豊香の山、早雪の北岳〜大樺沢ルート→草スベリ白根御池ルート、日帰り単独行〜

2017.10.26(木) 日帰り

注意情報

この活動日記は、現在は立入禁止となっている区域を含んでいる可能性があります。
事前に現地の最新情報を確認して行動をしてください。

立入禁止区域を確認する

チェックポイント

DAY 1
合計時間
10 時間
休憩時間
35
距離
10.4 km
のぼり / くだり
1735 / 1723 m
3
1 31
4 15
24
1 14
1 21

活動詳細

すべて見る

今月はいつもの山仲間と日が合わず、1人で行くならどこが良いかなとヤマップなどを見ていたところ、標高日本第2位の山、北岳も日帰りで行けることを知った。 頂上から伸びる稜線が美しく、標高3188メートルで、登り甲斐も充分!8月に行った仙丈ヶ岳からも近く、登った山を別の山から見るのも楽しそうだ!そして、富士山もよく見えるらしい。。。 とのことで、10月は北岳に行こうと。 晴天を待っているとあっという間に日は過ぎて行き、26日にやっと晴れた休日を迎えた。 北岳は仙丈ヶ岳と同様にマイカー規制しており、登山口まではバスもしくは乗合タクシーに乗らなくてはならない。 平日ダイヤの始発はバスタクシー共に6時30分発、最終はバスの方が遅く16時40分発。 帰りはバスなので、行きはタクシーを選択、10人乗りのバンに乗り込んで定時に出発。 1時間ほど車に揺られて紅葉が残る山を楽しむと登山口に到着した。 乗客9人はみな単独のようでした。 広河原登山口には立派なインフォメーションセンターがあり、水量豊かな川には吊り橋が架けられ、ここでのんびりしたくなる程の素敵な場所だった。 登山口から北岳山頂を見上げることが出来るのも素晴らしい。 見上げた北岳は、白く輝いている。 充実した気持ちで登山開始、例によってはじめは森の中を進んで行く。 森の中の登山道は、わかりやすいが前々日の大雨の影響か、山道に小川が出来ていた。 山の木々は赤色の紅葉の季節はもう終わっており、黄色の楓系樹木が点々と山の晩秋を彩っていた。 白根御池との分岐を大樺沢方面に進む、小さな沢をいくつも渡り進んで行く、途中水量があまりに多く、木の角材を寄せた橋と岸とが1メートルほどジャンプしないと渡れない沢があり、ちょっと迷ったが、失敗してずぶ濡れになったら帰ろうと思い、挑んでみると無事成功し、先に進むことができた。 沢を越えながら森を進んで行くと、大雨の影響なのか、今までの山よりも森の香りがとても強く感じる。 樹木の違いなのだろうか、北岳では他の山々に多い杉の木をあまり見ない。 その芳醇な香りを楽しみつつ、贅沢な気持ちで登山道を進む。 標高も上がってきて、また、沢の木橋に差し掛かったところ、橋が妙に光る。 橋にかかった水しぶきが凍っているのだった。 あまりに滑るので、四足歩行で渡った。 いくつかの凍った橋を渡ると、八本歯のコルと肩の小屋との分岐点、二俣に到着。 二俣は日当たりが良く休憩にはもってこいの場所だ。 朝食のサラダチキンを頬張り、同じバスに乗っていた方がいたので少し団欒。 その後八本歯のコル方面に進んだ。 ちなみに今期は八本歯のコルには行けず、トラバースルートで頂上に行くが、行きと帰りは違うルートを楽しみたいので、このルートを選んだ。 二俣を進むとすぐに鞍部の一部が雪面になっているのが見える。 雪面のすぐ右側が登山ルートになっており、その雪面のそばを登るこの場所を楽しみにしていた。 このあたりは上からの雪解け水で、小川の支流がたくさん出来ていて、道がわかりづらい。ところどころにリボンや赤マルがあるので、見落とさないよう注意。 雪面を越えると、ルート上の岩場も雪に埋もれ始める。 軽アイゼンをはめて、ストックを出して進む。 鞍部を出ると日差しが強く、表面の溶けた雪がキラキラと輝き、眩しいほどに綺麗だ。 しかし、標高も上がり、少しづつ高山病の症状が。 軽い頭痛、耳の奥で脈打つ音が聞こえる、すぐ息があがりやすい。 久しぶりのこの感じ、高い山に来たなぁと感じる。 空は快晴、濃い青が美しい。 山頂は常に見えていて、そびえ立つ北岳は黒々とした岩肌を天に突き上げるような勇ましい雄姿。 鞍部越えると多くの丸太はしごで整備された登山道になる。 軽アイゼンを外してスイスイと登る。 有難い有難い。 この材木を持ってここまで来るのはどれだけ大変なことか。 それにしても日なたは暑い。 雪の煌めきも眩しすぎて、ほとんど使わないからと持ってこなかったサングラスが必要だった。 強い日差しで高山病のクラクラが増す。 しかし、雪道で慎重になり過ぎて、かなり時間の遅れが生じていたので、とにかく早く山頂を目指す。 丸太はしごが終わり、雪が積もる岩肌の登山道に。 また軽アイゼンを履き、えっさえっさと登って一息。 ふと振り返ると、、、、富士山。 くぉー。 思わず声が漏れる。 富士山、やっぱ存在感あるなぁ。 単独峰の格好良さ。 山の代表者。 と、見とれる時間もほどほどに、自分には時間がない。 しかも、どんどん脈も息切れも強くなる。 とにかく、ここまで来たのだから、早く山頂に行き、早く山頂を降りる。 足を上にあげ、数歩進むと、一瞬休憩を繰り返し、あえぐように高度を稼ぐ。 既に手持ちの水分は無くなり、雪を口に含んで、水分補給と共に、高鳴る脈を冷やして気持ちを落ち着かせる。 そして、そして、、、絶頂へ。 遂に辿り着いた。 快晴。 日本で2番目に空に近い場所。 南アルプスの山を見下ろす。 ここから尾根が四方に伸びていて、山脈が続いている。 遠くに富士山が見える。 富士を臨む最も高い場所。 しかし、ゆっくりしてる時間がない。 とりあえず、写真を撮ったら、下山しなければ。 持って来た三脚も出番は無いな。 結果としては、ただの重りだった。 頂上は単独の方が5名ほど。 みんなのんびり、360度のパノラマを満喫してる。 名残惜しいが山頂を後にしたのが1時。 最終バスが4時40分、3時間40分で下山しなくてはならない。 登りの道は登る人1人と降りる人1人しか出会わず、新雪を楽しめたがそれにより時間がかかってしまった。 山頂から肩の小屋までは、雪道であったが、足跡が多く、道が慣らされていたので、走れるところは走って下山した。 肩の小屋では予定では昼飯を食べて行きたかったのだが、時間上の都合により、コーヒー一杯とペットボトル2本で我慢。 温かいコーヒーで回復し、高山病もやわらいだ。 ペットボトルを1本飲んで、午後1時半、いざ再出発! トレラン気味に小走りで急いで下ったところ、途中の白根御池小屋まで2時間の予定が1時間ちょいで到着でき、急ぎ足で行けば最終バスには充分間に合いそう。 白根御池、あまりチェックしてませんでしたが、山並みが池に映り、逆さ北岳も楽しめる素敵なところでした。 多少ゆっくりして、出発したところ、間に合うとの安心感からか集中力が切れ、ペースガタ落ち、休憩も何度も取りつつ、結局登山口に着いたのは4時20分とまぁまぁギリギリ。 しかし、なんとか無事下山し、帰りもバスに揺られて駐車場まで。 急ぎ気味ながらも楽しい山行が終わりました。 駐車場の温泉は既に閉まっており、調べてみると温泉街も日帰り温泉はもうやってないようだ。 諦めて帰路につくと、通りかがりに銭湯のような温泉のような施設。 夫婦で営んでいるような小さな温泉施設でした。 ラッキー! 入ると檜の大風呂。 初老の男性4人が入浴中で、慣れた感じで挨拶を交わしており地元の方達のようだ。 すると、その中の1人が一番年寄りの男性の背中を流し始めた。 お互いに笑顔で、今時なかなか見ないので、優しい人もまだまだいるもんだな。と思い眺めていた。 今度は、背中を流してもらった一番年寄りの男性が、背中を流してくれた男性の背中を流し始めた。 仲の良さに驚いた。 こんな街なら住んでみたいと思った。 ひとっ風呂浴びて、爽快に再び帰路に。 お腹が空いたが、割烹料理の店ばかり。 気軽に入れる店をなかなか見つけ出せないまま静岡の手前まで来てしまい、山梨のご飯は食べられないかと思っていると、8時前に、釜飯・ほうとうの看板のある定食屋を見つけた。 山梨名物ほうとう鍋が食べられる!と店の前に立つと、ちょうどおかみさんが閉店の札を出しに出て来た。 もうだめですか?と聞くと、全然大丈夫ですと快く入れてもらえた。 メニューを見ると、目的のほうとうは20分ほど時間がかかると書いてある。 閉店ギリギリに入って申し訳ないと思いつつ、さらにほうとうを頼んで大丈夫かを聞くと快く受けてくれた。 初めてのほうとうは、一本ほうとうと言われる一本に繋がったほうとうであった。 郷土料理の味、温かみのある素朴な味噌と野菜の味がなんとも懐かしかった。 急ぎ目に食べ、会計時にお礼を述べると、おかみさんが急がせてしまったようで逆に申し訳ないと言われる。 ここでもまた山梨の温かな人柄に触れて、山梨を後にした。 ゆっくりとした山行は出来なかったものの、雪の乗る岩場の登山道、あえぐような苦しさ、快晴の中の最高の眺望、忘れられない山行になった。 北岳、ありがとうございました。 追記 雪の登山もゴアテックス 冬期前の雪がうっすら積もる北岳。 昼は気温も上がり足元はぐずりやすい。 そんな足元もゴアテックスの登山靴が守ってくれた。 濡れることを恐れず厭わず、勇敢に一歩を踏み出せる。 山には欠かせないゴアテックスの登山靴。

活動の装備

  • プラティパス(Platypus)
    デュオロックソフトボトル 1.0L
  • アークテリクス(ARC'TERYX)
    ベロックスジップネック ショートスリーブ メンズ
  • パタゴニア(patagonia)
    R1 フルジップ
  • ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)
    マウンテンパンツ
  • その他(Other)
    wt-085HOODEDPRIMALOFTJACKET/RD/B.ORANG/フーディプリマロフトジャケットSRD/BORANG
  • レキ(LEKI)
    ジャーニーライト
  • スノーピーク(snow peak)
    トレックシックスセット スノーシャット付
  • シースリーフィット(C3fit)
    エレメントサポートロングタイツ メンズ
  • マムート(MAMMUT)
    DRYtech FREE FLIGHT JACKET
  • その他(Other)
    ザンバラン スパークgt
  • グレゴリー(GREGORY)
    DAYPACKNX

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。