活動データ
タイム
07:43
距離
5.9km
のぼり
851m
くだり
942m
活動詳細
すべて見る長らくガッツリした岩場鎖場に行っていなかったので、感覚を取り戻すため両神山八丁尾根へ。 百名山である両神山のメジャーなコースは日向大谷コースですが、ここ八丁尾根は、シャレにならない数の鎖場が続く岩尾根を攻略するコースとして有名です。 実は甲府に移住する計画段階から、このコースへのアクセスをかなり重視していました。岩場トレーニングに最適だし、何よりそれぐらい気に入っているのもあります。車も、ここの林道と美濃戸の林道をストレスなく走れることを基準に選んだぐらいです。 前回行ったときはシルバーウィークで渋滞に巻き込まれたこともあって、自宅から4時間近くかかってしまいました。どのICからも遠いし、アクセスが悪いのがネックでした。 甲府からでも片道2時間弱。八ヶ岳より遠い(最近八ヶ岳が遠いか近いかの基準になりつつある)ですが、半分近く短縮できたのはやっぱり嬉しくて小躍りレベルです。 とはいえ去年は来れなかったんですよね…もっとこまめに通うのが理想。 今回はガチトレのつもりだったので初号機(一眼レフ)はお留守番。久々の弐号機(コンデジ)出撃です。 一眼に比べるといろいろ使えない子だけど、西穂でも剱岳でも頑なに首からぶら下げてた1kgの重りがないだけで、なんて快適なことでしょう。 八丁尾根じゃたいして眺望もないし、どうせ同じような鎖の写真ばっかりになる、というのも理由のひとつだったりします(ヒドイ) コースの詳しくて綺麗な写真が見たい方は2015年9月に八丁尾根に登った記録をどうぞ↓(鎖の写真をたぶん大半網羅しています) https://yamap.co.jp/activity/154534 まだ林道が冬季閉鎖中で、上落合橋からしか登れないと思っていたら、八丁トンネル先の駐車場まで開通していたので八丁トンネル登山口へ。何故かって、トイレがあるから。と思ったらトイレ閉まってるじゃん!遠回りした意味なし。 八丁トンネルより先の北側は、4月29日開通予定とありましたがどうなのかわかりません。行く際は要確認です。 駐車場から八丁峠までは、林道が開通したばかりからかかなり荒れ気味で、倒木多数、落石を起こしそうなザレ場あり、滑りやすくて足元が見えない枯葉ラッセルあり、と結構ヒヤヒヤします。開始5分で鎖場があり(ゆるい)、その後も何度か鎖や鎖のトラバースがあります。 この箇所は北斜面なので行きも帰りも薄暗く、雰囲気だけでその後の過酷な岩場への不安をより一層掻き立てます。そういうMっ気のある味付けを求める方にはオススメです。 八丁峠から本格的な鎖場天国が始まります。ここでヘルメット装着。 八丁峠~西岳より、西岳~東岳のほうが核心部です。とはいえ、西岳手前にもそれなりの斜度の鎖場があったりするので気は抜けません。 西岳を過ぎてすぐに、ある意味難所なナイフリッジがあります。役に立たないところに鎖がついていて、基本はその上を平均台のように渡ることになります。距離は短いですが、人によってはかなり怖いかも。 前回そこをスタスタっと渡った記憶があるのですが、今回腰が引けてへっぴり腰で渡るワタシ。どうした自分!守る者(猫)が増えたとか…加齢の影響だと言い訳していいですか! 東岳~両神山山頂は、打って変わってなごやかな尾根歩きが続きます。が、ここで騙されてはいけません。鎖がないまでも岩の急登はあるし、山頂直下に最後の鎖場がいくつか待ち構えています。八丁尾根、原則として鎖でできているというスタンスはあくまで崩しません。 狭い山頂は平日なのにやっぱり混雑。片隅でおにぎりを食べて、休憩がてらボケっとしてから来た道を戻ります。 車2台使いかタクシーを使わない限りピストンになるコースなので、来た道を戻る=同じ数の鎖や岩場を全部逆に降りたり登ったりする、と思うと、山頂に着いた達成感が驚くほどありません。山頂着いたー、はあ、戻ろ(テンション低め)、みたいな。家に帰るまでが遠足なら、車に戻るまでが八丁尾根。 今回一番テンションが上がった出来事は、東岳~西岳に戻る途中、ガイドさんとお連れの方のおじちゃん2人組と出会ったことです。 2人はハーネス装備で、今日は鎖を一切使わずロープワークのトレーニングをしに来て、山頂からはナイショのコースで降りるらしいです(実は教えてもらいましたが、トップシークレットなので書けません) 聞けば両神山以外にも妙義や乾徳山、剱岳などで岩のバリエーションを中心に活動されているそうで、自分の好みとドンピシャ。どれもこれも、めちゃくちゃ楽しそう。 ガイドさんも物凄く話しやすくてフランクな方で、これは…!と思い、連絡先を交換してもらいました。 ソロで難度の高いところに行くのは限界があると感じていた近頃です。ガイド登山に興味はあったものの、相性などを考えると躊躇していたところにこの出会い。予算の問題さえなんとかできれば、岩バリエーション、想像しただけでニヤニヤが止まりません。 以下は、気づいた点やどうでもいいことなどメモ箇条書きです。 【思ったより鎖が少なかった ※個人的主観】 前回の印象や、自分の過去ログを見返したりして、もう鎖だらけの鎖ばっかり!を想定して行ったのですが、予想より鎖が少なかった印象です。 とはいえ鎖だらけなことは間違いないので、単に自分の思い込みが過剰すぎたのだと思います。あとは前回より経験を積んだおかげ、と、思いたい。 【鎖のない岩場も多い】 鎖クサリくさり!なイメージですが、鎖のない岩場も結構あります。鎖なしの三点支持が必要な箇所もあるので、鎖に頼る登り方、降り方をしていると危険な気がします。 【距離と標高差は少ないけど疲れる】 ヘトヘトになった記憶があるので、随所でしっかり小休止しつつ臨みました。 標高差は全然ないんですが、ギザギサの稜線を登っては降り、の繰り返しなので、かなり体力を消耗します。ノコギリの歯みたいな稜線から両噛み山と名付けたいぐらいです。 【道間違い多発】 一度来たことがあるはずなのに、気付いたらルートを外れて歩いていたり、鎖のない岩を攀じ登っていたり、巻くはずの岩山のてっぺんにいたり。 登山道でない岩山のてっぺんにいたときは今までにないほど動揺しました。こういうときに人は滑落する、と心に念じて深呼吸して降り、事なきを得ましたが、しばらくドキドキしていました。ルートが険しいぶん、わかりにくい箇所は多いです。 下山時、作業員の方がピンクリボンをつけて登山道を整備して下さっていたので、今はもっとわかりやすいと思います。何故かシーズンオフに登っちゃう、そんな自分。 【木がスカってた】 木があるおかげで高度感をあまり感じないコースなのですが、この時期はまだ葉っぱがついておらず、思ったより見晴らしが良かったです。葉っぱがついてからのほうが気分はラクかもしれません。 【鎖は下りのほうがラク】 登りのほうがラクというのが一般論だと思うのですが、何故かここに来ると下りのほうがラクに感じます。 登りは自分の体を持ち上げる必要がありますが、下りは足を降ろすだけでいいので、疲れないんですよね。これって変なのかなあ。 【ヘルメット着用率は半分ぐらい】 2,000mに満たない山なのでそんな感じなのかなと思います。自分はヘルメットがあるので持って行きます。実際、崩れやすい岩場もあるので、落石対処にもあるに越したことはないと思います。 若い人のほうがつけているイメージですが、出会ったカップル2組はつけていませんでした。 最後に、Yamapでフォローさせていただいていたミンブルさんが、先日甲斐駒ケ岳黒戸尾根で滑落し、帰らぬ人となりました。滑落前日、七丈小屋で宿泊された様子もUPされていて、管理人さんが変わったんだー、などと呑気に読んでいた矢先のことでした。本当にショックです。 ミンブルさんはこの時期の黒戸尾根には何度も入っており、山岳会にも所属していたベテランの方だったそうです。 山に登るということは、誰であろうとどんな山であってもリスクと隣合わせです。この出来事を教訓に、今後どんな山に登るときも、出来得る限り最大限の、安全への努力を惜しまないようにしたいと強く思います。 ミンブルさんのご冥福を、心からお祈りいたします。 以下、七丈小屋HPの記事のリンクを追記しておきます。 ■【拡散希望】重大事故が発生しました(甲斐駒ケ岳七丈小屋HP) https://www.kaikoma.info/single-post/2017/04/23/%E3%80%90%E6%8B%A1%E6%95%A3%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%80%91%E9%87%8D%E5%A4%A7%E4%BA%8B%E6%95%85%E3%81%8C%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F
活動の装備
- その他(Other)climbing technology galaxy
- ブラックダイヤモンド(Black Diamond)メンズ クラッググローブフルフィンガー
- ファイントラック(finetrack)スキンメッシュノースリーブ ウィメンズ
- スポルティバ(LA SPORTIVA)トランゴアルプエボGTX
- バーグハウス(berghaus)VALPAROLA SS VEST
- バーグハウス(berghaus)ヴェイパー ロングスリーブ ジップ ベースレイヤー
- ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)テルス25
- バーグハウス(berghaus)パワードライ アクティブ ジャケット
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