両神山:八丁尾根鎖場トレ

2017.04.28(金) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 43
休憩時間
1 時間 45
距離
5.9 km
のぼり / くだり
851 / 942 m
36
30
22
19
25
35
40

活動詳細

すべて見る

長らくガッツリした岩場鎖場に行っていなかったので、感覚を取り戻すため両神山八丁尾根へ。 百名山である両神山のメジャーなコースは日向大谷コースですが、ここ八丁尾根は、シャレにならない数の鎖場が続く岩尾根を攻略するコースとして有名です。 実は甲府に移住する計画段階から、このコースへのアクセスをかなり重視していました。岩場トレーニングに最適だし、何よりそれぐらい気に入っているのもあります。車も、ここの林道と美濃戸の林道をストレスなく走れることを基準に選んだぐらいです。 前回行ったときはシルバーウィークで渋滞に巻き込まれたこともあって、自宅から4時間近くかかってしまいました。どのICからも遠いし、アクセスが悪いのがネックでした。 甲府からでも片道2時間弱。八ヶ岳より遠い(最近八ヶ岳が遠いか近いかの基準になりつつある)ですが、半分近く短縮できたのはやっぱり嬉しくて小躍りレベルです。 とはいえ去年は来れなかったんですよね…もっとこまめに通うのが理想。 今回はガチトレのつもりだったので初号機(一眼レフ)はお留守番。久々の弐号機(コンデジ)出撃です。 一眼に比べるといろいろ使えない子だけど、西穂でも剱岳でも頑なに首からぶら下げてた1kgの重りがないだけで、なんて快適なことでしょう。 八丁尾根じゃたいして眺望もないし、どうせ同じような鎖の写真ばっかりになる、というのも理由のひとつだったりします(ヒドイ) コースの詳しくて綺麗な写真が見たい方は2015年9月に八丁尾根に登った記録をどうぞ↓(鎖の写真をたぶん大半網羅しています) https://yamap.co.jp/activity/154534 まだ林道が冬季閉鎖中で、上落合橋からしか登れないと思っていたら、八丁トンネル先の駐車場まで開通していたので八丁トンネル登山口へ。何故かって、トイレがあるから。と思ったらトイレ閉まってるじゃん!遠回りした意味なし。 八丁トンネルより先の北側は、4月29日開通予定とありましたがどうなのかわかりません。行く際は要確認です。 駐車場から八丁峠までは、林道が開通したばかりからかかなり荒れ気味で、倒木多数、落石を起こしそうなザレ場あり、滑りやすくて足元が見えない枯葉ラッセルあり、と結構ヒヤヒヤします。開始5分で鎖場があり(ゆるい)、その後も何度か鎖や鎖のトラバースがあります。 この箇所は北斜面なので行きも帰りも薄暗く、雰囲気だけでその後の過酷な岩場への不安をより一層掻き立てます。そういうMっ気のある味付けを求める方にはオススメです。 八丁峠から本格的な鎖場天国が始まります。ここでヘルメット装着。 八丁峠~西岳より、西岳~東岳のほうが核心部です。とはいえ、西岳手前にもそれなりの斜度の鎖場があったりするので気は抜けません。 西岳を過ぎてすぐに、ある意味難所なナイフリッジがあります。役に立たないところに鎖がついていて、基本はその上を平均台のように渡ることになります。距離は短いですが、人によってはかなり怖いかも。 前回そこをスタスタっと渡った記憶があるのですが、今回腰が引けてへっぴり腰で渡るワタシ。どうした自分!守る者(猫)が増えたとか…加齢の影響だと言い訳していいですか! 東岳~両神山山頂は、打って変わってなごやかな尾根歩きが続きます。が、ここで騙されてはいけません。鎖がないまでも岩の急登はあるし、山頂直下に最後の鎖場がいくつか待ち構えています。八丁尾根、原則として鎖でできているというスタンスはあくまで崩しません。 狭い山頂は平日なのにやっぱり混雑。片隅でおにぎりを食べて、休憩がてらボケっとしてから来た道を戻ります。 車2台使いかタクシーを使わない限りピストンになるコースなので、来た道を戻る=同じ数の鎖や岩場を全部逆に降りたり登ったりする、と思うと、山頂に着いた達成感が驚くほどありません。山頂着いたー、はあ、戻ろ(テンション低め)、みたいな。家に帰るまでが遠足なら、車に戻るまでが八丁尾根。 今回一番テンションが上がった出来事は、東岳~西岳に戻る途中、ガイドさんとお連れの方のおじちゃん2人組と出会ったことです。 2人はハーネス装備で、今日は鎖を一切使わずロープワークのトレーニングをしに来て、山頂からはナイショのコースで降りるらしいです(実は教えてもらいましたが、トップシークレットなので書けません) 聞けば両神山以外にも妙義や乾徳山、剱岳などで岩のバリエーションを中心に活動されているそうで、自分の好みとドンピシャ。どれもこれも、めちゃくちゃ楽しそう。 ガイドさんも物凄く話しやすくてフランクな方で、これは…!と思い、連絡先を交換してもらいました。 ソロで難度の高いところに行くのは限界があると感じていた近頃です。ガイド登山に興味はあったものの、相性などを考えると躊躇していたところにこの出会い。予算の問題さえなんとかできれば、岩バリエーション、想像しただけでニヤニヤが止まりません。 以下は、気づいた点やどうでもいいことなどメモ箇条書きです。 【思ったより鎖が少なかった ※個人的主観】 前回の印象や、自分の過去ログを見返したりして、もう鎖だらけの鎖ばっかり!を想定して行ったのですが、予想より鎖が少なかった印象です。 とはいえ鎖だらけなことは間違いないので、単に自分の思い込みが過剰すぎたのだと思います。あとは前回より経験を積んだおかげ、と、思いたい。 【鎖のない岩場も多い】 鎖クサリくさり!なイメージですが、鎖のない岩場も結構あります。鎖なしの三点支持が必要な箇所もあるので、鎖に頼る登り方、降り方をしていると危険な気がします。 【距離と標高差は少ないけど疲れる】 ヘトヘトになった記憶があるので、随所でしっかり小休止しつつ臨みました。 標高差は全然ないんですが、ギザギサの稜線を登っては降り、の繰り返しなので、かなり体力を消耗します。ノコギリの歯みたいな稜線から両噛み山と名付けたいぐらいです。 【道間違い多発】 一度来たことがあるはずなのに、気付いたらルートを外れて歩いていたり、鎖のない岩を攀じ登っていたり、巻くはずの岩山のてっぺんにいたり。 登山道でない岩山のてっぺんにいたときは今までにないほど動揺しました。こういうときに人は滑落する、と心に念じて深呼吸して降り、事なきを得ましたが、しばらくドキドキしていました。ルートが険しいぶん、わかりにくい箇所は多いです。 下山時、作業員の方がピンクリボンをつけて登山道を整備して下さっていたので、今はもっとわかりやすいと思います。何故かシーズンオフに登っちゃう、そんな自分。 【木がスカってた】 木があるおかげで高度感をあまり感じないコースなのですが、この時期はまだ葉っぱがついておらず、思ったより見晴らしが良かったです。葉っぱがついてからのほうが気分はラクかもしれません。 【鎖は下りのほうがラク】 登りのほうがラクというのが一般論だと思うのですが、何故かここに来ると下りのほうがラクに感じます。 登りは自分の体を持ち上げる必要がありますが、下りは足を降ろすだけでいいので、疲れないんですよね。これって変なのかなあ。 【ヘルメット着用率は半分ぐらい】 2,000mに満たない山なのでそんな感じなのかなと思います。自分はヘルメットがあるので持って行きます。実際、崩れやすい岩場もあるので、落石対処にもあるに越したことはないと思います。 若い人のほうがつけているイメージですが、出会ったカップル2組はつけていませんでした。 最後に、Yamapでフォローさせていただいていたミンブルさんが、先日甲斐駒ケ岳黒戸尾根で滑落し、帰らぬ人となりました。滑落前日、七丈小屋で宿泊された様子もUPされていて、管理人さんが変わったんだー、などと呑気に読んでいた矢先のことでした。本当にショックです。 ミンブルさんはこの時期の黒戸尾根には何度も入っており、山岳会にも所属していたベテランの方だったそうです。 山に登るということは、誰であろうとどんな山であってもリスクと隣合わせです。この出来事を教訓に、今後どんな山に登るときも、出来得る限り最大限の、安全への努力を惜しまないようにしたいと強く思います。 ミンブルさんのご冥福を、心からお祈りいたします。 以下、七丈小屋HPの記事のリンクを追記しておきます。 ■【拡散希望】重大事故が発生しました(甲斐駒ケ岳七丈小屋HP) https://www.kaikoma.info/single-post/2017/04/23/%E3%80%90%E6%8B%A1%E6%95%A3%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%80%91%E9%87%8D%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%8C%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F

両神山・諏訪山・二子山 八丁トンネル登山口の駐車場からスタートです。停まっていたのはもう1台だけ。トイレは閉鎖されてました(今は開いてるかも?)
八丁トンネル登山口の駐車場からスタートです。停まっていたのはもう1台だけ。トイレは閉鎖されてました(今は開いてるかも?)
両神山・諏訪山・二子山 林道の通れるのはここまで。北側(関越側)はまだ閉鎖中でした
林道の通れるのはここまで。北側(関越側)はまだ閉鎖中でした
両神山・諏訪山・二子山 カウンターを押して登山スタートです
カウンターを押して登山スタートです
両神山・諏訪山・二子山 八丁峠の展望台のベンチ。葉っぱが生えたら何も見えなそうなのに展望台
八丁峠の展望台のベンチ。葉っぱが生えたら何も見えなそうなのに展望台
両神山・諏訪山・二子山 八丁トンネル側から来たら、いったん上落合橋方面に少し下り、この看板を目印に山頂方面に進みます。ちょっとわかりにくい
八丁トンネル側から来たら、いったん上落合橋方面に少し下り、この看板を目印に山頂方面に進みます。ちょっとわかりにくい
両神山・諏訪山・二子山 見慣れない新しい標識が立ってた
見慣れない新しい標識が立ってた
両神山・諏訪山・二子山 本格的な鎖場の、はじまりです
本格的な鎖場の、はじまりです
両神山・諏訪山・二子山 八ヶ岳がよく見える
八ヶ岳がよく見える
両神山・諏訪山・二子山 これから歩くギザギザの稜線。ここからだとあんまりギザって見えませんが、、
これから歩くギザギザの稜線。ここからだとあんまりギザって見えませんが、、
両神山・諏訪山・二子山 正面のそそり立つ岩、登ります。よく見ると真ん中に鎖
正面のそそり立つ岩、登ります。よく見ると真ん中に鎖
両神山・諏訪山・二子山 今の岩の鎖を真下から見たところ
今の岩の鎖を真下から見たところ
両神山・諏訪山・二子山 眺望に期待してなかったけど、いい眺めですね。一眼持ってくれば良かったかな…
眺望に期待してなかったけど、いい眺めですね。一眼持ってくれば良かったかな…
両神山・諏訪山・二子山 奥秩父のジャンダルム
奥秩父のジャンダルム
両神山・諏訪山・二子山 浅間山と、西上州の山々
浅間山と、西上州の山々
両神山・諏訪山・二子山 鎖はつづきます
鎖はつづきます
両神山・諏訪山・二子山 行蔵峠に到着。まだ序の口
行蔵峠に到着。まだ序の口
両神山・諏訪山・二子山 鎖はそこそこ新しく、整備されているので安心です
鎖はそこそこ新しく、整備されているので安心です
両神山・諏訪山・二子山 西岳に到着。ちょうどいい平らな岩に座って小休止
西岳に到着。ちょうどいい平らな岩に座って小休止
両神山・諏訪山・二子山 大きなピーク、行蔵峠、西岳、東岳、前東岳の前後は登って降りることになります
大きなピーク、行蔵峠、西岳、東岳、前東岳の前後は登って降りることになります
両神山・諏訪山・二子山 とっかかりの少ない嫌らしい鎖場
とっかかりの少ない嫌らしい鎖場
両神山・諏訪山・二子山 正面の岩壁も、もちろん登ります
正面の岩壁も、もちろん登ります
両神山・諏訪山・二子山 長い鎖
長い鎖
両神山・諏訪山・二子山 今の長い鎖を登りきって、この祠の前を下らないよう注意です
今の長い鎖を登りきって、この祠の前を下らないよう注意です
両神山・諏訪山・二子山 正確にはこの標識のあるほうへ。前回は木が茂っていて凄くわかりにくかったです
正確にはこの標識のあるほうへ。前回は木が茂っていて凄くわかりにくかったです
両神山・諏訪山・二子山 奥秩父のナイフリッジ、キター
奥秩父のナイフリッジ、キター
両神山・諏訪山・二子山 ナイフリッジを渡りきって、気がついたら崩れやすいヤセ尾根の上に…
ナイフリッジを渡りきって、気がついたら崩れやすいヤセ尾根の上に…
両神山・諏訪山・二子山 下を見たら、正しい登山道が見えました。すぐ降りれたから良かったものの、危なかった
下を見たら、正しい登山道が見えました。すぐ降りれたから良かったものの、危なかった
両神山・諏訪山・二子山 鎖があると、正しいコースだと安心する
鎖があると、正しいコースだと安心する
両神山・諏訪山・二子山 なるべく鎖を使わず登るようにしていましたが、保険で片手は鎖に添えていたことが多かったです
なるべく鎖を使わず登るようにしていましたが、保険で片手は鎖に添えていたことが多かったです
両神山・諏訪山・二子山 歩いてきた稜線を振り返る
歩いてきた稜線を振り返る
両神山・諏訪山・二子山 このコース、行きは太陽がモロ正面で、眩しいのが難点です
このコース、行きは太陽がモロ正面で、眩しいのが難点です
両神山・諏訪山・二子山 東岳に到着。ここまでくれば、あとちょっと
東岳に到着。ここまでくれば、あとちょっと
両神山・諏訪山・二子山 こんな穏やかな道もあります。ほっとするひととき
こんな穏やかな道もあります。ほっとするひととき
両神山・諏訪山・二子山 山頂直前の、最後の鎖を越えて
山頂直前の、最後の鎖を越えて
両神山・諏訪山・二子山 両神山山頂、到着です。混んでるなー
両神山山頂、到着です。混んでるなー
両神山・諏訪山・二子山 新しい看板ができてました
新しい看板ができてました
両神山・諏訪山・二子山 ピンボケしてますが、おにぎりタイム。1個だけ食べて、残りは八丁峠で食べました
ピンボケしてますが、おにぎりタイム。1個だけ食べて、残りは八丁峠で食べました
両神山・諏訪山・二子山 エエ眺めや。八ヶ岳、右のほうにプリンちゃん(蓼科山)も見えます
エエ眺めや。八ヶ岳、右のほうにプリンちゃん(蓼科山)も見えます
両神山・諏訪山・二子山 下山も同じコースなので気を抜かず。宙ぶらりんな鎖
下山も同じコースなので気を抜かず。宙ぶらりんな鎖
両神山・諏訪山・二子山 正直言って、鎖が多すぎて、写真だけだとこれを登ったのか降りたのか思い出せません
正直言って、鎖が多すぎて、写真だけだとこれを登ったのか降りたのか思い出せません
両神山・諏訪山・二子山 ヤセ尾根に鎖
ヤセ尾根に鎖
両神山・諏訪山・二子山 下のほうが見えない鎖
下のほうが見えない鎖
両神山・諏訪山・二子山 西岳から、目の前に迫る行蔵峠
西岳から、目の前に迫る行蔵峠
両神山・諏訪山・二子山 降ります
降ります
両神山・諏訪山・二子山 たぶん降ります
たぶん降ります
両神山・諏訪山・二子山 木の根の急登。木の根を掴んで攀じ登ります
木の根の急登。木の根を掴んで攀じ登ります
両神山・諏訪山・二子山 たぶん降ります
たぶん降ります
両神山・諏訪山・二子山 八丁峠に戻ってきました。この看板を見るとほっとする
八丁峠に戻ってきました。この看板を見るとほっとする
両神山・諏訪山・二子山 なんか花
なんか花
両神山・諏訪山・二子山 鎖のトラバースその1
鎖のトラバースその1
両神山・諏訪山・二子山 鎖のトラバースその2。結構足場、悪いです
鎖のトラバースその2。結構足場、悪いです
両神山・諏訪山・二子山 駐車場が見えてもまだ鎖
駐車場が見えてもまだ鎖
両神山・諏訪山・二子山 サービスショット
サービスショット
両神山・諏訪山・二子山 駐車場に到着!
駐車場に到着!
両神山・諏訪山・二子山 帰りがけ、廃墟で有名なニッチツ鉱山の前で車を停めて写真撮影
帰りがけ、廃墟で有名なニッチツ鉱山の前で車を停めて写真撮影
両神山・諏訪山・二子山 廃墟って聞いてたのに全然稼働してるし!ガッカリ…
廃墟って聞いてたのに全然稼働してるし!ガッカリ…

活動の装備

  • その他(Other)
    climbing technology galaxy
  • ブラックダイヤモンド(Black Diamond)
    メンズ クラッググローブフルフィンガー
  • ファイントラック(finetrack)
    スキンメッシュノースリーブ ウィメンズ
  • スポルティバ(LA SPORTIVA)
    トランゴアルプエボGTX
  • バーグハウス(berghaus)
    VALPAROLA SS VEST
  • バーグハウス(berghaus)
    ヴェイパー ロングスリーブ ジップ ベースレイヤー
  • ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)
    テルス25
  • バーグハウス(berghaus)
    パワードライ アクティブ ジャケット

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。