活動データ
タイム
08:47
距離
15.5km
のぼり
1493m
くだり
1296m
活動詳細
すべて見る大菩薩連嶺の最南端を飾る滝子山へ。 中央本線の初狩で車窓から望む滝子山の巨躯は高々と聳立し、なだらかな高原性の山並みが特徴の大菩薩連嶺に於いては珍しくアルペン的な風貌を持つ異色の山として昔から注目されていた。 昭和10年代には岳人たちが北アルプスを真似てピーク群にP1からP4まで番号を付け、沢も一ノ沢から四ノ沢と仮称していたという事からも、南東から見上げたこの山がいかに登高欲をそそる姿だったかが窺える。 3つのピークを持つ事から「三ツ丸」とも呼ばれたが、甲斐国志(松平定能 1814年編纂)に「タキコ山」とあるこの山の山頂付近では旱魃の時には雨乞いの神事が行われた。 山頂北の俚称「鎮西ヶ池」には平安時代末期の武将 源為朝とその妻「白縫姫」が隠れ棲んでいたとの伝説があって「白縫神社」が置かれている。 また、この山には「テントウ様の誕生日」なる行事の他、「天狗のお囃子」という伝説もあって興味深い。 今回は登山地図帳「大菩薩とその附近」(落葉松山岳会 山と渓谷社 昭和30年)及び、アルパインガイド「大菩薩連嶺」(山と渓谷社 昭和36年)に登路として紹介されていた南西稜を登った。 浜立山を経由するこの南西尾根は「バリエーションハイキング」という最近の本にも載ったらしい。 滝子山からは北へ、鎮西ヶ池を通って南大菩薩の大谷ヶ丸(大岩ヶ丸を目指す。 鎮西ヶ丸、アモウ沢乗越を経て北に続く緩やかな道はカラマツ林と天然林の界尾根を成し、ブナの大木なども見られる。 歴史の古い平ッ沢開墾地(東長久保・西長久保)をぐるりと巻くように付けられた登山道を辿り、大谷ヶ丸からは一転南下、コンドウ丸(古称は金洞丸か)を経て平ッ沢峠(曲り沢峠は誤称)からスミ沢沿いに下る。 昼から曇ってしまったのは残念だが、鎮西ヶ池から先では僅か一人にしか会わない静かな山旅となった。 山行日記 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1963061561&owner_id=12844177 目次 0、滝子山への興味 1、「寂ショウ尾根」に物申す 2、浜立山 3、滝子山と「鎮西ヶ池」の伝説 4、「大谷ヶ丸」の山名由来 5、大ブナと「金洞丸」の若鹿 6、平ッ沢峠から夜の笹子へ
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