活動データ
タイム
08:50
距離
16.5km
のぼり
1784m
くだり
1740m
活動詳細
すべて見る丹沢主脈縦走以来、すっかり縦走の楽しさに憑かれてしまい、今週は以前から気になっていた本社ヶ丸~清八山~三つ峠の縦走をやってきた。 今回は、単に縦走を楽しむという目的とは別に、2週間ぐらい前に決めた今年の最終目標「雪山登山」に向かって、冬山の寒さと装備品の防寒性を確認するという目的があり、そこそこ標高が高くてそこそこ寒そうな三つ峠を絡めた縦走をチョイス。正直、雪山は-5~-15℃とか言われてもピンとこない。山に詳しい知り合いもいないし、スポーツ店の店員に聞くと寒さの感じ方の個人差はすごく大きいとの事で、これは身を持って体験するしかない。そして、幸運にも(?)この日は今年一番の冷え込みという事で、山頂辺りは常に氷点下、正に人体実験日和である笑 4時起きで浅草橋駅5時過ぎの電車に乗り込み、電車に揺られること2時間。笹子駅に到着。ここで下車した登山者はざっと15人。しかし本社ヶ丸へ向かったのは私1人。他の人は滝子山へ?ネットで調べると、本社ヶ丸登山中に熊の気配を感じた活動日記が多く、一気に心細くなる。ヤマレコ情報だと1年の中で11月が最も登山者が多いはずだったのだが。。。 駅から登山道入り口までの道がわかりにくい。2,3ある分岐点で全てこっちじゃないだろという道を選択しないといけない。実際、登山口をみつけるのに時間をロスする人も多いようだ。なので、本社ヶ丸に登る方は順路を調べて行った方が良いと思う。まず、駅を背に右側に進む(山の方)。すぐにT字路に出るのでそこを右折(看板は鶴ヶ鳥屋山の方向を示しているので注意笑)、線路に沿って道を10分ぐらい歩くと木の小屋がある。その小屋の向いが登山口。 登山口はなかなかの荒廃っぷり、気味が悪くて登る気が萎える事受けあいである。ここを独りで登るのは嫌だなーと思いながら軽くストレッチをして山に入る。いきなり目の前に立ちはだかる異常な傾斜の急登に面を喰らう。しかも、直登に近く足を容赦なく削ってくる。こんなの最初だけだろうと思ったが、角研山までの1時間30分ぐらいは登りらしい登りはすべて急登でかなり辛かった。雨上がりや積雪期にこの斜面を登ったり、下りに使うとかは個人的には怖くて有り得ないレベルの傾斜である。しかも、人はいないが獣の足跡はたくさんあって、常に周りの気配に気をつけながら登ったので精神もかなり削られた笑 角研山まで半分ぐらい登ったところで一瞬車道に出る。道の向いからまた登山道に復帰するのだが道標が壊れて看板部分が地面に落ちているので注意した方が良い。しかし、その登山道の入口も更なる急登なので心が折れる準備はしておいた方が良いだろう。本当にすごい傾斜笑 急登に1時間半ほど苦しみ抜き、ようやく角研山へ到着。木で囲まれているので展望はそこまで良くないのだろうが、幸いこの季節は葉が落ちて視界が開けており、雪化粧の南アルプスが望め気分的に大分救われた。座りやすい岩もあったので休憩。稜線の風は冷たく体が冷えそうだったので5分ぐらい休憩して、先を急ぐ。手袋(モンベルのフリース地の)も装着。 ここからはしばらく気持ちの良い稜線歩きで、いつまでもこの幸せが続けば良いのにと思っていたのもつかの間、巨大鉄塔を過ぎると山頂に向けての急登がお待ちかね。。。本当につらい。。。 角研山から1時間ほどでようやく本日の第1チェックポイント本社ヶ丸に到着。頂上に出て、まず目に飛び込んでくる富士山の重厚な美しさに圧倒された。そして南アルプス、八ヶ岳、甲武信ケ岳と全方位絶景で最高。まさかこんなにも陰険な登山道の果てにこんな景色が待ち受けているとはw 駅からのアクセスの容易さとこの景色のポテンシャルを持ってしてもマイナー山に甘んじている要因は、どう考えても登りの厳しさなんだろうなと察するwその富士山を正面に臨む特等席に腰を下ろし昼食タイム。おにぎりもお茶もキンキンに冷えておりました。。。 予定より大分早く到着したので景色を楽しみながら長めの休憩をとって清八山に向けて再出発。ここからは左に富士山を見ながらの楽しい稜線歩きだった。途中の見晴らしの良い大きな岩場で10人程度の団体さんが休憩していた。三つ峠から縦走してきたのかなと話しかけてみたが、清八峠を下ったところからも登って来れるらしく楽なルートもあるんだなーと。 20分程で清八山に到着。撮影用に植えたとしか思えない不自然に生えた2本の松の間に富士山を眺め写真を撮る。そこから見える、これから歩く御巣鷹山への稜線の距離とアップダウンと見てまた心が折れる。 清八山からは、御巣鷹山へ続く稜線に向かってゆるゆると下っていく。そこからは軽いアップダウンを繰り返し、退屈だが平和な山歩き。途中、朝一で黒岳に登って、そこから車で移動して三つ峠登り、御巣鷹山から下ってきてこれから本社ヶ丸まで行って清八山から林道に下って帰る、という健脚な老人に話しかけられる。若干下りがきつい場所で10分ぐらい話し込んだので脚を削られたw 老人と別れて御巣鷹山の下まで辿り着き。そこに待ち受けていた今日一番の急登に絶句。もう足で踏ん張りのきかないレベルの傾斜。しかも滑る。先程の老人はどうやってここを下りてきたのだろうか。。。とにかく、標高差200mを40分ぐらいかけて登る。その間、ずっと異常な急登。写真を撮る余裕もなかった。この縦走コース、登りらしい登りは全て急登で相当タフなコースだな。 完全に心を失いWalking Dead状態で御巣鷹山到着。脚も死んだ。最後の気力を振り絞って本日の最終ピーク開運山へ向けヨロヨロと歩を進める。途中の道は、今年の夏に来た時は様々な植物で花畑の様だったが、この季節は植物は枯れ、山頂に立ったアンテナや鉄塔などの巨大人工物と合わさり荒涼とした風景になっていた。 13時頃開運山に到着。けっこうのんびりしたつもりだったが予定より2時間も速く到着した。しかし、この山頂はいつ来てもカップヌードルの匂いが充満しているw で、富士山はというと、先っちょだけ雲が被った残念仕様。夏に来た時はガスりまくっていてシルエットがうっすら見える程度だったので、一応リベンジ成功としておこう。しばらく雲が晴れるのを待ったが、晴れそうで晴れないので下山を開始する。 四季楽園で登頂完了時の儀式としてコーラ買ってみるが、流石に寒いので一口だけ飲んでザックにしまう。 今回は達磨石に向けて下るルートをチョイス。途中、時間に余裕もあるので屏風岩を登るクライマーをじっくり見る。あいつら、イカレテいるぜ!としか言いようがない。チャレンジする日は来るのだろうか。 屏風岩からは特に見どころも無いので、小走り気味にちゃっちゃと下る。 何も心配する事がないルートだと思っていたが、今日一番のトラブル発生。2人の女性が地面にしゃがみ込んでいる。怪我でもしているのかなと近づくと、口元にシーっのサインをした上で小声で「クマ、クマ」との事。女性が指さす方向を見ると黒い物体あり、2,3分観察するも全く動かないので「木じゃないんですかね?」と問うたところ、こっちから見ると耳と目らしきものが見えるとの事で、女性の方に近づいてみると確かに黒い顔に耳と目と口がハッキリ見えた。更に顔の中央に白い縦線が2本見え、眉間に皺寄せてこっちを見てメンチ切ってる!と軽くパニックになる。しかし、こっちに気づいてもなお動かない熊に打つ手はなく、女性の1人が警察(?)に連絡しアドバイスを求める。が、「三つ峠の熊は人を襲いませんよ!」という、ダメ親の「うちの子はやってません!」的な100点満点のクソ回答しかもらえず落胆w とりあえず自分らの身は自分らで守るしかないと他の下山者を待ち集団で進もうという結論に。待つこと5分、6人ぐらいのパーティになったので、各々が持つ熊鈴、ホイッスル、ラジオで一斉攻撃を開始。が、それでも微動だにしない熊を見て、これは特攻するしかないと少し近づいてみたところ「あれ?あの熊、角生えてません?」「え、もしかしてカモシカなんじゃないですかね?」という斬新な意見を頂き、よく見てみると、そこにはカモシカにしか見えない一匹の獣がキョトンと突っ立っていた。「カモシカ、確定です」の一言でパーティに安堵が拡がり、皆がそれぞれの言葉でカモシカに容赦なく罵声を浴びせかけました、とさ。眉間のしわに見えたのは角だったんだな。急に恥ずかしくなり「お疲れ様でした」とパーティに別れを告げ足早に下山を再開する。 そこからは達磨石まで特にトラブルもなく無事山を出る。登山口から公道を歩く事30分、本日のゴールであるヤマノススメでもお馴染み三つ峠グリーンセンターに到着。夏に来た時は、達磨石コースから登って天上山へ下ったので寄ることができず、非常に残念に思っていたので喜びもひとしお。ここでは登山パックという入浴・生ビール・おつまみ・駅までの送迎込みで1600円という素敵なコースがあり、迷わずそれをチョイス。ヤマノススメで見たお風呂で疲れを癒し、美味しい生ビール(サーバの手入れをしている味)とおつまみを頂き、休憩所で更に飲んで、マイクロバスで駅まで送ってもらい大満足。 三つ峠駅からほろ酔い気分で電車に乗り、浅草までのうんざりするような長い帰路に就く。 ちなみに雪山のベースレイヤ―として買ったMIZUNOのブレスサーモ(厚手)はとても暖かく、ブレスサーモ+ソフトシェル(保温性無し)だけで一日中過ごすことができた。この上に保温性のあるミッドレイヤーとゴアテックスのアウター着とけば雪山でも大丈夫かなとすこし安心した。下半身もタイツとヤフオクで安く買ったミレーのモンテローザカーゴパンツで問題なかった。今週末の連休はもう少し寒そうな大菩薩嶺辺りに行ってみようかな。
活動の装備
- その他(Other)7mesh recon jacket
- クレッタルムーセン(KLATTERMUSEN)KLATTERMUSEN(クレッタルムーセン) MIMER22 Citronelle 【正規取扱店】
- メレル(MERRELL)モアブ ミッド ゴアテックス[メンズ]
- ミズノ(MIZUNO)ブレスサーモヘビーウエイトクルーネック長袖シャツ厚手スポーツアウトドアウェアA2JA551409BLKL
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。