活動データ
タイム
08:00
距離
19.3km
のぼり
1574m
くだり
1062m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る前々回の山行でエビラ沢右岸径路-風巻ノ頭北尾根-袖平山北西尾根を周回した際に、帰路では大変危険なエビラ沢右岸径路ではなく、道標があった社宮司沢橋方面のルートで戻りましたが、地図には表記がなく、等高線図とにらめっこしてなるべく間隔の開いた緩いところを進んでも、結局最後に下る地点で急斜面または法面になってしまい難儀しました。しかし、道標がしっかり整備されていたのだから、道があるはずなので、それを確かめるべく歩いてきました。また、社宮司沢の向かいにある神ノ川キャンプ場からの鐘撞山ルートの途中に小ピークがあるのですが、そのうちの一つから、北側に下る尾根を使えば大渡キャンプ場の方に出られそうで、これが抜けられれば、川に阻まれて大変長い舗装路歩きを余儀なくされる道志と神ノ川を登山ルートで回れることになります。とても興味深い尾根道ですから、これも是非とも確認しておこうと思っていました。さらに、室久保林道の野外活動センターから始まるバン木ノ頭西尾根ことひのき前頭コースの二つの名前のあるピークには、残念ながら山名表示板がないので、手製で作ったものを掛けておくことも今回の目的でした。せっかく名の付いたピークなのに、何も表示がないのは寂しいですものね。あまり余計なものを付けるのは気分を害する方もいらっしゃるでしょうが、こうしたささやかな案内はどうぞお許し下さい。 それはそうと、風巻ノ頭北尾根と袖平山北西尾根は『西丹沢登山詳細図』によるとエビラ沢右岸径路とひっくるめて「自粛要請あり」となっていましたが、実際は現地に道標が設けられたルートでした。ただし、エビラ沢からの入口よりしばらくの区間で崩壊しているため、大変危険だからこそ、ここを使って進むことになる風巻ノ頭北尾根と袖平山北西尾根の両方も同時に自粛要請区間表記になってしまったようですが、これらは他のVRに比べて特に難しい道ではありませんで、風巻ノ頭北尾根に至っては、明瞭な杣道が残っていて、歩きやすい道でさえありました。ただ、重ねて申し上げると、エビラ沢の滝からの崩壊した区間が大変危険なので、とてもお勧めはできないルートになっていました。逆に言えば、ここを回避すればVR経験者なら問題なく使えるルートですから、「詳細図」に未掲載の「社宮司沢橋ルート」をはっきりさせることができれば良い訳です。 この社宮司沢橋ルートは結論から申し上げると、ルートファインディングができれば問題なく抜けられることが分かりました。あの辺は林道から数十メートルは切り立った地形になっていますが、しっかりと細かくつづら折れして植林地帯まで登れるようになっていました。中盤で径路が曖昧になるものの、直登するような真っ直ぐな踏み跡があって、最後にまたつづら折れして神奈川県のマークのある標柱の立った600mほどの小ピークに北西側の脇から出ます。この小ピークを南に進んで行けば袖平山北西尾根になる訳です。また、次のP722の先の鞍部にエビラ沢の上流の平坦なところに下れる分岐がありますので、そこに一旦下ってから風巻ノ頭北尾根に乗ることもできますから、この周回ルートを使う場合は危険なエビラ沢右岸径路ではなく、社宮司沢橋からのルートを使うと良いでしょう。ただし、もちろんバリルートですから、ルートファインディングが必須で、急登区間もありますから、慣れた方でないとお勧めはできません。 大渡キャンプ場と鐘撞山ルート途中のP669を結ぶ大群沢の右岸の尾根は、等高線図ではそこそこ間隔が詰まっていますが、社宮司沢橋の方の図と同じような感じです。しかし、未確認のまま初めて下りで使うと、最後でどうにもならないなんてことになりかねないので、キャンプ場側から登ってみましたら、尾根の取り付きから少しの区間が大変急な勾配でした。感覚的には大山三峰の境界尾根の危険区間みたいな感じの勾配で、木の根や岩を掴んで登ることもありましたが、それを過ぎれば普通の踏み跡のない尾根道と言う感じでした。下りでは危険かなと思いましたが、登りで感じた壁みたいな印象はなく、厳しそうなところでもロープを使うことなく尻を落として座るようにして下れば大丈夫でした。一旦小さな鞍部になってから川に下るところも傾斜はキツいですが、多少緩んでいます。ただし、ここは濡れた木の根が土から出ていて、悪いことに落ち葉がそれを隠していていて、そこに足を下ろすと、まるでトレッキングシューズで沢を登っているようにいとも簡単にずるっときて危険なので、ここだけ上からトラロープを吊っておきました。なるべく余計なことはしない方が良いでしょうが、路面状況を知らずに下ってくると、ご自分のロープを出さずに下れると思って前述の隠れた濡れ根に足を滑らせて本当に危険なので、どうしようか迷いましたが、ここだけやっておいた方が良いと思いました。ただし、この道は普通に登れる社宮司沢橋のルートと違って最初だけですがハードな登りになりますから、お勧めはできません。熟練者の皆さんなら問題はないのでしょうが、VR慣れしていない方は入らない方が良いでしょう。 P669まで往復した後は、キャンプ場までは戻らず、一旦大室山方面に登ってから大渡吊橋ルートで戻りましたが、ここは吊橋の手前で土砂崩れがあって少々危険なトラバースを余儀なくされていたのに、いつの間にかシャベルで土砂が掃われて平坦になって問題なく通れるように整備されていました。久保吊橋・野原吊橋とともに、この大渡吊橋ルートも大変変化に富んだ楽しめる道なので、もっともっと利用されると良いかなと思いますね。 野外活動センターからのひのき前頭コースは3回前にアップしたレポートに詳しくまとめていますので、そちらを参照して下さい。 今回はピークハントが目的ではなく、ルート確認が目的でしたから、登ったのはどれも小ピークばかりです。また、どこも見晴らしの点ではサッパリなところですから、「歩く」目的以外では使われることはないでしょうが、皆とりあえず抜けられることが分かりました。あとは皆さんがこれらを利用される場合、あくまでもバリエーションルートであることを理解・納得された上で自己責任でお願いしますね。 ※ コースMAPの社宮司沢-大渡バス停裏-野外活動センター間は車で移動しています。山行区間の歩行距離は社宮司沢橋ルートが往復2.6km、大群沢右岸の尾根ルートが4.9km、ひのき前頭コースが3kmほどの距離になります。 【コース状況】 社宮司沢橋ルートは最初のところで勾配のきつい斜面を細かくつづら折れして登ります。植林地帯に入ってもしばらくつづら折れして登る杣道ができていますが、途中からそれが曖昧になり、直登するような踏み跡になっていました。最後はまたつづら折れして小ピークに至ります。リボンはありますが、明瞭な尾根道ではないので、特に下りではルートファインディングが必要です。 大群沢三段の滝の右岸尾根は、大渡キャンプ場の橋を渡ってすぐ左手の尾根になります。取り付きから少しの区間で勾配が急ですが、特に最初のところは濡れた木の根が土から出ていて、落ち葉がそれを隠しているので、大変滑りやすいために危険でした。そのすぐ先の勾配もより一層厳しいですが、ザレ気味ながら木々が多くて根や枝、出っ張った岩を掴んで何とか登れました。中盤からは普通の勾配のキツめの尾根と言う按配ですが、踏み跡もマーキングもありません。下りで使うには支尾根を左・左と進みます。その後でも支尾根っぽいところが出てきますが、左側はとても下れそうにない急斜面の尾根になるので、必然的に右に足を進めることになります。最後の急勾配は、ロープを用意しておいて下るか、尻を着けて滑らせるように下る必要があるかも知れません。なお、大渡吊橋ルートはいつの間にやら整備されてすっきり歩けるようになっていました。 ひのき前頭コースは野外活動センター付近の取り付きが不明瞭です。またひのき前頭の脇の谷間からバン木ノ頭方面に進む道も登りですと見落としやすいです。このルートは下りで用いると良いですが、道そのものには問題はありません。
活動の装備
- その他(Other)CANMORE
- ペンタックス(PENTAX)アサヒ・ペンタックスK2DMD
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