。
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