山サラリーマン、人生の中で一番過酷でめちゃ辛かった長い長い長い通勤&営業を終えて悲願の日本海・親不知会社に出社！！！が、、いつの間にか親不知会社倒産、日本海でまさかのクビに。リーマン北ア大縦走通勤日記完結。【11日目最終回】

長い長い長い北ア縦走通勤日記が、、、今回でようやく終わります、最終回になります！＼(^o^)／ 実際の北ア縦走より活動日記投稿の方が気が遠かった気がします(;´Д`A ```（完結するのになんと５ヶ月もかかってしまいました(;・∀・)） 今回は最終回だからなのか、めちゃくちゃ超長文になっています、ごめんなさい(;´･ω･)時間がある時にゆっくり読んでいただけると幸いです、よろしくお願いいたします！（２ヶ月半かけて制作してしまった山サラリーマン北ア縦走通勤動画まであります(;・∀・)） リーマン北ア縦走日記20171009【最終日】(3日目:栂池からスタート） 栂海山荘～黄蓮ノ水場～菊石山～下駒岳～白鳥山＆白鳥小屋～坂田峠～尻高山～親不知～日本海 ー朝１時過ぎー 栂海山荘で寝て３時間過ぎた頃に目覚め、外の様子を確認しに音を立てないように息を殺してこっそりとドアを開けてみると... 外は濃霧で覆われていて視界不良になっていた。 危ない、危ない、あの時はもし無理して白鳥小屋まで縦走していたら、間違いなく濃霧に巻き込まれて精神的ストレスにやられてしまうとこだった...。(^-^; 夜1時過ぎに発つ計画は諦め、再び寝て霧が晴れるまで大人しく待つ事にした。 ー4時過ぎー ツアー客達がボチボチと起き始めていて、小屋内にある朝食用テーブルを確保しないとまずいと思ったウチは仕方なく起きてさっさと朝食を済ませる。 ちなみに食べたガーリックリゾッタは全然美味しくなかった....／(^q^)＼ ー4時50分ー 少しだけ霧が晴れてきたので、白鳥小屋に向けて栂海山荘を発つ。 そう、今日が最終決戦だ。 泣いても笑っても、今日が最後の縦走。 例え右膝が壊れようが、身体がボロボロになろうがどうでもいい。最後まで死に物狂いで日本海まで縦走しきってやる。 そんな気合は後で空振りし、ショックを受ける事になるとは...。／(^o^)＼ －1時間後ー 黄蓮ノ水場で水3L補給。とはいえ、水場までの往復は夜だとちょっと危ないな...(^_^;) ー1時間半後ー はぁはぁ....栂海山荘から下駒岳までの登りはかなりの急登でさすがに疲れるな...。 ー30分後ー 栂海山荘を発って３時間かけてようやくたどり着きました、白鳥山＆白鳥小屋に。。標準タイムより１時間早く着けたのは良かったが、白鳥小屋までのアップダウンが３回もあってすげー疲れた、足裏が痛い...。_(:3」z)_ さて、例の広報の仕事に取りかかりますかと重たいザックを下ろしたら... な、無い...！！！！ 長い間付き添ってくれた大事な... さ、 三脚が、、なーーーいーーーーー！！！！！！！！！ 北ア縦走最終日、白鳥小屋でまさかの三脚紛失。。。(　ﾟдﾟ) 最後の最後までトラブルって、まじであり得ないんだけど..._:(´ཀ`」 ∠): . 白鳥小屋で三脚紛失してしまったウチは、三脚無しでは仕事ができないので、やむを得ず代用として自撮り棒とクネクネの組み合わせで、なんとか簡易三脚出来上がり。 土台のクネクネは不安定で頼りにならないので、自撮り棒が落ちないようにザックで支えるという形で進める事にした。 昨日19時間縦走しっぱなしだったからなのか、右膝と両足裏が痛くなってきたので、前もって用意しておいた秘薬の痛み止め漢方薬”芍薬甘草湯”を服用。 ー９時過ぎー 漢方薬のお陰なのか、１時間休憩したら足裏と右膝の痛みが緩和されていた。 親不知まで残り５、６時間以内になんとかゴールできるよう祈って白鳥小屋を発つ。 白鳥山から坂田峠まで標高差800mくらいの急下りと泥道地獄が2時間位続いていてまじでツラい...。 「うっ！」 下りの途中に両膝の痛みが再び発生してしまい、縦走を中断して休憩を数回繰り返す羽目になってしまい、思ってたより全然進まない。 白鳥小屋から１時間半後、北アルプス最後の水場「シキ割」に到達。 「チョロチョロ....」 いつ涸れてもおかしくない位チョロチョロと流れてくる頼りない細い湧き水を見て、 「まじかよ、脱水症状に陥った２人はここで九死に一生を得たのか...」 ウチが北ア縦走する前に白馬岳ー親不知縦走経験者の友人に聞かされた壮絶な体験談を思い出してしまった。 やはり白馬岳ー親不知は水場確保の関係で難易度が高いな...と改めて痛感。 ー３０分後ー 「あ...道路だ...。」 ようやく坂田峠に着き、確実に親不知ゴールに近付いているのだという実感がわいてきた。が、両膝と足裏にもう限界が..。 坂田峠からは1時間に1回30分の休憩を繰り返すようになってしまい、全然進まない。 尻高山、頂上なのか気付かないまま通り過ぎてしまう。 そして北ア縦走最後の山、入道山で最後の仕事。 通過点の電波塔で工事している従業員と目が合うと、何故かお互いに挨拶してしまう。特に若い方から何故か尊敬の眼差し？で見つめてくるのではないか...。 ー午後３時過ぎー あ...親不知ホテルと道路だ... ナガタカ、ついに海抜０ｍの親不知、栂海新道登山口に到達。 たまたま、栂海新道登山口に居合わせた観光客に何故か 「ウチは新穂高温泉からここまで北ア縦走してきたんだぞ」的な顔つきでカッコつけてしまう訳のわからない自分。 そしていよいよ.... いつの間にか右膝と足裏の痛みを忘れ、スーツを着たまま無我夢中で日本海に向かっている自分がいた。 本当はくそ重たいザックを親不知ホテルに放り込んでから行きたかったが、新穂高温泉から親不知まで11日間もお供してくれたザックの事を考えると、やはり最後までザックと一緒にゴールしないと縦走した意味がないと思い、仕方なく重たいザックを担いでいく事にした。 細長い階段を下りながら日本海ゴールに近づくにつれて 脳内に何故か激走の11日間の記憶が走馬灯の如く次々と思い出し、涙があふれ出そうになる。 本当に長かった.... 本当に苦しかった... 今日までの11日間は2017年人生の中で一番めちゃ濃過ぎだ時間だった... 長かった北ア縦走は今日で終わる... 北ア縦走中断された後の３週間の苦しみからやっと解放される... 正直に言うと北ア縦走再開した時も右膝は完全に治っていなくてめちゃ不安だった。 それでも無理して北ア縦走再開してよかった... あ...見えてきた.. ずっと夢をみていた 悲願の... 日本海......！！！！！！！！！！！！！！！！ ー2017年10月9日15時過ぎー ナガタカは無事に親不知・日本海に到達し、合計１１日間と距離１２７ｋｍも及ぶ北アルプス縦走を踏破。 「やっと終わった...。」 その時だった。 あれ...？”日本海って、こんなに美しかったんだっけ？” 今まで何回か日本海を見てきた人生の中で、今回の日本海が一番美しかった。 知らなかった...日本海ってどこから見ても同じ景色だと思っていたのに、実は違ったとは。 北ア縦走して日本海ゴールしたからこそ、日本海はより一層美しく見えるなんて思いもしなかった...。 北ア縦走した者でしか見れない、日本海の独特の美しさにただ感動。 本当に諦めずに最後まで北ア縦走してよかった...！！！ 涙を流しながら日本海に向かって思いっきり叫んでしまいました、「やったぞー！！」と。 本当はザックを放り込んでそのまま海へダイブしたい衝動に駆られそうになったが、「スーツまるごと濡れたら家に帰れないぞ」と自ら釘を刺して必死に感情を抑えて何とか理性を保つ。 日本海ゴールしたからなのか、放心状態のまま日没まで２時間近くも日本海を眺めてしまったウチ。 すると、日没前の１７時頃に栂海山荘にいたツアーの登山客達が笑顔で日本海ゴールし、はしゃぎながら喜びを分け合っていた。 そんな中でツアーのガイドの１人はウチを見て何故か驚愕した顔で 「えっ？あなたはスーツで日本海まで北ア縦走してきたの？！」と突っ込まれてしまう。 もう１人のガイドがウチが北ア縦走した事を聞きつけ、ウチに「おめでとう！」とガッチリ握手。 なんだかわからないけど、祝福されるってこんなに気持ちいいとは。 って、、、あれ？そういえば、親不知会社までの道がない・・・それどころが親不知会社がない？？ えっ？親不知会社倒産？？(；ﾟДﾟ) という事は・・・・ ウチ、日本海でクビ？！ まだ給料１円も貰ってないんだけど。Σ(ﾟДﾟ；≡；ﾟдﾟ) 会社に人生を捧げる覚悟で懸命に１１日間かけて通勤&営業努力した山サラリーマン・ナガタカはむなしくも空回りし、 最後に日本海でクビにされて切り捨てられてしまったという悲惨な結末に終わり、北ア縦走の幕を閉じたのでありました..。 山サラリーマン北ア大縦走通勤日記　　完 ■■北ア縦走通勤の裏話■■ サラリーマン人生は本当に山に似ていて、北ア縦走通勤は毎日が試練の連続でした。 長時間サービス残業、上司のパワハラ、ノルマ達成のプレッシャーによるストレス並みの試練に何度も何度も何度も心が折れそうになり、本気で下山を考えた事が何回もありました。 その際に限って、何故か絶妙なタイミングで現してくる北アルプスの絶景にウチの苦しみの全てを吹き飛ばしてくれました。 北アルプスの絶景パワーは有給休暇を取って心をリフレッシュするに等しい位、本当に凄い。 何度も何度も救われた北アルプスの絶景のお陰様で、数え切れない苦境を乗り越えてようやく白馬岳にたどり着く事が出来ました。 実を言いますと、北ア縦走で五竜山荘時点で台風が上陸してくるのを知り、完膚なきまでとどめを刺されたかのように完璧に心が折れてしまいました。 「今まで何度も苦境を乗り越えてきたのに...。一体何の為に頑張って縦走したんだろ...。(　ﾟдﾟ)」と頭が真っ白になり、いつの間にか自分を見失ってしまいました。(^_^;) 親不知に行けないなら、これ以上縦走する意味がない。 もう下りよう。 もう帰ろうか、下界に。 本当によく頑張ったよ、自分は。 頭の中は下山で一杯なのに、何故か縦走を続行したがっているもう1人の自分がいたんです。 そうなんです、 ずっとずっとずっと前から ”日本海が見たい” ”日本海の前でくだらないビジネスジョークを言ってみたい” というくだらない理由で、 ずっとずっとずっと ”親不知”を想い続けてきた自分がいたのです。 想いを捨て切れない自分に色々悩んだ結果、足りない日数は別の休日を利用して、”繋ぎ”で北アルプス大縦走通勤を完結させるというサラリーマンらしい形で縦走しようと決心したのです。 何とか下山を踏みとどまり、白馬岳まで縦走を続行する事が出来たのも、”親不知へ対する想い”の強さがあったからこそ、心の壁を乗り越える事ができたのかもしれません。 続けて、後半の10月3連休に白馬岳から北ア縦走再開したのですが、白馬岳から栂海山荘までの栂海新道は思っていた以上に遠く、標高3000m近くの白馬岳から海抜0mの親不知まで下るだけなのに、まるでずっと登っているみたいなアップダウンがゴールまで続いていて、槍ヶ岳日帰り往復44kmより遠く感じてキツかったです。 特にウチの嫌な泥道も、まさかゴールまでずーっと続いていたとは....。_(┐「ε:)_ 北ア縦走を通してウチと同じ日本海・親不知を目指している縦走者と出会う事はありませんでしたが、ただ1人だけ、逆に日本海から縦走してきた人と出会いました。 そんな縦走者曰く「栂海新道はまじでめちゃ遠かったよ....。」と。 そんな栂海新道を踏破するには、白馬岳経由だと３泊４日が一般登山プラン（1日目白馬山荘泊、2日目朝日小屋泊、3日目栂海山荘or白鳥小屋泊）だが、ウチは会社都合上で休めないので、仕方なく2泊3日のプランで行く事にしました。 つまり、１日目は栂池→白馬山荘泊、２日目は白馬岳から白鳥小屋まで一気に行く作戦でいく事になります。 白馬岳から白鳥小屋まで標準タイム18時間＋休憩4時間＝22時間かかる見込み。（広報仕事の時間をのぞいた計算） で、作戦を実行してみた結果、初めて行く栂海新道は数多くの素晴らしい絶景と出逢えたのが想定外で、気が付けば余計仕事が増えてしまい、白馬岳ー栂海山荘まで何と18時間45分もかかってしまいました。( ；´Д｀) あと4時間頑張れば白鳥小屋に着けるのですが、水3.5L込みの15kgザックを担ぎながら18時間行動したからなのか、右膝と足首と足裏がちょっと痛いという事もあり、明日の事を考えて白鳥小屋はやめて栂海山荘に一泊する事にしました。(^^;; あと、栂海山荘までずっと稜線歩きが続いた事もあって、まさか縦走中に月の出まで見れるとは思わなくて、久しぶりに見た月の出はオレンジ色に染まっていて幻想的で美しかったです。 後で気付いたのですが、今回の３連休の中で白馬岳から栂海山荘まで縦走した人はウチと他1人のみで、大半は朝日小屋の方に向かっていました。 朝日岳経由の吹上コルから栂海山荘までの間はずーっと1人の世界。。。😱 1人ぽっちの世界でもし倒れたら...絶体絶命ですね(^^;; そんな1人の世界の中で、縦走を通して”日本海・親不知”を目指すってのが、頂上と違って新鮮な感覚でした。 いつもは「頂上だ！」「ついに登頂したどー！」「さて下りますか。」いつもこんな感じのパターンを繰り返していたのに対し、日本海は・・・ 日本海に近付くにつれて 「見えてきた、日本海だ・・・！！もう少しだ、頑張ろう。」 「よくぞここまで縦走して来れたな、自分は・・・。やべ、泣きそうなんだけど。」 「だんだん近付いてきているぞ、日本海に...。」 「やっと見れる・・・念願の日本海が。」 こんな感じです。どんなに苦しくなっても、日本海を見る度に元気になります。（笑） こうして無事に日本海にゴールしたウチは 北ア縦走した者でしか見れない、日本海の独特の美しさにただ感動。 ”本当に諦めずに最後まで北ア縦走してよかった...。” 涙を流しながら日本海に向かって思いっきり叫んでしまいました、「やったぞー！！」と。 ■■北アルプス縦走する事になったきっかけ■■ きっかけは色々ありますが、その中で一番大きなきっかけとなったのは、 ある投稿記事で北アルプス縦走した人が日本海に到達した時に放った言葉 ”あれ？道がない・・・というのは冗談で、無事に親不知に到達しました◎●○☆・・・。” そんな記事を見て、 「あ・・・日本海の前で言ってみたいかも。 ”あれ？道がない・・・それどころが親不知会社がない？？” といった感じのくだらないビジネスジョークを言ってみたいかも。」 そうなんです、めちゃくだらな過ぎる理由で、新穂高温泉からわざわざ120km超えの北アルプス縦走をしてきました。（爆） くだらない事をする為に、身体を張ってまで縦走した自分は本当にただのアホとしか見えませんが、案外とめちゃ気持ちよかったです、達成感が半端ないです。（笑）(๑˃̵ᴗ˂̵) ■■北ア縦走を終えて■■ 北ア縦走はメンタルのスポーツだと改めて思いました。 相手は大自然、何か起きても誰も助けてくれない、ゴールまでずっと”孤独”との戦い。 そんな環境の中で最後までやり遂げるには、やはり何事もブレない”強い意志”、そして”想い”が絶対不可欠だと思いました。 ウチは日本海が見たいという想いがあったからこそ、最後まで縦走できたというのもあります。 あと、”ストレス耐性”も重要な気がします。 今回の北ア縦走、新穂高温泉から親不知までのルート全部初めて通る道で、ウチにとっては未知の世界でした。 そんな未知の世界に不安と緊張の連続によるストレスは身体に影響を及ぼしかねないので、事前に色々経験することでストレス耐性をつける必要がありました。（仕事も同じです笑） こうやってストレス耐性をつけたお陰様で、たとえキツイコースでも「あ、このきつさは知ってる。前と比べたら全然大したことないよねー。」と心をリラックスする事ができて、疲れを感じずに縦走し続けることが出来ました。 そういえば八峰キレット、五竜岳前のG4、G5、不帰キレット、ほとんどがどこが難所なのか気付かないまま通過してしまいました。汗 どっちかといえば、日本のヨセミテと呼ばれている小川山のマルチピッチクライミングの方がめちゃ怖かったです。岩場の経験があったからこそ、難なく各キレットをクリア出来たというのもあるかもしれません。 北ア縦走でさらにストレス耐性向上したかどうかはわかりませんが、確かに言えるのは、定年まで働き続ける自信がついてきた気がします。← ー最後にー 貴重な時間を割き、お読み下さいましてありがとうございました。また、超長文になり、大変申し訳ございませんでした。m( _ _:)m さて、日本海ハローワークに行ってきますか...。(;´･ω･)