活動データ
タイム
21:21
距離
32.7km
のぼり
3295m
くだり
3295m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る憧れの地、東海フォレストランド…もとい、荒川三山・赤石岳周回。 まさか自分がこの山域に挑戦する日が来ようとは、数年前までは思ってもみなかった。 12日の天気予報は晴れマーク。しかし自宅出発時は土砂降りの雨。不安100%で畑薙の臨時駐車場へ向かう。4時過ぎに到着。すでに8割くらい停まっていた。日が昇ると雨が上がった。 バス待ち一番乗りをゲット。定刻は7時半だが6時半に臨時便が出た。 1時間ほどバスに揺られて椹島ロッジに到着。椹島ロッジの標高は1100m。近所の低山並みの低さだ。蒸し暑い。今日はここから標高2500m程の千枚小屋まで登る。 湿気むんむん…いや、豊富な水の恵みに包まれた薄暗い…いや、雰囲気のある樹林帯を歩く。眺望はない。それが千枚小屋まで永遠と続くのだ。気力、体力ともにじわじわそぎ落とされていく。 小屋まであと15分のところで土砂降りの雨に降られた。びしょびしょになって千枚小屋に到着。きれいな小屋だ。混雑していたが1人1枚の寝具は確保されていた。小屋の夕食をいただく。メインはハンバーグ。うまい。 2日目。昨夕降った雨は上がっていた。今日は本ルートのハイライト、ルンルン稜線歩き!…のはずが、辺り一面まっしろけ。テンションだだ下がりで千枚岳を目指す。ダケカンバの並木道を歩き、千枚岳登頂。山頂に着いた直後はまっしろけだったけど、ガスが晴れて青空が現れた!赤石岳も見えてきた!早速標柱を撮り直す。 そこから丸山、悪沢岳までは青空に恵まれた。この稜線はお花畑。青空とお花を楽しみながら稜線を歩いていく。幸せだ。悪沢岳に近づくにつれて登山道が岩稜帯に変わった。大岩をを登り、悪沢岳登頂。ここで千枚小屋で調達したおにぎりをいただく。山で食べるおにぎりの美味しさよ。 そこから先はガレた急坂。慎重に下る。中岳避難小屋でペプシコーラを購入。のどに走る爽快な刺激。山の上でこれが味わえるとはありがたい。ペプシでエネルギーチャージして、中岳、前岳登頂。お花畑を下り、荒川小屋へ。荒川小屋で荒川カレーをいただく。フライドガーリックモリモリの元気が出るカレーだった。山のカレーってなんでこんなに美味しいんだろう。 引き続き高度を下げていく。森林限界まで下ってきた。大聖寺平から小赤石岳の肩に差し掛かったところで、これから登り返す小赤石岳までの坂が見えてきた。今からまたアレを登るのか…と意気消沈していたところに、前方から山でお世話になっている知人の姿が。思わぬ遭遇にはしゃぐ我々。初挑戦の山でヘトヘトに疲弊したところで、頼りになる見知った顔を見るとホッとして涙と元気が出てきた。 しかし、やはりこの登りはキツかった。なかなかペースが上がらない。亀亀ペースでようやく小赤石岳登頂。椹島下降点には赤石小屋まで下る登山者が休憩していた。我々は赤石岳避難小屋に宿泊予定のため、そのまま先へ進む。30分ほど登って赤石岳登頂。しかし辺りはまっしろけ。夕方と明朝の展望を期待し、赤石岳避難小屋へ向かった。 山頂からわずか数分、赤石岳避難小屋に到着。管理人さんと談笑しながら受付を済ませる。ここは避難小屋ながら、寝具、夕飯の提供も有。ビール(プレモル)を購入し、小屋の前でしばし休憩。キンキンに冷えたビールをぐびぐび。くーっ、最高! しばらくすると、青空が見えてきた。脱いだ登山靴を履きなおし、再び山頂へ。青空の山頂ゲット!これぞ山頂直下に位置する小屋ならではの特権。 夕飯は中華丼を注文(レトルト。メニュー3種あり)。夜になると雨が降ってきた。翌朝の天気予報は晴れマークだが…。明日やむことを期待して就寝。 3日目。昨夜の雨は上がっていた。雲が多く日の出は見られず。しかし眺望はバッチリ。管理人さんが望遠鏡で聖岳と上河内岳の山頂を見せてくれた。ちえこさんのハーモニカ演奏会も。絶景の中のハーモニカの音色に感動。とても気さくな管理人さん。アットホームで素敵な小屋だった。常連さんも多いみたい。宿泊地をここにして本当によかった。 この日は椹島下降点から大蔵尾根約2000mの標高差を一気に下る。しばらくは急坂、桟道が続いて気が抜けない。昨日避難小屋に泊まる判断をしたのは正解だった。ここを集中力がかけた状態で下ったら滑落するかもしれない。ここはお花畑でもあるのだが、余裕がなくじっくり鑑賞できなかったのが残念だ。 しばらくすると木の丈が大きくなり、登山道は樹林帯に変化。しかし辺りに木が無い富士見平は360度の眺望。荒川、赤石、聖、富士山も。再び樹林帯に戻る。ひたすら高度を下げていき、赤石小屋に到着。ここで水を汲み(無料)、先に進む。 岩の急坂、歩荷返しの坂を下っても、まだまだ続く樹林帯。終わらない樹林帯。果てしなき樹林帯。木々の間から見えた道路らしき光景に心が躍る。山に登りたくて来たのに、下山のこの時だけは早く家に帰りたいと思う。お風呂に入ってふかふかの布団で寝たいと思う。不思議なものだ。 そしてついに、赤石岳登山口の階段に到着。憧れの山頂に立って、無事に登山口まで戻ってこれた。うれしくて涙が出そうになった。下山して涙しそうになったのは初めてだ。 しかしここは真のゴールではない。ここから10分ほど椹島ロッジまで歩かなければならない。再び気力を絞って椹島ロッジへ。 そしてついに真のゴール! だがここで余韻に浸っている場合ではない。ここから臨時駐車場までのバス整理券を確保せねばならないのだ。 これがこの東海フォレストランドのルール。小屋のレシートを提示し、整理券をゲット。これで安心だ。 バスの時間まで2時間。椹島ロッジでランチ。いつもなら下山すると肉肉しいものが欲しくなるのだが、さっぱりとしたものが食べたい。疲れのピークを過ぎると食欲がなくなることを知った。夏バテに近い状態だろうか。メニューにサラダうどんがあったので注文。今一番食べたいものに近い。久しぶりの生野菜と麺の喉越しが嬉しい。〆はさわらソフト。濃厚ミルク。ワッフルコーンでおいしかった。これでもう思い残すことは何もない。 居眠りしながらバスに揺られて1時間。臨時駐車場に到着。下山届を提出し、近くの白樺荘で汗を流す。浴室は登山者でごった返していた。お風呂に入れる幸せをかみしめる。湯船につかりながら頑張った自分を褒めた。 しばらく山には登りたくない。今はおうちのオフトゥンでひたすら眠りたい。 そう思ったのもつかの間、翌日写真を整理していたらまた山に行きたくなってしまった。これはもう治らない病気だ。 本日のコース 【1日目】臨時駐車場-(バス)-椹島ロッジ-吊橋-小石下-清水平-見晴台-千枚小屋(泊) 【2日目】千枚小屋-千枚岳-丸山-悪沢岳-中岳避難小屋-中岳-前岳-荒川小屋-大聖寺平-小赤石岳-赤石岳-赤石岳避難小屋(泊) 【3日目】赤石岳避難小屋-赤石岳-椹島下降点-富士見平-赤石小屋-樺段-椹島ロッジ ー(バス)ー臨時駐車場 【メモ】 臨時駐車場には仮設トイレ、水場有。 椹島ロッジにも水場、温水便座のきれいなトイレ有。 3日間のログをつなげているので行動時間は参考になりません。コースタイムはやや遅め。 危険個所はいくつかありますが、天気等のコンディションが良ければ山慣れている人なら問題ないレベルだと思います。 道迷いしそうなポイントはほぼなし。ただしこれも天気等のコンディションが良い前提。一番必要なのは体力。
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