幻の西浦砲台 到達編

2017.12.03(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 27
休憩時間
16
距離
4.8 km
のぼり / くだり
215 / 222 m
2 28

活動詳細

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前回11/12に挫折した西浦砲台の捜索にリベンジしました。 先ずは捜索地点を絞り込みます。 西浦砲台左翼観測所からの近くで、恐らく直接見通せる位置。 防御する相模湾が望める、西から南に開けた土地。 配備される予定だった七年式三十センチ長榴弾砲は重さ100t位ある代物です。 砲座の直径は10m位にはなるかと。それが4門となると、 砲と砲の間隔は20~30m位だとすれば全体では100mはあったでしょう。 いくら木に埋もれているとはいっても、なんとなく地形に現れるものです。 横須賀市秋谷付近を中心に各年代の航空写真を丹念に見ていきますと・・ ありました。1967年の航空写真に。 なんとなく円形に茂った木が直線に並んでいる地形が見て取れます。 隣接する道路は現在も生きている模様です。こりゃもう見つけたも同然。出撃です。 現地に着いてみると、道路際に笹が密生し先人の探索の痕跡も判別できません。 藪の薄そうなところを狙って突撃し20mくらい斜面を下ると、いきなり出ました。 運良く砲台を指揮する場所に到達。 しかし、その後は第1砲座の崩落跡の激藪で1m進むのも至難の技です。 第2砲座に到着するだけで、小枝に突かれ顔まで傷ができました。 ヘルメットよりゴーグルや顔面を保護するものが必要でした。 西浦砲台は建設中に既に崩壊がおきてしまった現場なので、正直安全とは言えませんが、 住宅地に至近な場所なので、激藪にさえ耐えれば遭難することは無いでしょう。 大声を出せば、多分近所の人に聞こえるレベルです。(実際、農作業の人の声とか聞えた) 意外だったのは、当然海が見える場所だと思っていましたが、 砲台が設けられてるのは、山を挟んで海と隔てられた川沿いの谷間でした。 まあ対艦用の榴弾砲というのは、砲弾を空高く打ち上げ落下の勢いで装甲を貫通させる、 (明治時代の砲弾が徹甲弾だったかは不明ですが)ようなものなので、 観測所からの指示で山越え射撃をする前提だったのかもしれません。 興味のある方は激藪に突撃して下さい。

三浦アルプス・二子山・仙元山 決め手となった1967年の航空写真。木が茂った場所が不自然に並んで見えます。
決め手となった1967年の航空写真。木が茂った場所が不自然に並んで見えます。
三浦アルプス・二子山・仙元山 スタート地点は久留和(クルワ)バス停
スタート地点は久留和(クルワ)バス停
三浦アルプス・二子山・仙元山 インド料理屋の裏を入り川沿いの道を行きます。奥に見える山は日影山。山頂には西浦砲台左翼観測所があります。
インド料理屋の裏を入り川沿いの道を行きます。奥に見える山は日影山。山頂には西浦砲台左翼観測所があります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 庚申塔がありました。昔からある道なのですね。
庚申塔がありました。昔からある道なのですね。
三浦アルプス・二子山・仙元山 川沿いの道から脇道へ入ります。
川沿いの道から脇道へ入ります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 他人ん家の庭先のような道を登ります。
他人ん家の庭先のような道を登ります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 海が見える住宅地に出ました。
海が見える住宅地に出ました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 すぐに道は細くなります。
すぐに道は細くなります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 道の右側の藪の中は目的地のはずなんですが、どこから取り付いてよいやら・・・
道の右側の藪の中は目的地のはずなんですが、どこから取り付いてよいやら・・・
三浦アルプス・二子山・仙元山 付近を行きつ戻りつ捜しましたが、誰かが探索した痕跡などは全くわかりません。あきらめて藪の薄そうなところから突撃します。
付近を行きつ戻りつ捜しましたが、誰かが探索した痕跡などは全くわかりません。あきらめて藪の薄そうなところから突撃します。
三浦アルプス・二子山・仙元山 うわっ。いきなり出ました。突入地点からの距離は20m程。こんなに道から近いとは驚きです。この場所は砲台の指揮官が居た場所らしいです。壁のアーチ型の穴は、通信室と言われています。左翼観測所と連絡を取り合う予定だったのでしょう。
うわっ。いきなり出ました。突入地点からの距離は20m程。こんなに道から近いとは驚きです。この場所は砲台の指揮官が居た場所らしいです。壁のアーチ型の穴は、通信室と言われています。左翼観測所と連絡を取り合う予定だったのでしょう。
三浦アルプス・二子山・仙元山 通信室の脇に階段があり、上にお立ち台があります。
通信室の脇に階段があり、上にお立ち台があります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 砲座のある地盤より、やや高い位置にあるようです。ここから砲台長が大声で指示を出す予定だったのでしょうか。
砲座のある地盤より、やや高い位置にあるようです。ここから砲台長が大声で指示を出す予定だったのでしょうか。
三浦アルプス・二子山・仙元山 別の角度から通信室の穴。
別の角度から通信室の穴。
三浦アルプス・二子山・仙元山 先に推定配置図を出します。右端の道路付近から突入してきて、だいたい壁に沿って左端まで行って戻ってきてます。全体で150m位ですかね。第1砲座は建設中に斜面が崩落して埋まってしまっているそうです。
先に推定配置図を出します。右端の道路付近から突入してきて、だいたい壁に沿って左端まで行って戻ってきてます。全体で150m位ですかね。第1砲座は建設中に斜面が崩落して埋まってしまっているそうです。
三浦アルプス・二子山・仙元山 通信室から第1砲座跡付近は激藪です。藪の下には第1砲座が埋まっているのでしょう。
通信室から第1砲座跡付近は激藪です。藪の下には第1砲座が埋まっているのでしょう。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第1砲座と第2砲座の間の壁に取り付きました。ここから先は、日当たりが悪いせいか、藪が少なくなります。
第1砲座と第2砲座の間の壁に取り付きました。ここから先は、日当たりが悪いせいか、藪が少なくなります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第1砲座と第2砲座の中間。画面左手のコンクリート工作物は、小隊長のお立ち台です。2つの砲を1人の小隊長が指揮するようですね。
第1砲座と第2砲座の中間。画面左手のコンクリート工作物は、小隊長のお立ち台です。2つの砲を1人の小隊長が指揮するようですね。
三浦アルプス・二子山・仙元山 ラピュタ感満載。
ラピュタ感満載。
三浦アルプス・二子山・仙元山 小隊長のお立ち台。
小隊長のお立ち台。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第2砲座に到達しました。砲座は埋まってしまって判別できません。角に穴があります。
第2砲座に到達しました。砲座は埋まってしまって判別できません。角に穴があります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 弾薬庫とか兵舎ですかね。直に崩壊しそうではないので入ってみました。出入口からすぐに通路は折れ曲がっています。砲の爆風を避けるためでしょうか。
弾薬庫とか兵舎ですかね。直に崩壊しそうではないので入ってみました。出入口からすぐに通路は折れ曲がっています。砲の爆風を避けるためでしょうか。
三浦アルプス・二子山・仙元山 泥が流れ込んで、無数に動物の足跡があります。
泥が流れ込んで、無数に動物の足跡があります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 通路の奥は第1砲台側の弾薬庫に通じていたようですが、土砂が流れ込んでいました。
通路の奥は第1砲台側の弾薬庫に通じていたようですが、土砂が流れ込んでいました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 通路と平行に、通路と同じくらいの幅の部屋が2つありま。
通路と平行に、通路と同じくらいの幅の部屋が2つありま。
三浦アルプス・二子山・仙元山 中はこんな感じ。虫とかコウモリの類は全く見られません。
中はこんな感じ。虫とかコウモリの類は全く見られません。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第2砲座のもう一つの穴。
第2砲座のもう一つの穴。
三浦アルプス・二子山・仙元山 先程の穴の反転ですが全く同じです。奥は第3砲座側に通じています。床のコンクリートが盛り上がっているのは、関東大震災の影響だそうです。見たところ鉄筋が入っていせん。地震じゃなくて手抜き工事のせいじゃね。
先程の穴の反転ですが全く同じです。奥は第3砲座側に通じています。床のコンクリートが盛り上がっているのは、関東大震災の影響だそうです。見たところ鉄筋が入っていせん。地震じゃなくて手抜き工事のせいじゃね。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第2砲座と第3砲座の間の壁。倒木というより、石積の上からずり落ちてきた感じの木。
第2砲座と第3砲座の間の壁。倒木というより、石積の上からずり落ちてきた感じの木。
三浦アルプス・二子山・仙元山 もう1本同じような倒木がありました。
もう1本同じような倒木がありました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第3砲座に到達。水溜りに見えますが砲を据える場所です。結構深い。
第3砲座に到達。水溜りに見えますが砲を据える場所です。結構深い。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第2砲座同様に地下弾薬庫があります。水が溜まっていたので入りませんでした。
第2砲座同様に地下弾薬庫があります。水が溜まっていたので入りませんでした。
三浦アルプス・二子山・仙元山 直径は7~8mくらいですね。重砲を据える場所にしては小さい気がします。
直径は7~8mくらいですね。重砲を据える場所にしては小さい気がします。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第4砲座に到達しました。ドラム缶は比較的新しい時代のもののようです。
第4砲座に到達しました。ドラム缶は比較的新しい時代のもののようです。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第4砲座の弾薬庫の出入口は崩落で埋まってしまっています。
第4砲座の弾薬庫の出入口は崩落で埋まってしまっています。
三浦アルプス・二子山・仙元山 一番端まで来ました。
一番端まで来ました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 なんとなく奥に通じているような気がしますが、どこに通じているのか不明なため、戻ります。
なんとなく奥に通じているような気がしますが、どこに通じているのか不明なため、戻ります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第3砲座まで戻ってきました。
第3砲座まで戻ってきました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 第3砲座の弾薬庫から
第3砲座の弾薬庫から
三浦アルプス・二子山・仙元山 時々こんな穴があります。45cm角位ですが、凄く深い(3~4m)。落ちないように気を付けてください。この後はひたすら藪の画像ばかりなので割愛します。
時々こんな穴があります。45cm角位ですが、凄く深い(3~4m)。落ちないように気を付けてください。この後はひたすら藪の画像ばかりなので割愛します。
三浦アルプス・二子山・仙元山 通信室に戻ってきました。時々赤テープの目印らしきものがあるのを発見しましたが、殆ど役に立ちません。先ずテープを見つけられないでしょう。元の場所に戻ってくるのも結構大変です。
通信室に戻ってきました。時々赤テープの目印らしきものがあるのを発見しましたが、殆ど役に立ちません。先ずテープを見つけられないでしょう。元の場所に戻ってくるのも結構大変です。
三浦アルプス・二子山・仙元山 脱出成功。この後、他のアプローチルートを探索しましたが、激藪のため断念しました。
脱出成功。この後、他のアプローチルートを探索しましたが、激藪のため断念しました。
三浦アルプス・二子山・仙元山 来た道と少し違うルートで帰ります。
来た道と少し違うルートで帰ります。
三浦アルプス・二子山・仙元山 廃屋なんですが、結構きれいです。
廃屋なんですが、結構きれいです。
三浦アルプス・二子山・仙元山 オシャレな看板が出ていますが、野菜の直売所が本業です。
オシャレな看板が出ていますが、野菜の直売所が本業です。
三浦アルプス・二子山・仙元山 関根川沿いの道を散歩しながら帰ります。三浦半島は海に面して温暖なせいか、紅葉はさっぱりです。
関根川沿いの道を散歩しながら帰ります。三浦半島は海に面して温暖なせいか、紅葉はさっぱりです。
三浦アルプス・二子山・仙元山 「滝不動」なるものがありました。でも滝はどこ?
「滝不動」なるものがありました。でも滝はどこ?
三浦アルプス・二子山・仙元山 川に下りられる場所があったので、滝を探してみます。
川に下りられる場所があったので、滝を探してみます。
三浦アルプス・二子山・仙元山 えっ。これ?滝不動の直下になりますが・・・超ガッカリポイントでした。
えっ。これ?滝不動の直下になりますが・・・超ガッカリポイントでした。
三浦アルプス・二子山・仙元山 久留和バス停まで戻ってきました。バスが来るまで少し時間があるので海岸に行ってみます。
久留和バス停まで戻ってきました。バスが来るまで少し時間があるので海岸に行ってみます。
三浦アルプス・二子山・仙元山 天気は良いですが、富士山は少し霞んでいます。
お付き合いありがとうございました。
天気は良いですが、富士山は少し霞んでいます。 お付き合いありがとうございました。

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