ダットさん ロイヤルサポーター
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緊急事態の対処(四号路滑落死亡事故)

 高尾山4号路で下山中に、滑落死と見られる御遺体を発見しました。
私に出来る事は通報する事だけでしたが、その時の行動の問題点について後日追記します。

12/24追記
 23日夜に高尾警察署の刑事課の方より電話。事件か事故の結論が出るまでyamapを非公開に。
 二度程電話がかかってくる。
 「遺体のそばに人は居なかったか?」
 「撮影した写真を見ながら特徴を教えて欲しい」←写真の警察署へのメール送信は要らないとの事。ただし、削除は不可。

 24日に刑事さんより事件性は無いとの電話。現場で撮影した写真は削除して良いとの事。

 23日の事を箇条書きにします。
・4号路で下山中、崖下30m位先の倒木の上に黒い袋のような物が見える。(後で遺体の立て膝だったと判明)

・登山道沿いに崖の反対側に回り込むも、樹木が邪魔で確認出来ず。

・悪天のため双眼鏡を持参せず。デジカメの望遠で撮影。手間の樹木にピントが合い、不明瞭だが人の足らしき物が写る。
(デジカメの画像拡大機能を失念。また、液晶を日の光に向けていたため、上手く確認出来なかった。帰宅後、確認したらしっかり写っていました)

・家内がビジターセンターへ電話するが、電波が悪く繋がらず。
家内は猿園方面に向かい、私はその場で待機。

・私の電話がビジターセンターに繋がる。「崖下に人が倒れてるように見えます」
「すぐにレンジャーを向かわせます。その場で待機お願いします」

・何度か撮影を繰り返す。
 「手」が撮影される。
 完全に人間と確信する。大声で呼びかけたり、エマージェンシーホイッスルを吹いたりしたが反応無し。
崖下に降りるか激しく迷う。
 通りがかった二人組にザックを預けて降りようとするが断念。無力感。自己嫌悪。

・家内が猿園の方と一緒に戻る。
 猿園の方が崖下に降り、遺体確認。

・レンジャーの方とビジターセンターの方が到着。
レンジャーの方が遺体確認後119通報。

・消防到着。私達夫婦は1時間以上待機。
事情説明、書類記入後に下山。

〈私の行動の問題点〉
・人間と確信した時点で119通報しても良かった。
レンジャーの方々はAEDも装備してましたが、重傷者の治療は難しいそうです。
 意識が確認出来ないほどだったら最初に119が良いそうです。

・スマホにビジターセンターや高尾警察署の番号を登録してなかった。(電波の弱い所でネット検索の手間)

・崖下に降りようとした事。応急救護の知識も無いため、降りても何も出来なかったでしょう。

〈良かった点〉
・夫婦二人の山歩きだった事。
普段は単独行なので。1人ではもっとパニクったと思います。

・夫婦揃って重装備だった事。家内はワカサギ釣り用の防寒も持参していたので、長時間の待機も問題有りませんでした。

〈今後の目標〉
 今回は不幸にも遺体の発見と言う事で、救護の必要はなかったが、自分自身の知識不足を痛感しました。
 救命講座を受講し、体を鍛えもしもの時に悔いなく行動出来るようしたい。

12/25 追記 遺体の状況
・崖下30m 。崖下直下から10m程離れていました。

・あお向けで両膝を立てて、右手は手のひらを空に向け顔の横。

・頭部に傷があったそうです。

・服装は白黒チェックのフリース?黒のスラックス。
運動靴(右側は無し)

・60代 男性

・カバン、リュック等の手荷物は無し。

〈状況の推測〉
滑落中に頭を打ち、起き上がれず。声も出せない状況。
登山道から見えるように、尺取り虫のように膝を使いながら崖直下から10m程移動。

 刑事さんの話しだと、即死では無くしばらく生存していたらしいです。

〈悲劇を繰り返さないために〉
①装備の充実
 ・目立つ服装 
  30m離れ、間に木々が挟まると半端な色では認識出来ない。遺体の白黒チェックのフリースは肉眼では全く分からなかった。
 ・ホイッスルの装備
  これがあれば助かったのでは。
 ・登山に適した靴
  運動靴は軽くて快適かもしれないが、
  安全では無いのでは。
  遺体の右足は靴が脱げていて、とても
  寒そうに見えました。
   最低でもミドルカットの靴が良いのでは。
②登山の心構え
 ・単独行の危険の自覚。
 ・山の怖さを感じ取れる感性を磨く。
 ・絶対帰宅する執念。

12/27
 24日は仕事中に涙が止まらなくなるなど、かなり不安定だったが今は平静を取り戻しつつ有ります。

 4号路浄心門と吊り橋の間。近くの参道からは楽しげな声が聞こえ、見上げた登山道には行き交う登山者の姿。
そのような場所で息絶える事など、想像出来なかった。
悲しい。そして、ひたすら寂しい。

 たらればは虚しいだけだが、せめて目立つ服、笛が有ったらと思う。

 今年8月から山歩きを始め、薬王院健康登山21回の満行日に今回の出来事がありました。
 とても悲しい日だったが、レンジャーさんやビジターセンターの方、消防さん達のプロの仕事には頼もしさを感じました。
特にビジターセンターの方の現場を通る子供への対応は素晴らしかった。
 彼等のようなプロに支えられて山歩きが出来るのだと心から思いました。

 その他、通りがかった登山者の方にも随分助けられた。 
山は怖い。でも山は素晴らしい。そしてそこに居る人達も負けずに素晴らしい。
 素晴らしい人達に会って、家に帰りましょう!
 最後に、亡くなられた方の冥福を心からお祈り申し上げます。 

軌跡と標高図
写真
詳細
  • 活動開始活動開始
  • 2015/12/23(水) 09:42
  • 活動終了活動終了
  • 2015/12/23(水) 16:24
  • 活動時間活動時間
  • 6時間42分
  • 活動距離活動距離
  • 14.60km
  • 高低差高低差
  • 498m
  • 累積標高上り/下り累積標高上り/下り
  • 1,980m / 1,989m
みんなのコメント
  • masatoさん
  • masatoさん
  • 2016/01/23 17:57
  • ご苦労様でした。

    貴重な体験談です、yamapの皆さんが訪れて共有できるといいですね!
    多数の人々が見てくれることを祈るばかりです。
  • ダットさん ロイヤルサポーター
  • ダットさん
  • 2016/01/24 21:49
  • masatoさん、コメントありがとうございます。
    安全第一で楽しい山歩きを目指したいですね。
  • ゴメサンさん サポーター
  • ゴメサンさん
  • 2016/03/16 11:37
  • ダットさんさん こんにちは
    遅まきながら、詳細な記録を拝読いたしました。以前、行方不明者の捜査隊に麓近くで会ったことはありましたが、4号路でこんな重大事故があったとは知りませんでした。1/26に4号路上部の滑り易い残雪上を身軽なトレランスタイルで勢いよく駆け下りてきたので驚きながら避けました。運動靴の若者、アイゼン無しもいましたが、気を付けてと声を掛けるしかありません。欧米に比べ安全への自己責任が薄い環境からでしょうか?
    2月の九鬼山では馬立山付近に救難ヘリが飛来し、1時間位広域を上空から探していました。私も歩きながら滑落の痕跡を探しましたが分かりません。ホイッスルや大声で呼びかけるべきだったと後で反省しました。ホイッスルは必携品ですね。その後、県警に問合わせると無事救出できたそうで安心しました。合わせて、遭難者を発見した時は警察若しくは消防への通報のみで、率先して救助や捜索する必要はないとのことでした。
  • ダットさん ロイヤルサポーター
  • ダットさん
  • 2016/03/16 23:20
  • ゴメサンさんコメントありがとうございます。
    1月の大雪の時はケーブルカーで登った方が山頂付近で立ち往生してて大変でした。
    登ったまま降りられなくなった人にストックを貸し、トイレ前まで付き添ったのですが、気が付けば8人の手助けをしてました。
    手軽に登れるのは高尾山の大きな魅力ですが、そこに大きな落とし穴がありますね。

     過去にビジターセンターの方も、滑落者を自ら降りて救助して怒られたと話していました。
    登山道を外れての救助は行う必要は無いと言われましたが、あの日は自分自身の嫌な部分と直面したのでその負い目を払拭するには、あの日よりマシな自分を目指すしか無いと思いました。
    まぁ、偉そうな事を言っても自分自身の楽しい山歩きの為に勉強してるだけなのですが(笑)
  • 相模原のまさたんさん サポーター
  • 相模原のまさたんさん
  • 2016/06/02 10:59
  • ダットさんこんにちは。
    いや~、恥ずかしながら、皆さんが、自分の記事を読んでいただいてるのに、なかなか時間等もとれなくて、訪問ができなくて・・・、こちらに、たどり着けて非常によかったです。

    実は、僕が小学生の時に、高尾山へ担任の先生とクラスメイト数人で、リフト、吊り橋(たぶん4号路)軽油、山頂へ行きました。
    やはり、クラスメイトが滑落しました。担任の先生は、登山が好きな先生で、直ぐに崖に降りて、救助。
    何とか、無事でした。

    自分は、高尾山系、丹沢山系に大山(伊勢原)へ、単独山行が多いですが、途中、迷ってる方が、良く見かけます。この時点で遭難だと思います。よの迷子の方に地図の携行を訪ねると、無し!!守屋地図を広げて、安全な下山道へ誘導したことが何度かあります。また、塔ノ岳でよく大半の方が通られる「大倉尾根」コース、通称『バカ尾根』、こちらは、基本一本道ですが、分岐も何か所かである事。で、迷子を何度か見たことがあります。やはり、その都度、守屋地図を広げて、案内したり、前回の鍋割山の下山中でも、スーパー軽装の方を発見し、やはり、地図は、簡易地図を携行してましたが、現在地がわからずで、結果、歩調が一緒でしたので、最後迄、ご案内して下山してきました。

    助けられる処は、助けの手を差し出して行きたいと、思います。
  • ダットさん ロイヤルサポーター
  • ダットさん
  • 2016/06/02 20:13
  • 相模原のまさたんさんコメントありがとうございます!
    守屋地図は私も愛用しています。あまりにも至れり尽くせりの地図の為、他の地図が使えなくなりますよね(笑)

     安全で楽しい山歩きをして、その上で困ってる人を助けられたら最高ですね。
    日々研鑽あるのみ!です。
    まぁ、あまり気負わずに楽しくやりましょう!ヽ(^0^)ノ

     
     

     
  • グリさん
  • グリさん
  • 2016/06/02 21:43
  • こんばんは♪
    大変な事態に遭遇され奥さま共々ご心中お察しいたします。
    ホームとする宇連山で数年前の年末の事、警察や消防の方が大勢いたのでこんな年末でも訓練ご苦労様と軽い気持ちでいたのですが、昨日から男性が行方不明になっているので、登山中に何か気づいたら電話してほしいと依頼されましたが残念ながら男性は見つかりませんでした。
    登山中もキョロキョロしながら落ち着かない登山だった事を思い出しました。
    低山でも遭難の危険があることを改めて思いました。情報ありがとうございます。
  • ダットさん ロイヤルサポーター
  • ダットさん
  • 2016/06/03 12:41
  • グリさん、コメントありがとうございます!
    事故目撃後は気負い過ぎていましたが、半年経過し平常心を取り戻しつつ有ります。
     亡くなられた場所は登山客、参拝客を含め日本でも有数の通行量を誇り、通過する人の多くが谷底へ目を落とす場所でした。
    意識が有る内に見つからなかったのは不運としか言いようが有りません。
    自分の居場所を伝える服装、装備は本当に重要ですね。
    お互い安全で楽しい山歩きをしましょう!m(__)m


     
     
  • meronさん サポーター
  • meronさん
  • 2018/05/25 21:28
  •  お疲れ様でした。
     大変勉強になりました。初心者にとっては貴重な情報をupしていただきました。常に遭難の可能性を考え、そのリスクをできるだけつぶす努力を重ねる事が大事ですね。
     早速、ホイッスルを準備します。

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