太白山・萱ヶ崎山・蕃山
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太白山, 萱ヶ崎山, 蕃山, 西風蕃山
太白山
標高 320 m
太白山(たいはくさん)は、宮城県仙台市太白区茂庭にある山である。山頂部にある三等三角点「生出森」の標高は320.61メートル(2014年4月1日)。太白区の名称はこの山の名に由来する。仙台富士または名取富士とも呼ばれる。 太白山はかつては「独活(うど)ヶ森」「おどが森」「生出森」と呼ばれていた。現在の山名は「太白星(金星)が落ちて出来た山」という伝承に由来する。 この言い伝えについて言及した古い文献として、江戸時代に仙台藩の儒学者佐久間洞巖が著した地誌『奥羽観蹟聞老志』がある。この地誌は、この山に巨人や仙人がいたとする伝説も紹介している。また、太白山の名は、中国の王朝唐の都長安の西に位置する道教の聖地「太白峰」になぞらえたものでもあるという。ただ、江戸時代の絵図ではこの山は「ウトガ森」と表されていた。太白山という呼び名が定着するのは明治時代以降だろうと考えられている。 太白山は仙台市周辺の平野部の広い範囲から眺められる。その姿は縄文時代から人々の親しみと信仰の対象となってきたと考えられており、平安時代初期の大同2年(807年)には山頂に貴船神社(地図)が祀られ、奥州合戦最中の文治5年(1189年)には源頼朝が鶴岡八幡宮勧請した生出森八幡神社(岳宮、里宮)も鎮座する。また、仙台市や名取市の沖合いからも太白山を確認することができ、江戸時代には千石船がこの山を航海における目印の一つとして見ていたと伝わる。また、閖上周辺の漁業では太白山を基準の一つとして漁場の確認を行っていたという。
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