雨の宝満山

行きたい山があった。でも、雨予報の週末 早朝の宝満山に登らせて頂きました。 明るくなってから入山するつもりだったけど、雨足が早まりそうな気がしてライト片手に登ることにした。 暗闇の中でも桜が満開なのが見える、やっぱりこの花の存在は偉大だと思う。 手を合わせてからいつもの山道を暗闇の中、一人黙々と歩く。 水場に着く頃、少しだけ空が明るくなってきた。山頂での朝日も素晴らしいけど、森の中で徐々に明るくなってく夜明けも好き。特に雨の日はゆっくり穏やかに明るくなってく。 ペットボトルに半分だけお水を頂いてから、また石段を上がる。 百段雁木は息切れと雨で滑りそうで辛かった！ 山頂に近づくにつれて雨が強くなる、途中でいつもこの時間に会うおじさまと立ち話に 「暇だから、毎日山に守してもらってる。」 笑ってそうおっしゃった。 素敵な表現♪ 真っ白な山頂は誰も居なかった。 黒で視界を遮られると不安になるけど、白で視界を遮られると解放を感じる。 ゆっくり浸っていたかった。 でも大粒の雨にすぐにキャンプ場経由で下山することに、さすがにテントは一張も無かった。 5合目過ぎた頃には雨は止んでた。かぶってたフードを外すと視界が拓ける、雨露で光を帯びた緑の樹々が美しかった。 人の少ない静かな宝満山。 雨で濡れた身体が凍えた。 山用の傘買おうかな、でも手が塞がるの怖いし……帰りの車の中でそんなことを考えてた。