活動データ
タイム
21:42
距離
9.2km
のぼり
1737m
くだり
1162m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る2日休みがあるので泊りで伊予富士谷に行きました。記録を見ると結構厳しいようですが、実際その通りでした。 まず、寒風山登山口にキングの車をデポして。新寒風山トンネルの愛媛県側から出発しました。少し歩くといきなりスズメバチの巣の横を通過するというある意味で今回一番リスキーな場面に遭遇しました。本気で別の沢に変更しようかと思いました。 そこを何とかスルーしてからどれほどもなく桂谷との分岐です。そこから入渓しました。沢は最初は河原歩き、その後極めて簡単なゴルジュ、簡単な滝の高巻をへて出だしの7mの滝は左から巻きました、チョックストーンの右に根っこがあるのでロープは使いませんでした。巻終わりから少し行くと沢に降りる緩いルンゼがありました。そこから先はずっとロープを使い、連続懸垂、ビレイしての高巻きのトラバース、滝の直登での振り子トラバースと、時間を忘れて格闘しました。登れば、登る程、段々深みに入っていく感覚。それが怖い半面何処か嬉しい感覚。そして1番大事なのがそういう自分を覚めた目で見続けること。それがないと、ついつい調子に乗って深みにはまり怖い思いをすることになり、時には怖いだけじゃなく痛い思いをする羽目になるのです。 キングと今回は組んだのですが、登攀能力を言えば人工壁では奴が上、だけど本番では多分僕が上と踏んでたんですが結果はイーブン。というのは単純なボルダリング的な登攀能力と、悪い所をこなすテクニック、その次の一手を出すか出さないかの覚悟を決めるスピード、そして怖くても行くか、引くか?さらにここで下手ったらどうやって始末する?そういう能力はまたそれぞれ別物なんです。 キングは始めたころは本当にチキンでどうにもならなかったのですが、今回はビビりは相変わらずですが、それがいい具合に慎重さに結びついていて、難しい所の大半はトップをやってくれたのでずいぶん楽できました。 ただ、二人とも基本的にはいい加減なので、地形図を見るという基本的なことを怠って最後はとんでもない方角に進みあわてて懸垂を交えて元の沢に戻るということもありました。戻った所が偶然にもビバークの最適地だったのは助かりました。一時は水もないおすわりビバークを覚悟していたくらいですから。 ツェルトを張って、さっそく焚き火です。ソーセージや焼き豚をあぶって食べました。暗闇の中で燃える小さな焚火を見ていると本当に豊かな気分になります。もう厳しいところは大方終わったし明日は沢の源頭を詰めるだけなのです。 翌日は4時過ぎに置きました。また焚火を興し、朝食を取って準備をしていると明るくなってきました。出発です。 少し行くと二股に出ました。昨日のような過ちは繰り返しません。右の沢を進みます。高度は1200位ですがすでに水は枯れて枯れ沢のスラブをどんどん登ります。どんどん登ると段々傾斜が出てきて当然だんだん難しく危険になってきました。それにしても変ですね?記録に書いてたのと渓相が違うのです。そうそう、こういう時にヤマップが生きるのです。見てみると何という事でしょう、伊予富士北尾根1峰を目指していたのにその手前の3峰のさらにその支稜に向かってるじゃありませんか。とはいえもうだいぶ来てしまっているしその支稜を登ることにしました。それから2時間は結構な藪をかき分けながら急な尾根を這い上がります。 ようやく北尾根の支稜に出て見晴らしが効きました。越えて行くピークが3つあります。勿論藪に決まってます。 それから一時間藪と格闘して、ようやく縦走路に出ました。高速道路かと思いました。そこでハーネスやら、ギア類を終います。そこから5分で伊予富士に着きました。5分休んで下山につきました。思い出しましたが、キングが車のKeyを出発地点の車の中に置いているそうです。と言うことは、予定地点から、更にロードを13キロメートル歩かなくてはならないのですね?歩いてやろうじゃないですか。という訳で苦行は更に続くのでした。
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