活動データ
タイム
09:55
距離
12.5km
のぼり
1196m
くだり
1197m
活動詳細
すべて見る先週の本沢温泉に続き、今週は地元の浅草岳にアルタイスッキーホックでいざ参ることにします。 お隣の守門岳はBCのメッカとして有名ですが、この浅草岳は知る人ぞ知るBCの穴場的スポット。冬の登山としても地元の人から愛されている山ですが、道迷い遭難や、雪崩には十分な注意が必要です。平成12年6月には遭難者を救出に行った小出警察署員他4名の方々がブロック雪崩の二次被害で亡くなられているので、雪崩に関しては初夏の頃まで注意が必要です。 残冬の浅草岳はBCしやすいルートが好まれるようで、夏ルートの桜曽根より一本南の尾根にトレースがついています。除雪の入っているところまで車を乗り入れ、そこからスタート。 しばらく歩くと橋があり、橋を渡ると夏道で、冬ルートは橋の手前を右手に曲がります。緩やかな勾配のある林道を50分ほど歩くのですが、この辺りはどこでも歩けるので、行きも帰りも迷いそうになりますが、地形的に変なところに迷い込むようなことはないのでGPSを頼りに軌跡を確認すれば問題ない場所だと思います。 さて、ここから尾根まで上がるためにかなりの斜度を登ることになりますので、ここでスノーシューに履き替えます。1時間ほどで標高860m地点の鞍部に辿り着くので、そこで小休止。続けてさらなる急登で標高を一気に1000mまで引き上げます。 このあたりから振り返ると、守門岳が目の前にそびえて圧巻です。右手には河内山塊のオールスター、青里岳、矢筈岳、粟ヶ岳が出迎えてくれます。これより先は嘉平与ボッチを目指して緩やかな登りが続きます。私はそのままスノーシューで登りましたが、ホックスキーに履き替えても良かったかもしれません。 この辺りの尾根は大量の積雪により尾根の頂点が谷側にずれており、尾根だと思って頂点を歩くと雪庇の上だったなんてことがあるので、生えている木の位置で本来の尾根の場所を目測することが大事です。実際にクラックが多数入っていたのですが、その位置は積雪の尾根の頂点よりずっと下がった所です。つまり、このクラックより上側を歩くと雪庇の上ということになり、雪崩れるときはもろとも落ちてしまうので、クラックの下側を歩かないと危険です。 嘉平与ボッチをトラバースして、前岳付近まで歩くと360°のパノラマで、目の前の鬼ヶ面山の壁面が圧巻です(動画参照)。ちなみに雪崩れてしまって嘉平与ボッチをトラバースできない時は、嘉平与ボッチの藪を漕ぎながら進みます。 ここまで来ると、浅草岳の山頂はすぐそこに見えます。時折、鬼ヶ面の壁面を雪崩れる轟音を遠くに聞きながら、何事もなく無事に登頂。記念撮影を済ませ、前岳付近の眺めのあるところまで戻り、雪洞を掘って大休憩。食事の後で昼寝までしてしまいました。 帰りはスノーシューで下り、登りのときに履き替えた場所でホックスキーに装備変更して、撮影をしながら下山しました。 アルタイスキーホックの魅力と、それがどんなものかについては3分間の動画にまとめましたので、ご笑覧頂ければ幸いです。アルタイスキー公式にも負けない動画だと思います(笑) ひょっとしたら、テレマーク用のスキーシューズやビンディングを使えば、また違った扱い方ができるかもしれませんが、今回は(今までも恐らく今後も)越後スタイルの防寒ゴム長靴ですので、下りの滑走に制約がでています。どういうことかと言うと、意図して板を動かそうと思っても、靴とビンディングがその動きを吸収してしまい、エッジを立てることができず、曲がることは困難で、意図しても止まることができません。つまりは急勾配の下りは非常に危険を伴うということです。 この日は予報が悪かったこともあり、私達を含め、老夫婦の登山者1組、山スキーヤーのソロ1組、ペア2組、尾根違いで桜曽根を登っていたBC4名が1組だけでした。道迷い、雪崩が怖い浅草岳ですが、こんなにも絶景に出会えるとは思っても見ませんでした。残雪の浅草岳は登りごたえもそこそこあり、雪も深く、絶景で、味わい深い良い山だと思います。
動画
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