竜ヶ岳 (鈴鹿セブンマウンテン縦走)②

2017.04.15(土) 日帰り

活動データ

タイム

07:41

距離

18.1km

のぼり

757m

くだり

1821m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 41
休憩時間
46
距離
18.1 km
のぼり / くだり
757 / 1821 m
20
19
17
32
1 56
17
1 48
1 45

活動詳細

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調子に乗ると痛い目を見るとは誰の言葉だったでしょうか。 なんとも不甲斐ない結果に終りました。 失敗しました。 藤原岳の本気は山頂を越えてからだったのです。 藤原岳さんホント舐めてましたスンマセン。 軌跡も参考になりません。危険のある失敗ルートです。 内容は大したことないくせに、スゲー長い話。 なので、最後だけ目を通して頂けると何よりです。 藤原岳までの遅れを取り戻そうと、お遊びはこれで御仕舞いだとばかりに意気込む。 その意気込みが基本を疎かにしてしまい、無念極まりない結果に。 道中遊んでた時点で。 いや、鹿に睨まれた時点で。 いや、スタートが予定より遅かった時点で。 つまり、目が覚めた時から、今回は失敗だったのではないかなと思いました。 経緯として。 藤原岳から進み、岩場を越えて、柔らかい土と落ち葉ゾーン。 足を滑らせてはヒヤッとしながら、木のマーカーを頼りに進んでいました。 複数あるマーカーに疑問を持つべきでした。 ヤマップを開いて進路確認をするべきでした。 しばらく進んで、時間確認の為に開いたとき、結構ずれてることに気付く。 そこで、なぜ戻らなかったのか。 今でも悔やまれるのですが。 大馬鹿野郎の私は、時間のロスと滑りながらも降りて来た分を登り直す事を面倒だと思い、横移動開始!! 急な山肌に足を滑らせながら、というより軽く滑落しながら横へ横へ。 それでも斜め下に行ってるから、いずれ合流するだろうと安易な考え。 この時はまだ、マーカーも踏み跡もない厳しい道にトキメキを感じ。 ひょっとしたらここを通るのは自分が最初なのでは?とかアホな自惚れに浸ってました。 木の根元で休んだり、ロープ代わりにした枝が折れて滑落したり。 山肌が柔らかいので転びやすい反面、怪我もせずに進んだ矢先。 誰も通らないのには理由が・・・。 土砂崩れに行き当たった。 ここで一人会議。 ①今度こそ来た道を戻ろう! (おいおい、勘弁してくれよ!つか滑り落ちながらきてるから戻れないんじゃね?時間も無いし。だいたい戻るという行為が精神的にだるい) ②土砂崩れ渡れよ。早いぞ。 (直線距離は近いけど、反対側に上がれるのか?滑ったら遭難じゃ?岩に叩きつけられたら。。。これは止めとこう) ③土砂崩れ脇を登りながら迂回 (幸い崩れてるテッペンは見える。。。。いくか) 急斜面を登ることにしたが、支えに使った枝が折れて滑落。 背中から倒れてしまう。 蟻地獄の様に土砂崩れ側に転げ落ちる。 なんとか踏みとどまる。 ヤバイ。ヤバイ。ヤバイ。。。 頭の中は緊急警報鳴りまくり。 事態を打破すべく、脳みそ使う。 登り方を変更。 両手にストックを短く持ち、地面に突き刺す。 足の爪先で、滑らない様に少ない動作ながらも強く土を蹴り固めて、足場を作る。 5センチ、10センチずつ。 全身の筋肉フル稼働させてバランスを取り、虫のように這い上がる。 もう失敗できない。次は命に関わる。 当時は必死の中だけど、今思えばもっといいやり方あったのに、と思う。 命辛々、何とか土砂崩れを回避してルートに戻る。 足に違和感。 右足の付け根が痛い。 必死過ぎて力を入れすぎたかなと思い休憩。 バンテリンを塗り、軽くストレッチをして再スタート。 軽い痛みがドンドン酷くなる。 平坦、下りはそうでもないけど、登りがヤバイ。 そして雨が降る。 雨降るのは予報通り。 その為に雨歩きも少しはしてきた。 でも右足が使えないのは想定外。 踏ん張りが効かず、濡れた地面に足を滑らせる。転ぶ。 足痛い。 スピード落ちる。 休憩が増える。 時間が過ぎていく。 ルートを確認、朝明まで半分も来てない。 竜を越えて、釈迦を越えなければならない。 雨がどんどん強くなる。 藤原岳からこっち、一人すれ違っただけ。 そりゃこんなとこ気軽に来れんわな。 予報も雨だったし。 治田峠で座り込む。 見渡す限り山、山、山。 明神山で見た、木の皮を引っ掻いた後があった。 熊も近くにいるんだろう。 不安が半端ない。 肉体も精神も弱ってるなぁ。 あー。これは・・・。あれだ。 リタイヤ。 さて、退路を確認。 二択。 知ってる道に戻るか、知らない道を進むか。 普通なら知ってる道だが、ここは知らない道を選ぶ。 冒険心や遊び心ではなく、藤原岳までの道を知ってるからこその選択。 右足が使い物にならないので、岩場を抜ける自信がなかった。 進むと残雪に人の新しい足跡があって勇気付けられたり。 鹿に驚かされたり。 どろどろになった地面で転んだり。 バンテリン塗ったり。 ついに竜ヶ岳山頂(たぶん)と、宇賀渓への分岐に到着。 竜ヶ岳山頂が見える。 後少しで竜に届く。 低い草があるだけの歩きやすい道。 ここまできたら、せめて・・・。 やめた。 まだ終わりじゃない。 下山を第一に、無事に帰ることを第一に。 もうすでに無事じゃないけど。 他人に迷惑を掛ける事態だけは避けたい。 書いてる時に、山ガールって言われてキレる漫画の主人公を思い出した。 目的地を目の前に足痛めて撤退する話があった。 その気持ちよく分かるぞ!とか勝手に共感してたけど、まさか体験までするとは思わなかった。 登山者とすれ違う。 めっちゃ嬉しかった。 どんだけ人に飢えてたんだと。 下りにスッ転びながら、休憩しながらなんとかアスファルトを踏む。空が晴れた。 今更かよと思った後。悟る。 『今日はそんな日なんだな』と。 何かと上手くいかない日。裏目にでる日。 藤原岳に車があるから、取り敢えずバス亭を探すが、そんなものは無いらしい。そんな日。 駅までえっほえっほ歩いて行くも、駅に着く寸前に電車が発車する。そんな日。 ヤマップ切り忘れて駅までの道のりまで入り、軌跡が台無しになる。そんな日。 せっかくだからと、予約してた朝明の山荘に泊まるけど、シャワーが水しかでない。そんな日。 他の登山客との接触を楽しみにしてたけど、自分一人しか客がいない。そんな日。 しかし、反省するべきところしっかりしよう。 基礎をしっかり守る。横着しない。 ホント当たり前の事です。 ヒルがスゴいらしいので、しばらく鈴鹿は見送り。 頭に乗ってた所を叩き潰された感満載で屈辱ではあった、でも命まで取られなかったのは感謝。 ヒルも雪もない時にまた会いましょう。 その時までさようなら鈴鹿山脈。 ここまで読んで頂いた方。 お疲れさまでした。 そしてありがとうございました。 以前、計画を載せた時に幾人の方々から激励を頂き、現地の状態を教えて頂いたりしたにも関わらず。 無様な結果に終わり申し訳なく、恥ずかしい限りです。 しかし、私の恥を見て『こうはならないようにしよう』と思って頂けると何よりです。 では、また。

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